回避魔術師は追放される
疼く、我が右腕がっ!
「ジェイド!貴様は今日を以てこのパーティーを抜けてもらう!」
「はぁ…………これまたいきなりだな、ガレン」
俺は今、何故かパーティーメンバー全員に囲まれながら、追放宣言を受けていた。
「貴様に呼び捨てにされる義理はない!ガレン様と呼べ!」
「……………めんどくせぇ」
いや、ほんと、なんで俺がこいつなんかを様付けしなきゃいけないんだよ。
そんな俺の言葉がガレンの癇に障ったのか、頭に青筋を浮かべながら剣を鞘から引き抜く。
「貴様ァ!フザケてンのかぁ?!死ねェ!」
そう言って、剣を振るうガレン。まぁ、流石はAランク冒険者といったところだろうか。まぁ、所詮はその程度の実力でしかないんだが。
即座に剣を見切った俺は、左にヒョイっと避ける。
「チっ!相変わらずちょこまかしやがって!剣を使えるわけでもねぇ癖に前線を彷徨いてんのは邪魔なんだよ!」
と、言われましても………
「いや、だって俺が倒したらお前ら成長出来ないだろ」
そう。俺はSランク冒険者だ。去年、このCランクパーティーに誘われ、暇つぶしには丁度いいかと思い参加したのだが……………まさかいらない子宣言とは。
もう一度ガレンの方を向くと、顔を真っ赤にして拳を握っていた。
「っとにかく!お前はもう邪魔なんだよジェイド!さっさとここから出ていけ!」
「あぁ、はいはい。分かった分かった。分かりましたぁ。んじゃ、お前も精々死なねぇ程度に頑張れや」
そう言いながら手をヒラヒラと振り、パーティーの共通宿屋から出るのであった。
ーーーーーー
「えっと…………良かったんですか?団長」
「アァ?なんのことだ?」
「その…………ジェイドのやつを追い出しちまって」
「テメェ!俺らにあいつが必要だとでも言うのか、アァ?!」
「ヒッ?!い、いえ、そういうわけでは…………でも、あいつは仮にもSランクですよね?そ、その…………なにか問題があったりは」
「ハン!そんなの俺らがSランクになっちまえば関係ないだろうが!」
「そ、そうっすよね!流石ガレン様!未来のSランク!」
「ガハハハハ!今日は邪魔なジェイドの野郎を追い出せて気分がいい!よし、酒樽を開けろ!今日は俺の奢りだァ!」
「よっ!ガレン様太っ腹!」
「ガレン様最高!」
「ガハハハハハハ!ガーハッハッハ!」
こうしてジェイドが宿屋から出たあと、そこでは夜通し酔っ払いたちの声が響き渡るのであった。
ども、るなるなです!最近世間と言うかなろうの中で追放物が流行ってて、読んでみたら自分も書きたくなりました。
今回は少し短いですが、次からは2000〜4000程度に収めようかなと思ってます。あと最近モチベが下がって来てるので、なにか良い企画があればぜひコメントください。
一日に2作投稿は久々な気がする