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星々で構成されたシンフォニー   作者: 主道 学


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12/21

エピソード 11 シンフォニック・エラー研究所

「うーん……っと、いまいち話がよくわからないんだが……要するにジンちゃんは、どこかの組織に捕えられていた。ってことでいいんだな?」 

「そうそう。それでいいよ」

「そうか。わかったよ」

「うん」


 ジンが「ふうっ」っと息を吐いて、この部屋の中央にある。真っ白なふかふかベッドに腰を降ろした。今日は色々あって、疲れたのだろう。


 俺の方は、まったく疲れていないので、身体を働かせることにした。いや、正確には……頭脳をだ。


「一体? あやかしを捕えることができる組織とは、どこなんだ? ……?」 

「イルス。検索してみてくれ」

「あ、今やっていますよ。マスター」


 人工的なシナプスが動き大量のドーパミンを吐き出し、超高速で思考回路が働きだす。俺はすぐにマスターと、突っ立ったままで顔を見合わせた。


「マスター。ジンを捕えていた組織。あやかしでも捕えることができる組織は、サイバージャンクシティには、俺のAI情報網からは聞きだせないんです。恐らくはアンダーワールドにしかないんです」

「……。イルスの頭脳でも検索できないのか?」

「はい」


 ジンが、狐耳をひょっこりとだして、興味深げにこちらを見ていた。ふかふかベッドとジンのもふもふ尻尾は相性がいいようだ。こちらの緊張感と危機感が混ざったような。ヘドロのように淀んでいる焦燥感を和ませてくれる。


「あ、ジンちゃん。イルスはサイバージャンクシティの戦争中に、生まれた優秀な生体兵器バイオソルジャーなんだよ。メガジュール級の出力を持つ高エネルギーレーザーガンの威力は、高性能爆薬250gと同様のエネルギーと言われているけど、そのレーザー光線銃100丁分の戦闘能力があると言われているんだそうだ」

「ふむふむ。イルスが強い理由がわかったわ」

「眠そうなところ悪いが、ジンは今、かなりヤバい状況の中にいるんだ。俺のAI情報網の検索でも見つけられないだからな」

「え?」

「多分、相手は研究所とかの国の機関だよ」


 俺の頭からは、自分だけに聞こえる機械探知システムの通知音も聞こえない。さっきから頭脳内の自立した高度なAI情報網検索システムを使っているが、うんともすんともしない。


 その時、窓の外から生暖かい風と共に水滴が入り。ジンの顔に幾つか付着した。いつの間にか、外は大雨が降っていたようだ。

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