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俺のマル秘大作戦!



「………ポテチと菓子パンかっこ多数かっこ閉じるとアイスとおにぎりとカリポリとチョコバットとひもQとコパンとじゃがりことおさつドキっとショートケーキとモンブランとガトーショコラとオムレットとミルフィーユとビックマックとポテトとシャカシャカチキンとポンデリングとオールドファッションとエッグマフィンとカルボナーラとミートソーススパゲッティとマルガリータとフォーシーズンズと照りたまシーフードのハーフアンドハーフと昨日の晩飯のカレーの食い過ぎで太ったあああああああああああ!!!!」

どうしようどうしよう兄貴に怒られる怒られると喚きながら己のゴミだらけ否ゴミしかない部屋の中を駆けずり回り、ベットに蹴つまずいたと同時に着地した額を軸にぶんぶん回るという離れ業を繰り出した錬次郎は遠心力に負けドアに向かって回転を加えつつ吹っ飛んで頭から物理的に不可能な角度で突き刺さって止まった。

「痩せないとおおおおおおおおおおおおお!!!!」

錬次郎は突き抜けた先の廊下に向かって絶叫した。

「うっさいんじゃ黙れこの糞ガキがああああああああああああ!!!」

「黙れええええええええええこの糞兄貴があああああああ!! 俺はやるといったらやる男なんれすううううう!!」

決意は固い。


「取り敢えず痩せるって言ったらコレでありましょう! これから何をするのかな、錬次郎君!! はい!! 腹筋です、腹筋!! メッチャクチャに割るのが目標です! 最終的には100くらいに割ろうと思っています!!」

キモいっちゅーねん! 精々50やろ!! 一人で虚しく乗りツッコミをかました後、自分が刺さって開けたドアの大穴に両方の足を同時に突っ込もうとして3回顔面から床に落ちた。

「鼻へっ込んだ! 痛い! 兄貴いいいいいいいいいいい!! 鼻が痛いいいいいいいいいいいい!!!!」

「知るか黙れえええええええええええ!! 俺は今桃香ちゃんを落とそうと必死なんだよおおおおおおおおお!!!」

「うわああああああああああああ! 兄貴の馬鹿あああああああああ!!」

その時錬次郎の頭の中に何かが閃いた。

「そおかあああああああ! 足から入るから悪いのかあああああああ!!」

錬次郎は穴に向かって頭から飛び込んで廊下に顔面から落ちた。

「うあああああああああああああ!! 鼻が痛いいいいいいいいいいい!!」

錬次郎は狭い廊下を最大限にまで暴れ周り、数十分後ようやく両足を穴の中に突っ込んだ状態で額の一点で廊下のフローリングを前面に感じながら全体重を支えるという何とも奇妙な格好で止まった。

「お! これぞ結果オールァイ!!」

錬次郎はおひひひひひひひだのぐひひいひいひいひいひだのと不快な笑い声を出しつつドアに引っかけた足を軸に状態を極限までそらせ振り下ろし、額を地面に強かに打ちつけた反動で一回転し、「思ったより痛えええええええ!!!」キツツキかお前はと言いたくなるような状態で一秒間に5回と言う驚異的なスピードで腹筋運動を開始した。

「ぎゃははははははははははは!! 俺に平伏せ愚民ども!!!!」

妙な風にテンションの上がりきった錬次郎は全く気付いていないが、余りにも高速で額をドアにガンガンぶつける為、蝶番がイカレ、ドアはぎいいいいいと音を立てながら本来開かない側(部屋内部:汚過ぎで開く筈が無い)に徐々に進んでいた。先ほどは不意打ちで大穴を開けられてしまったドアは負けるかこのガキがこんちくしょうううううう!! とばかりに耐えるコマンド全開で挑む様に方向性を定めてしまったのか未だ一枚目の薄い板がかなり不自然にぼっこりと陥没するに留まっている。

「おらおらおらおらおらおらおらああああああああ!!!!」

にも拘らず尚もガッツンガッツン攻撃を繰り返す錬次郎にドアは円を描いて進行し間にあるゴミ共を圧縮に圧縮を重ね最後の砦壁に向かって後退の一途を辿っていたのであった。

バーーーン!! すさまじい音をたてて錬次郎は第一関門を突破した。と同時に勢いづいて第二関門をも突破した。ドアは気持ちが折れたらしい。壁まで後10センチが良い所か。ゴミは寄せ集められ何かの怪しい塊のようであった。

「うひひひひひひひひひひひ!!! すべて砕け散れ!! 俺の元に………あり?」

見事開通したドアの向こうに、錬次郎は見慣れた二つのつぶらな瞳を発見した。

「……あ、あ、あああ!! ………うああああああああああああああ!!! POOHさあああああああああああん!!!!」

錬次郎が毎晩抱きながら眠るため涎目やに等々でかなり見た目が汚らしい事になっている巨大な黄色いクマの人形はそれでも錬次郎を優しく包み込んでくれるまるで母親であるかのような抱擁力で持って、十数年の間錬次郎の中で己のプライドの次に大切にされてきた存在なのであった。

「うるせえええええええええええこのボケがああああああああああ!!!!」

直後桃香ちゃんに体よく食事を断られた創一郎が目にしたのは、恐ろしいほど厚みが減った黄色いクマ人形とそれに取り縋って大声で泣きわめく己の弟の姿であった。


「もうダイエットはせん!!!」



<うわあああああ、了!>


本ッ当にお疲れ様でした。

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