表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/15

(5)

 もう少し自由になれればなと思いながらも、日常というのはこういうものなのだから仕方ないだろう。

 住めば都というか、案外居心地は悪くないんだ。


「いらっしゃいませー」


 今日も声が通ってる。閑散とした店内。

 どうだろう。しかし最近いつも通りでありながら、それが少し変わってきているような気がする。


「いらっしゃいませー」


 カゴの中のおかしやら飲み物を袋につめていく。足されていく金額。

 視線の先にいるのは、やっぱりあの子だ。


「400円になります」


 小銭を出す際中までも視線はこちらに向いている気がする。なんだか不思議な子だ。


「おつり600円になります」


 つり銭を財布に入れながら、視線はまたこちらに戻る。

 何かを言いたそうに口が開きかける。


「ありがとうございましたー。またお越し下さいませ」


 後ろがつかえているのでそうもいかない。後ろの客の存在に慌ててその身をどける。

 店を出る瞬間、彼女はもう一度こちらを振り返った。


 ――ひょっとして、まさかなー……。

 

 少し心が浮ついている。

 まさか、ここでこんな感覚に出会えるなんて、思ってもなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ