011話 仲間になる?
契約は成立した。これで、ウイングは俺様の竜…いや違うな。俺様の彼女だ。
「あなたに全て話すわ。私のホントの名前はイン・イリアです。だから、ウイングで呼ばないでイリアと呼んでください。」
「え!、お前の名前はウイングではなかったのか?」
「いえ、ウイングであってますよ。けど、この姿の名前はイン・イリア何だよ。」
「なるほど。そしたら、どっちで呼べばいいのかな?」
「それの心配はいりません。もう、この姿を見られたのでウイングに戻る必要はありませんから。だから、今後はイリアと呼んでください。」
イリアは俺様の方に向かってお辞儀をした。
「おう、分かったよ。で…、イリアは飛べるのか?」
「いえ、無理です。」
「え…、飛べないの?」
「飛べません。」
「何だよ、いきなり遠回りして赤い竜の所に行かないといけないのかよ。」
「それでしたら、異次元ルールで移動可能ですよ。」
「異次元ルール?、新しい技か?」
「はい。正確な契約をしたので異次元ルールを使えるようになったんです。」
「まあ、ならやってくれ。」
「では、目を閉じてください。」
「いいぜ。」
目を閉じた瞬間俺様の口に柔らかい何かの感触があった。恐る恐る目を開けたら、イリアからキスをした。だけど、数秒後に俺様とイリアはその場から一瞬で移動した。
「ここは…。」
「あなたが行きたいと願ってたとこだよ。」
「てえ、事は赤い竜の住んでる所か。」
「ふ~ん、ホントに契約をしたんだなイリア。」
俺様とイリアの目の前に、赤い竜が居た。
「お前が、私の名前を呼ぶな。」
「何だよ、昔は付き合っていた中だろ。」
「うるさい。黙れD・ブレス。」
「あの~、イリア冷静になれ。」
「はい、すいません。」
「お前は、また俺の真の姿の名前を言ったな。」
我々竜は、契約結んでもいない人に名前を知られることはダメなことなんだ。それを、分かってるイリアは普通にバラした。
「何よ、ブレスが契約の事を言わなければ…あんな…あんな…。」
「何だ、言えないのか。なら、俺が言ってやる。キ・スしたんだろ。」
「そうだけど、何よ。」
「うわ~、いきなり開き直った。」
「少し黙っててください。」
「分かったよ。」
「あ!、女を救いに来たんだけ?」
「ああ、約束どうりミミを返せよ。」
「分かってるよ。ミミこっちに来い。」
「ブレス、また!」
「何ですかブレス様。」
「え?」
「逆契約したんだろブレス。それは、絶対にしてはいけない事なんだよ。それを、知らないわけがないだろ。」
「うるさいな。これは冗談だよ。」
「え!、どんな話になってるんだよ。」
「フレイヤだね。火で、幻覚を発生させてブレスが偉い人だとか言って操作してるんだろ。」
「さすがイリアだよ。」
「お前ら俺様の話を聞けよ。」
「すいません。ミミには幻覚に今はかかってます。」
「なるほど。その、幻覚でブレスがミミの主人とか思わせてるのか?」
「さすがだな、イリアの旦那。正解だぜ。だから、返すことはできない。」
「約束が違うじゃないか。」
「うん、違うね。だから、君の仲間になるよ。気に入ったし。」
いきなりブレスは、俺様とイリアと仲間になろうとしてる。




