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「いらっしゃいませー」


 ジーザスクライスト。いやウチ一応仏教なんですけど。

 あまりの衝撃に仏よりキリストが出ちゃったっていうか、っていうかこういう場合やっぱオーマイガットとかジーザスとかの方が様になるじゃない。

 おー、神様仏様南無阿弥陀仏じゃおかしいじゃないですか。いや、南無阿弥陀仏がそもそもおかしいか。


 なんというか、とにかく、驚嘆、衝撃だったのだ。

 恐怖よりも先にそれが来て、しっちゃかめっちゃかになって、気付いた時にはすっかりそれは恋になってたのだ。


 ――こんな素敵な人がこの世にいるなんて……!


「お客さん?」

「あっ、へあ、す、すません!」


 脱兎のごとく駆け店を出る。

 いけない。目が釘付けになっていた。目どころか心の臓まで釘ざしだった。

 いつものコンビニ。でもこの前まであんな人いなかったのに。


 デスティニー。

 ついに訪れた伝説の一目惚れ。

 しかしなんというダサいファーストインプレッション。

 きょどってしまって口から漏れ出たファニーとは程遠い「へあ、すません」と万引き犯のようなダッシュ。呼吸が出来ん。



 とこのように、私の運命の赤い糸はこんなにも身近にあったのでした。

 もちろん自分の指先にそんなものは実際結びついてなどいないが、私にはしっかり見えております。彼が見えているのかどうかは分からないが。


 そうして私の恋路は始まりました。


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