森人 4
おうちに帰ってからもぐっすり寝て、すっかり元気になりました。
いや~‥それにしても、初めてのお出かけであんな面倒が起きるとは…出かけたくなくなりますね。
森人っていうのも全く理解できないままでしたし。
というよりあの集落は割と大きくて森人以外の人たちもかなりいたから余計ですかね。
なんとなく、エルフというと閉鎖的な感じがしていたのでちょっと意外だったっていうのもあります。
どこか探せばあの閉鎖的な感じの集落もあるんでしょうかね?
ともあれ、今日は集落には行かずにお散歩です。
抱っこもらくちんですがやっぱり自分で身動きできるほうが良いのです。
バトラーさん物欲しげに腕を広げても、今日は私自分で移動しますからね?
どうにもバトラーさんは、私を抱っこするのが至福とでもいう感じなんですよね。
いやでも、起きてからごはんに行くまでとかメイさんが‥‥
お散歩行ってから戻ってくるときとかは‥‥ローランさんだし…。
てことはメイさんも、ローランさんもおんなじ・・・・・?
ってことは?うちの人たちみんな抱っこ好きだった!!?
抱っこされるの嫌いじゃないですが…いやむしろ抱っこ好きですけども、たまには自分で動かないときっと私、真ん丸になると思うんですよ。サイズ的にも極小なんでね?さすがに手毬猫とか言われたくないですよねえ…。
いやいや、抱っこ談義するわけじゃないんですよ。お散歩に行く話です!
ちょっと脱線していましたが、出発です!!
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ということでやってきましたよ~、最深部からはずいぶんと離れたところですが、川が流れていたり、滝もあったりするエリアだそうです。下調べもばっちりなのはさすがですね。
鬱蒼とした森のなかでもちょっと開けたところといえばいいんでしょうかね?
川辺がちょうどよくあったのでその付近でごはんです。
そうそう、今日は執事のローランさんと料理人のイーロンと一緒に来てます。料理人のイーロンも、もちろん戦う料理人です。むしろ戦えない人なんていませんでした!
≪姫様、今日は世界樹の実をお持ちしましたのでそちらをどうぞ≫
「あいがと」
≪それと、影からですがまだ距離はありますが、森人の冒険者らしきものが狩に出ているようです≫
「こっちまできちょう?」
≪獲物によるかと思いますが、こちらまでは深部に近いのでどうでしょう≫
「ン~…かりのちかたとかみたいの」
≪では、食事のあと少し様子を見ながら近づいてみましょう。森人の狩りなど見ることもありませんでしたから姫様にとっても良い刺激になるやもしれませんね≫
「あい。たのちみ」
この辺まで狩りに来るなんて、なかなか腕のいい冒険者なんでしょうかね?森人といえばあまり筋肉質な感じはないけども、どんな人でしょうね。楽しみなような怖いような…。