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死淵の箱庭  作者: 楓 海
3/11

記憶

 読んで戴けたら嬉しいです。

 頭の中というより全身でオレは急激に記憶を取り戻した。


 大量に涌きあがる感情、映像、言葉、思念、感覚、それら総てが不快に吹き出し、言いようの無い不快感に吐きそうなほど気分が悪くなった。


 彼女が抑揚なく言った。


「思い出したね」


 オレは答える事もできなかった。


 床に這いつくばり、苦痛に顔を歪めることしかできない.......。






 生きているのが辛い........。


 理由など無い。


 ふとした瞬間にそう思った。


 人と接しているだけで酷く疲れる。


 そんな理由で不登校になり、引き籠りになった。


 周りの同級生たちは、社会に順応して就職しているのに、オレはと言えば自分の部屋に閉じ籠りゲームで現実逃避している。


 そうしている内に自分の存在に意味を失い、生きる意味を失った。


 或る時思った。


 この先、恐らくオレは一生こうなのだろう。


 オレはこの人生に決着をつける必要がある。





 結果、オレは此処に迷い込んだと言う訳だ。


 ようやく不快感は収まり、オレは大きくひと呼吸すると言った。


「死んだら、地獄とか天国に行くものだと思ってた

 それとも此処はもう地獄か天国なの? 」


 彼女はフッと笑みを漏らして立ち上がった。


「落ち着いたみたいだね」


 彼女はこちらに近付いて来た。


 改めて見ても彼女の仕草は華麗で妖精を想わせた。


「天国とか地獄は現世で味わうもので、死んでから行くと云う考え方は人間の幻想だよ


 死と云う恐怖を和らげ、恐れで意のままにしようとした人間の浅知恵で創られたものだ」


 彼女は言った。


「此処は、無意味を知る場所なんだ」


 さすが、死後の世界の住人の言うことは説得力があるなと思った。


 オレはなんとなく言った。


「そんな言い方するとキミが人間じゃ無いみたいに聞こえるよ」


 急に彼女は眉をしかめ、横を向いてしまった。


 何が気に入らなかったのか、彼女を怒らせてしまったらしい。


 女の子は気難しいな。


 横を向きオレを無視する彼女が少し恨めしく思える。


 取り残された気分だ。

 

 なんだか腰の辺りがすかすかした。


 オレはふと、此処では思念を具現化できる事を思い出した。


 彼女は何をすれば喜ぶだろう?


 オレは生きている頃に好きだったマンガのキャラクターを思い出した。


 一度や二度、生命エネルギーを使ったからと言って、即消滅って事にはならないだろう。


 オレは思念を集中させて彼女を見詰めた。










 読んで戴き有り難うございます。

 この作品のジャンルを昨日変えました。

 異世界恋愛だったのですが、どうにもしっくり来ないんですよね。


 私の作品はジャンル分けがなんとも面倒くさくて、何処に属するのか解りにくいんですよね。

 芸術性がどうのと書いてあったので純文学にしました。

 純文学とも違うような気もするのですが、純文学書かれている方ごめんなさい。


 純文学の読者様、初めまして。

 こんなの純文学じゃ無いやい❗ と思われる方もおられるかもしれませんが、すみません居場所が無いのでここに居させて下さい。

 (*- -)(*_ _)ペコリ

 宜しくお願い致します。m(_ _)m





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