ホットケーキの差し入れを
掲載日:2025/12/18
私の職場にはかわいいおじさんがいる。
小柄でメガネをかけていて休憩時間に韓国系のスーパーで特売があるかどうか調べているようなおじさんだ。奥さんが選んだラルフローレンのシャツを毎日身につけて、お子さん夫婦の旅行先の話を自分のことのように話す。甘いものが大好きで、定時になったら誰よりも先にお家に帰るおじさん。
先日のことなのだが、同僚が甘いものを差し入れてきた。どこかの特産でも名産でもないスーパーに置いてあるどこにでもあるようなクッキーだったのだが、おじさんはそれをいただくためにコーヒーを入れてクッキーの袋を開けた。そのまま、ラズベリーの入ったクッキーを口に含むと、まるでお風呂にでも浸かっているようなため息をついた。
「ちょー美味しい」
誰かが聞いているとは思っていないであろう一言はまるでクッキーに恋している乙女のようで不覚にも私はそれをかわいいと思ってしまった。ただのクッキーでそうなるのだから出来立てのお菓子なら、さぞ喜ぶに違いない。
今度ホットケーキでも差し入れてみようかな?




