集結 二.
**神山明衣**は、精鋭部隊をくまなく見て回っていた。隊長だけでなく、隊員一人ひとりの目までじっくりと見ていく。男だらけの中を歩き回り、一人ひとりと視線を合わせた。
目を見れば、自分がどう思われているか、なんとなくわかる。特に異性に対する感情は様々だ。二十四年間も女性として生きていれば、自然と身につく能力だ。**中原**のように心を読むことはできないが、遠くからでもズームアップして、相手の目を覗き込むことができる。
精鋭部隊の隊員たちは一様にがっちりした体格で、厳しい訓練を積んでいることがよく分かった。しかし、彼女を見る目は様々だった。
作戦本部はロの字型に並んだ二階建てのプレハブに囲まれ、中央にやや小さなプレハブが建っている。そこが本部だ。明衣は本部を出ると、プレハブすべてを回り、中にいる者も、外にいる者も、一人ずつ見ていった。好色な目つきで見る者、崇拝する目つきの者、冷ややかに見つめる者など、反応は多岐にわたった。
機動部隊も全員が到着し、すぐに作戦会議が始まった。各部隊の隊長十五名と、本部長の西崎、副部長の松本、そして参謀の神山明衣が出席していた。
出入り口と窓はカーテンで閉ざされ、スクリーンが設置され、スライドショーが始まった。説明役は副部長の松本だ。
「この図面は、潜入した捜査員と捕らえたアークの三人の証言をもとに作成したものだ。山の地下に大規模な基地がある。出入り口はここだが、三ヶ所の非常口がある」
松本は指し棒で一つひとつを指していく。
「今回はこれだけの優秀な部隊が集まったので、正攻法でいく。先陣が出入り口から侵入し、他の部隊の半分はそれに続いて突入する。残りの部隊は、それぞれ三ヶ所の非常口を二部隊ずつ担当し、出てくる者を捕らえる。いわば、もぐらたたきだ。一部隊は待機し、状況により援護する。先陣には神山参謀も同行する。先陣となる部隊は、神山参謀が決定する」
松本がそう言って着席すると、明衣が立ち上がり、一同を見回して大きな声で指名した。
「先陣部隊は松原隊長の部隊にします」
一瞬、ざわついたが、西崎本部長の咳払いで、すぐに静かになった。その後、各部隊の配置や役割、作戦の詳細について説明が行われた。作戦開始は翌日の深夜と決定した。
会議終了後、部屋には西崎本部長と松本副部長、そして神山明衣の三人が残っていた。
「松原隊長を先陣部隊に選んだ理由を聞かせてもらえないか」
西崎本部長は、明衣に尋ねた。
「彼の目が一番良かったからです。会議の前に一人ひとりの目を見て回った時、私を見る目が、まるで崇拝しているように見えました。他の隊長は、憎悪の目つきや、冷淡な目つき、女として見る好色な目つきなど様々でした。松原隊長の部下の目つきも澄んでいたので、彼が一番信頼できると感じました」
「なるほど……」
西崎は納得したようにうなずく。
「私はこれで失礼します。明日に備えて準備がありますから」
明衣はそう言って、すっと立ち上がり、部屋を出ていった。