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にゃんとにゃんになる 2

今日はお外で魔法の練習です。

おうちの周りにいつの間にかできていた農場・・・。いろんな野菜が作られてるんですが、主にあるのは果樹ですね。私の主食ということもあり絶対に欠かせないもののようです。

というわけで、そのお世話になっている果樹たちに水まきです。

どうやら、魔力を使って水をまくと水に魔力が混ざってとても果樹にいいとのこと。

最近の日課です。やること見つけてウハウハです。


そのあとは、バトラーと家令の一人ローランの二人と一緒に森のなかで狩りの練習です。


小さい魔物は二人がいるだけで逃げて行ってしまうので、イノシシみたいな魔物か、あのオオカミ相手に魔法の練習です。的にするところはイノシシは眉間のあいだ。オオカミはあごの下。

どちらも私からしてみればとても大きな的なので狙い放題・・・だと言われて練習の日々です。

狩ったあとは解体をローランがあっという間に行うので、そっと手を合わせています。

あ、解体したものもほぼ残さず生産の材料になるそうなので、異世界あるあるのインベントリにいれて持って帰ります。



何体か狩ったあとはお眠の時間です。

がんばりました~・・・






side 小人  バトラー  ローラン



バトラーの腕の中で爆睡中の主を小人二人はにこやかに眺めていた。


≪ほんとうにおかわいらしい・・。そして、この数日であれらを狩れるようになられるとは‥≫

≪万能というのはすべてにおいてということですから。ですが、その分このお体に負担がかかります。

 回復も早いとはいえ、まだ幼体であらせられるのです。なので、その分周りには‥≫


ローランは腕だけを素早く動かして、すぐ近くに寄ってきていた魔物を肉片へと変えていた。狩りの練習中も目的の魔物以外はこうして二人が主に気づかれる前に排除しているのだ。


≪きをつけて、姫様には何一つ負担にならぬよう≫

≪ええ、もちろんです。まわりもだいぶ片付いてきましたし、これまで以上にこの周辺で安心して

 学んでいただけそうです≫


二人の後には恐怖という風が流れていたのだが・・・・相変わらず主はふわふわ夢の中のようで小人ふたりもとても和やかに家へと向かっていた。


ふとローランが思い出したように口を開いた。

≪そういえば、最近森の入り口付近を人型が活発に出入りしているようですが・・・≫


近況の確認というところで、バトラーは静かにうなずきながら答えた。


≪ええ。こちらのことが知られたということではないようですが、姫様が来られたように他にも渡の方がおられるとか。その方が姫様と同種という話も影が言っておりました≫


≪・・・姫様と同種ですか・・。われらの愛らしい姫様と。厄介なことにならなければ良いのですが‥≫


≪厄介など、姫様が気づく前に事前につぶしておくのがわれらの仕事ですよ≫


≪そうですね。では、今まで以上に影には動いてもらわなければなりませんね≫


どことなくひんやりする空気に周りにもし魔物がいたらすくみ上っていたのだろうが、すっかり周りはきれいになっており不穏な二人の会話に動揺するものはいなかった。

そんな中を二人に応えるように影のみがスッと動いていた。


それを確認してから、腕の中の主を二人は相好を崩しながら見つめていた。


≪本当にあいらしくてかわいらしいなんて罪な姫様ですね≫


side end



ふっと目が覚めたところはかごベッドの中。

どうやらお昼寝がそのまま夜になったらしい。

窓の外はすっかり暗くなっている。

この体になってから猫の性質なのか、本当によく眠くなる。


そのうちに丸っこくなりそうでかなり心配なのだが、バトラーさんたちはもっと食べてほしいと言ってくるんですよね…。

果物は水分も多いのでたくさんは無理です。


そういえば、最近ステータス見てませんでしたが・・・丸い猫とかになってませんよね?

「かんちぇい(鑑定)」

…もう、舌足らずは勘弁してください。これでも頑張ったんです。バトラーさんたちに通じればいいんです。

さてさて・・?


--------------------------------------------------------------

・名前   無名(いい加減決めませんか?)

・種族   ねこ メス  

・状態  空腹(たくさん食べて大きくなりましょう) 


     サイズ極小 幼体(成体になるにはレベルが足りません)

・年齢  3歳

・体力  S

・魔力  S  パッシブスキルは現在小人召喚のみです。初めの召喚のみ消費があります。 

       その後は消費しません。小人は自立型です。

・魔法  水魔法  火魔法  

     風魔法

     光魔法

・スキル  小人召喚 パッシブ現在25名が活動中

      浮遊(P) 飛翔(A)  言語化(A)


・特殊  異世界を旅する万能猫  うっかり誘拐された猫(ごめんね?) 

     庇護される猫  世界樹のお気に入りの猫


・現在地  深淵の森 (最深部) 世界樹のふもと


--------------------------------------------------------------


…相変わらずイラっとする部分がありますが…。ずいぶんと変わったところがありますね。

まずは上から行きますか。


そういえば自分の名前をうっかり決めずにいましたね。

…なんでか名前の必要性を感じてなかったんですが‥‥

それもなんか誘拐犯のせいとかじゃないですよね?なんか嫌な予感しかしません。

それにこの世界、真名とかないんですか?

あるんだったら怖いですよねえ~。魔法もありますし。

…バトラーさんたちに相談しましょうかね。


さて、あとは種族が確定されてますね。しかも性別まで…。わざわざ性別をかくところに何となく嫌な予感がするんですが、気づかなかったことにしましょう。


空腹なのは夜ごはん食べそこなったからですが、さすがに今から食べる気にはなりません。

大きくなれとか余計なお世話です。どうせ極小サイズなんですし!!

体力と魔力に判定がでてますね・・・これじゃ平均がどのくらいなのかさっぱりですね。

その辺も後で聞いてみましょう。

それから・・魔法が加わってますね。スキルかと思ってましたが別扱いなんですね。

あとは・・・浮遊とかはスキルですか・・・・。浮遊がパッシブで飛翔がアクティブなのが微妙ですが

今のところ困ってはないので気にしないでおくほうがよさそうです。


‥‥というかあのまるで世界樹のような…は間違ってなかったんですね。

お気に入りの猫ってどういうことですかね…。魔力の水撒いてるのがいいんですかね…?

そういえばこの間、上から実が落ちてきてましたがあれも気に入られていたからってことですか…。


うーん。細かいことを気にしていると血管きれそうですね。

猫になったことですし、ある程度のことがざっくりわかればそれで良しにしましょう。

そうでないと、いろいろしんどい気がしますしね。


ん~~~~いろいろ考えてたせいで眠気がまたやってきました。

とりあえず、明日バトラーさんにいろいろ相談することにします。

おやすみなさい。

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