皆さまが気になっていることを今年の内に
にゃっほー、ひだまりのねこですにゃ。
お休みに入ってうかれておりますにゃあ。
さて、今年も残すところあと二日。明日はいよいよ大晦日ですね!!
私の年内エッセイも残すところあと二つ(の予定)
皆さまが気になって夜も眠れず昼寝するほど気になっていることを解決しておくことにします。
アリの巣は、雨が降ったら水没しないの? というお話。
気になりますよね? 私は幼いころ、雨が降るといつもアリさんが心配で仕方ありませんでした。
だって、アリの巣って地面に穴があいているだけじゃないですか。
流れ込む濁流と逃げ場のない真っ暗闇で逃げ惑うアリさんたち……そんな光景が浮かんで居ても立ってもいられません。
でも安心してください。大丈夫なのです。
まず大前提として、アリは水没しやすい場所には巣を作りません。
そして可能な限り水はけのよい土壌を選んでいるのです。決して適当に穴を掘っているわけではないのですね。
ちなみに土壌ごと水没するほど雨が降る熱帯地方のアリは、地中ではなく、樹上などに巣を作ります。
日本でも、沖縄や南西諸島の一部のアリにその傾向がありますね。
そして、意外と知られていないのが、アリは雨の予兆を察知して、巣穴の入り口を塞いでしまうということ。
これによって雨による浸水を未然に防いでいるのです。
しかし、それでも浸水して来ることがあるかもしれませんよね?
安心してください。大丈夫なのです。
アリの巣の入り口は非常に小さいので、侵入してくる水量は極めて少ない。その水量に対して、アリの巣は広大で膨大な表面積を誇ります。
コンクリートのように壁を塗り固めているわけではないので、ほとんどの水は入り口付近の土に吸収されてしまい、柔らかくなった入り口付近の土は、崩れて蓋の役割を果たすのです。雨水と一緒に流れ込んでくるゴミ等も穴を塞ぐことに貢献してくれますしね。
さらに言えば、アリの巣は縦穴と横穴で構成されていて、アリの暮らす空間は全て横穴です。仮に巣穴の中まで浸水してきたとしても、水は縦穴を通って下へと向かい、縦穴から見て斜め上方にある横穴の空間へ水は入って来ないのです。
また巣穴の中には空気が溜まっていますので、逃げ場のない空気が水の浸入を防いでいることも付け加えておきますね。
結論、雨が降ってもアリの巣は水没しない。ふふふ。
これで皆さまの長年の懸念が解消されたことと思います。
思い残すこともなく、良い年をお迎えくださいね。
あ、最後にひとつ。
ご存じかもしれませんが、エサを集めに巣の外にいる働きアリやその親戚の働き蜂は、すべてメスです。
生涯結婚することも、子を産むことも無く、ただひたすら働き続ける彼女たち。
寿命は一年~二年ですが、大半は危険な任務の最中に命を落とし、寿命を全うできるものは数えるほどです。
経験の浅い若い子たちに未来を託し、命懸けで食料を集めに出ているベテランの勇者たちなのです。
もし外で出会うことがあれば、どうか懸命に働く彼女たちを応援してあげてくださいね。