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紅万紫千  作者: ぬい葉
第一章:千紫万紅

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第十八話:移動

「変色ちゃんおかえり」


「五郎さん警備お疲れ様です、ごめんなさい。今日は情報以外は持って帰れませんでした」


「いやいや、良いんだよ、いつもありがとう。ところでその情報っての教えてくれるかい?」


「勿論です!」


 今私が話している人は、私が現在生活している避難所の警備をしている自衛隊員の藤谷(ふじたに)五郎(ごろう)さん。

 この人はいい人だ、私たちのことを心配しながらも千紫万紅の活動を認めてくれている。まあ認めさせるほどの活躍はしていると思うからね。


「今日は――」


 五郎さんに聞かれたため、私は彼に今回入手した情報を伝えた。巨人のこととか、王のことだったり。

 改めて人に話すと整理整頓できるね。


「……すごい貴重な情報だ、ありがとう。上に連絡する」


「お願いします」


 私たち千紫万紅は世界を元に戻す活動をするグループ、でも実際に世界を元に戻すのが私たちじゃなくて、国とかでも全然良い。その助けになれるだけで嬉しいものよ。


「変色、おかえり無事で良かった」


「お父さんただいま」


 五郎さんと別れ、避難所内へと入ったらお父さんと鉢合わせた。


「そうだ、俺も能力を使えるようになったんだ。変色ほど汎用性は無いが、明かりを出すのはできた」


「へぇ、そうなんだ!」


 なんと、うちのお父さんは明かりを出す能力(推定)を手に入れたみたい。

 実はお父さんだけじゃなくて、避難所にいる他の人たちも徐々に何人か能力に目覚めて来てるんだよね。

 時間が経てば経つほど、能力に目覚める人が増えてる。時間が経てば経つほどと言うと、異怪物の自我も時間が経つと戻るんだったよね。何か関係があるのかな。


 で、話を戻して。

 戦闘向きの能力を手に入れた"良い"人たちは何人かでチームを組んで、私たちみたいに街を見て回ったりしてる。これは"良い"人ね。だから勿論能力を手に入れて調子に乗る馬鹿や悪い人も何人か居る。

 実際その能力を手に入れたおじさんとかが能力を使って性加害をしようとしたりとか、下心丸出しで私に言い寄って来たりもした。

 ほんと、危険な世の中になったものだよ。


「こんな能力だけど俺も頑張るさ、親として変色に負けてられない」


「うんうん! お父さんお互い頑張ろう!」


「ああ」


 お父さんは誠実な人。こういう人がいるから私もその人たちの為に頑張ろうって思える。


 また明日からも頑張ろう。



「おい、水道から水が出ないぞ!」


「……え?」



    ◇



 数日後。


「はい! 今日は首都である、『トキウ』に行こうと思います! 理由は単純にこの周辺だけを探ってても集まる情報が少ないから!」


「賛成」


「私も」


「ありがと、だけど問題は電車が走ってるかなんだよね、そこだけがネック」


 トキウとは、我が国ニチ国の首都である。ラッキーなことに私たちが住んでいる場所はそのトキウと近い。電車一本で行けて大体行くのに一時間ぐらいかかるかな。

 そして今日、私たちはそのトキウに行くことにしたのだが、一番の問題が電車である。少し前の、人が操作するものじゃなく、全て自動操縦だから、動いてる可能性は全然あるんだけど、動いてない可能性も全然あるからね。

 まあ、電車の時刻を確認するアプリでは動いているって書いてあるんだけどさ、だから行こうって話なんだけど。

 でも何も異常が生じてない、とも言えないから、問題点ではある。


 なんで私がこんなに、電車が動いてるのか気にしてるかと言うと、今ここら辺の水道がほぼ全て止まってるからである。ちなみに私の生活している避難所は数日前、巨人から情報を持ち帰った日に止まった。

 原因は分からないけど、多分浄水施設とか水道管が異怪物に壊されたって考えてる。それと最近電波も悪いし、そこら辺も関係してるのかね。

 黒白と紺鼠はこの状況でも避難しないらしい。お前らどれだけ避難したくないんだよ。


「じゃあ駅に行こっか」


 ま、そんな話は置いといて、駅に行きましょう!


「「おー」」




「はい、問題は無いと」


「良かったね」


「うん」


 そうして来た駅、だけど問題なんて無く。


「じゃあ行こう、トキウ!」


 ちゃんと改札通って乗りましたとさ。


「いや、普通に異怪物が乗ってるの面白い」


「だけど、襲いかかってくるし殺さなきゃ」


 しかーし、なんか電車の中に異怪物が乗ってて普通に危ない。みんな襲いかかってくるし。正気に戻ってきてるんじゃ無かったの?


「……あー、そうか。元々こいつら侵略が目的で来たって話だったっけ?」


「うん、だから多分完全に正気に戻ったとしても襲いかかってくると思う」


「めんど」


「もう紺鼠さん、やっちゃってください!」


「えー」


「いや、頼むよー」


「……わかった」


「ありがとう!」


 結局紺鼠がやっちゃえば全て楽に終わるんだよぉ!

 まさに何事も楽をしたい紺鼠ぴったりの能力。


「って、ちょ。私にも能力使ってない?」


「周辺に能力を使ってる、けど二人には効力が弱くなるように調整してる。二人だけ無効化とかは無理……はぁ、長く話させないで」


「はいはい。そう言うなら仕方が無いね」


 ちょっと怠さはあるけど、紺鼠のお陰で電車内の異怪物たちが全員倒れ伏してる。いやぁ、わざわざ対処しなくて良いの凄い楽。紺鼠さまさまだね。

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