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ラブレター ~追憶のププリーヌ~  作者: せんのあすむ
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世の中、やっぱりそんなに甘くない

トーマとライアーネが旅を終えたそこは、大きな冒険者ギルドの支部があって、冒険者が多く住み、老いたり怪我をしたり病気をしたりで引退した冒険者が余生を送る地としても栄えていた土地だった。


冒険者ギルドが大変な力を持つここは、ある種の自治区のようなものでもある。


<北の大国>内である程度以上の仕事をこなせば、格安で家が買え、定住することができるんだ。


そうなると、世界中の冒険者が押しかけてくるんじゃないか?って思うかも知れないけど、根っからの冒険者というのは一つところに腰を落ち着けていられる性の人間は少なくて、案外、定住はしないらしい。あくまで、老いたり怪我をしたり病気をしたりで冒険者を続けられなくなって仕方なく、というのが普通なんだって。


ここに住むのを目的にして冒険者になる者もいるにはいるけど、そんな動機で続けていられるほど、冒険者という仕事も甘くはないって。


しかも、最初の動機はそれでも、冒険者としての適性がある人間はやってるうちに染まってしまって、冒険を続けずにいられなくなるらしいし。


「ここには、世界中から冒険者が訪れるからな。逆に情報も集まりやすいかもしれない。だから俺とライアーネはここでシェリーナやナフィと連絡を取り合ってお前達に報せる」


「分かった。俺達は足で稼ぐ」


トーマとライアーネが住むことになる家の片付けや修理を手伝って、アーストンはそう言って胸を叩いた。


ちなみにもらえる家は、格安ではあるけど、冒険者達が代々使ってきたそれを自分で手直しすることが条件でもあるから、程度のいいのがあれば得だとしても、中には、


『ただの廃屋じゃねーか!』


って感じのもあるんだよね。そういうのは当然さらに安かったりそれこそタダだったりするとはいえ、下手したら普通に買ったり建てたりした方が安いものもあったり、中には<いわくつき物件>もあったりで、世の中、やっぱりそんなに甘くないってことかな。


トーマとライアーネが手に入れた家も、結構傷んでて、まともに住めるようになるまでには結局、半月かかっちゃったしさ。


もっとも、そんな細かいことを気にするような人間には冒険者なんて務まらないか。


ところで、ナフィは今、ライアーネの故郷で研究に没頭してるそうだ。貧乏国家ながら、だからこそ余計な口出しや横槍を入れずに研究に没頭できる環境を提供してくれてそこで得た成果を他国に売り込む手伝いをしてくれるって。


実はそのマネジメントを行ってるのが、ボーデン商会だったりする。そして、ボーデン商会の誘致に尽力したのが、ライアーネの、レリエラの両親だったと。


みんな、それぞれがんばってるんだ。



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