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ラブレター ~追憶のププリーヌ~  作者: せんのあすむ
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お誘い

「あ、あの、仕事は明後日からですし、今日の宿とか決まってなかったら、うちに泊まっていきませんか!」


良さげな仕事を見付けて取り敢えず宿探しと思ってると、ギルドの事務所からルビンが出てきて私達にそう声を掛けてきた。何でも、事務所の隣の建物で冒険者向けの宿も営業してるらしい。


と言っても、ギルドが営業してる宿はちゃんとしてる代わりに相場より高くて、冒険者になりたての人達か、半分趣味で冒険者をしてるような人達くらいしか使わないってことで私達は避けてたんだよね。


だけど、ルビンとシェリーナの様子があんまりにもバレバレでライアーネがニマニマと笑いながら、


「まあ、たまにはいいわよね」


と言って決めてしまったのだった。


「おいおい、本当にいいのか? いつもはライアーネが文句言うのに」


なんてトーマは少し不満顔だったけど、シェリーナとライアーネは「いいのいいの!」とニコニコだった。


それに、宿の方の受付で案内された部屋に入る頃には、


「さすがにちゃんとしてるな」


とトーマも『まあいいか』って感じだった。それにしてもシェリーナの様子に気付いてないとか、トーマってその辺りは本当に朴念仁だな。


夜、ギルドの事務所が閉まった後で、ルビンが私達の部屋を訪ねてきた。


「今日は僕がお招きしましたから、宿代は半額でいいです。それと今から一緒にお食事はいかがですか? もちろんそちらも僕が出します」


って言うルビンに、トーマは、


「おい、なんか怪しくねーか? 気前良すぎだろ」


とか耳打ちしてきたけど、ライアーネは呆れた風で、


「下心があるのなんて最初から分かってるわよ。でもシェリーナもその気なんだから別にいいでしょ」


だって。そこでようやくトーマも気付いたみたい。


「なに!? まさか…!? おい、シェリー…!」


今度はシェリーナを問い詰めようとしたトーマの口を塞いで、ライアーネは、


「喜んでご一緒させていただきますぅ」


と応えてた。


で、今度は別の意味で不満顔のトーマも連れて一緒に食事に行くことになった。しかも割と上等なレストランに。


「ほえ~っ!」


小さいアーストンは目の前に並んだ美味しそうな料理に驚いた様子で、


「これぜんぶ、くっていいの!?」


って思わず声を上げたのをライアーネに「しーっ!」ってされていた。そんな様子を見ながらもルビンは「どうぞ」と目を細めてた。器の大きな人なんだなというのはそこからも分かった。私も散々、色々な人間を見てきたからね。嫌でも表情からだいたいのことは分かるようになってしまったよ。


シェリーナが本気でルビンのことを気にしてるっていうのもね。



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