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第0話 プロローグ

12/28

ルビ振りの仕方がわかったので書き足しました。

あと誤字があったところも訂正しておきました。


ボクらはいつものようにVRのゲームを5人でパーティーを組んで遊んでいた。これから自分たちに起こることも知らずに――――――


◇◆◇


「ふう、ここが99階層目か。ここを抜ければダンジョンクリアだよ、あと少し頑張ろう」


ダンジョンの階層をカウントしていたハヤトが他の4人にそう伝える。


「ここに来るまで本当長かった……アイテムもなくなってきたし、早く終わらせて帰りたい」


「そんなこと言って、一番回復系のアイテム消費してないのシュンじゃないの」


「まあ、それがヴァンパイアですしおすし?その代わりに999個持ってきた血液パックが半分を切ってしまったけどね……上級ポーションほどではないけど結構いいお値段なんだよな~、これ」


ヴァンパイア族は血液を摂取することで一定の時間体力と魔力の回復速度が上昇するという性質を持っていた。※一般のヴァンパイア族であれば日光と聖水が弱点となるが、シュンはその弱点を解消しているので効果はない。


「雑談はそこまでにしとけよ。ボスがお出迎えだぜ」


ビャクヤの視線を追うと、開けた場所でこちらを睨み付けている古龍の姿があった。

シュン達が戦闘態勢に入ると、古龍は自らの敵であると認識し、空気を震わせるほどの咆哮を行った。


「GYAOOOOOO!!!!」


「おやおや……歓迎してくれているようだ」


「殺気混じりの歓迎何てされたくないわ」


「そうだね、早いとこ勝負を決めたいところだ。シュン、みんなに強化をお願いするよ」


「『身体強化(フィジカルブースト)』『光属性強化(ホーリーブースト)』『与ダメージ増加』『被ダメージ減少』、皆行ってこーい」


ハヤト達の体から淡い光のエフェクトが出て、強化魔法がかかっているのを確認する。


「シュン、ありがとう。『滅龍剣(めつりゅうけん)』!!!」


ハヤトはそう言うと持っている聖剣に魔力を通し、古龍へと切りかかる。


「あたしも負けられないわ、『ボルテックス』!!」


「私も加勢するですよ。『雷神の鉄槌(トールハンマー)』です」


「…サクヤ、攻撃するのはいいけど回復もしてくれ。僧侶なんだから」


「うおおおお!『人化解除』!クラエ、『龍の息吹(ドラゴンブレス)』」


「GRRRROOOOO!!!!」


次々と攻撃を加えられた怒りから、古龍は咆哮をした後、ブレスを吐いてくる。


「くっ…ダメージカットしているはずなのに随分と体力が削られていくね…」


「『ヒール』ですよ。皆、しっかりするです」


「…これは長くなりそうだねェ…」


仲間たちに強化魔法をかけなおしつつ、自らも古龍へと向かっていくシュンはそうつぶやいたのだった。


◇◆◇


「これで終わりだ!!」


ハヤトの振りかぶった剣が古龍にとどめの一撃を与えた。


「G、GUOOOOO……」


ズ、ズ…ン……


「やったですかね?ここのダンジョンをクリアしたのは私たちが初めてだったはずですよ」


「ふぅ。このダンジョン、難しくていつ死に戻りするかわからないからハラハラして凄く楽しかったぁ」


「お前だから言えるんだよ。他のやつらを見てみろ…」


呆れたように言うビャクヤに従い、周りを見渡してみると、そこには満身創痍になっている他のパーティーメンバーたちがいた。


「ダンジョンに潜って5時間以上経過してるからね、流石に疲れたよ…」


「はあ、はあ…。ねえ、シュン。スタミナドリンク余ってたら譲ってくれない?そんなに要らないかと思って少ししか持ってきてなかったからもう持ち合わせがないの……。動きたくても動けなくて」


「え~?仕方ないなあ、後で倍かそれ以上の価値のもので必ず返してよねェ」


「ゲッ、何取る気なの?でも仕方ないかな…動けないと帰ることすらできないし…」


「はは、シュンってそういうところきっちりしてるよね」


「冗談だよ、これはあげるからさっさと飲みなね」


シュンはハヤトの言葉に心外だとばかりに肩を竦め、スタミナ切れで歩くことさえできないミヤビにスタミナドリンクを手渡す。


「ありがとう、…ごくっごくっ…ぷはぁ、生き返るわ…」


シュンから受け取ったドリンク(渡したドリンクの量は1L弱あった)をものの数秒で飲み干したミヤビに対し、他のメンバーは若干引いていたが。


「ダンジョン攻略も無事に終わったことだし、宝の確認は一度拠点に戻ってから行おうか」


「そうだな。シュン以外はみんな疲れてるだろうからな」


パーティー用の帰還の羽を用いて5人はマイルームへと帰還する。


◇◆◇


「ただいマイハウスぅ」


シュンはそう言うと同時に屋敷型の拠点のリビング部分にあるソファへとダイブをする。


「ちょっとシュン!ソファを独り占めしないでよね、あたしも座りたいんだから」


「そうだぜ、一番制作するのに時間と労力と金をかけたのはそいつなんだ。作った俺に譲るべきだろ?」


「まあまあ二人とも。一番貢献したのはシュン君なんだから、そのくらいは大目に見てあげようよ」


「そうそう、ボクがいなかったら今頃拠点に死に戻りしていただろうからねェ?」


実際、シュンが4人の攻撃の隙間を縫ってダメージを与えたり、補助魔法での援護を行っていたおかげで誰一人死に戻りをすることなくダンジョンをクリアできたのだった。


「そんなことより宝の確認をするのが先ですよ」


「あ、ちょっとだけ待ってくれる?ヴィルにお茶の用意をするようにだけ頼んでくるからさ」


そう言った後、部屋の外に出てサポートキャラのヴィルフリートの姿を探す。

庭先で掃除を行っていたため、声をかけてお茶を用意するよう指示を行う。


ヴィルフリートはシュンがカスタマイズしたサポートキャラで、蝙蝠形態をとることが可能。赤紫の髪に赤目で、銀色の眼鏡をかけた青年であり、執事らしく燕尾服を着用している。

サポートキャラは性格の大まかなカスタマイズもできるが、話しかけないと行動や会話を行えないため、ほとんど機能はしていなかった。


「かしこまりました、ご用意しましたらお席までお届けいたします」


そう言うと、ヴィルフリートは踵を返してキッチンへ向かった。


◇◆◇


「じゃあ、宝の確認をしようか」


ダンジョンの宝を所持していたハヤトがインベントリから取り出して机上へと並べていく。


「ふーん、闇と無の超級魔法の魔導書に全属性耐性10%のアクセサリー、魔物特効の剣と……これは何だろうねェ?」


「こんな巻物は見たことがないのです」


「そうすると、これはあのダンジョンに実装された新しいアイテムということかな?」


「まあ、とりあえず中身を見てみましょうよ」


5人は巻物を広げ、その内部に書かれているものをみようとした。

しかし、その巻物から発せられた光によって視界が遮られたため、見ることはかなわなかった。


その日、ゲーム内にあった拠点の屋敷ごと、5人は姿を消したのである。



読んでいただきありがとうございます!感謝感激雨あられです。

この話は初投稿作品です。

投稿ペースはかなりゆっくりですので、続きは気長にお待ちください。


それではまた次回お会いしましょう。

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