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第16話 高校の進路相談 30番 藤井レイナ
「次、藤井レイナさん、来てください」
「えー、はい。藤井さんね。そこ座って。
どこか行きたい大学はある？」
「まあ、君なら東京大学も、十分射程圏内だよ」
「えっ、君の成績だったら、私は進学を強く勧めるがね……」
「そう、まだ決まっていないのか。
どこの大学に行くかは、ゆっくり考えなさい。
医学部という選択肢も、あるかもしれないね」
「興味ないか……。
やりたい事とか、興味ある仕事、ないの？」
「えっ？ スパイ？
はは、そうか、スパイ……なるほど。
どうやったらなれるか、先生はちょっと分からないな……」
