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こちら陰陽屋でございます  作者: だっつ
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五妖目【特別編】

この作品はミステラホリック【http://ncode.syosetu.com/n5718do/】の作者様とのコラボです。まだ不慣れですが大目にみてくだされば幸いです


「ほぉ……おい、葵みてみぃ。なんか特集やっとるぞ」

「なんですか……私なんか昨日の記憶がないんですけど……」


ここは、とあるアパート一室。そこには今二人の少女がテレビを見ていた。茶髪のバンダナ少女は葵。着物を着た幼女は座敷童子と言った。


そんな座敷童子が葵に見せるテレビはここ新月町とはどこか違う町で起きている事件をまとめているものであった。


一つはとある家庭で起きた惨殺事件。また一つは小学校で起きた児童同時誘拐事件。いずれをテレビのコメンテーターたちがああでもないこうでもないと議論しあっていた。


座敷童子はこういう事件とかいう番組は好きで、警察24時とかいう番組は結構見ている。どうやら人間がする事件はどれも面白いらしいが、そこらへんは葵には理解できないことであった。


ピンポン


そんな時チャイムがなった。葵は少し億劫そうな顔をして扉に手をかけてガチャリと開ける。まず目に入ったのは学ランを着た少女楠木恋と、その後ろに見たことない3人組が立っていた。


一人は普通の女子高生のような出で立ちだが、どこか冷めたようなそんな目をしていた。一際目立つ黒くて厚いコートのようなものを着ているのは、まるで探偵のような男性もいて、そしておかっぱの髪のロングスカートをはいた小さな少女を引っ張っていた。


「えっと……楠木さん?ずいぶん年の離れたお友達をお持ちで……」


葵がそう言うと黒いコートを着た男性がずいっとこちらに顔を寄せてきた。葵は一歩後ろに下がるが男性は御構い無しに、ポケットの中から名刺を取り出して、それを葵に渡した。


「申し遅れました。ボクの名前は石狩千智と申すもので、ここの陰陽屋に行く道をそこの心優しいお嬢さんに教えてもらいました」

「はぁ……で、えっと、後ろの二人は……」

「……私の名前は旭川みくさです。こっちの女の子が木古内二というんです」

「わかりました……えっと、陰陽屋に用があるんですよね?では、どうぞ、お入りくださいませ」


葵は突然の来客には慣れているのか、それとも自己紹介を聞いて変な人たちではないかと判断したのか、彼らを部屋に招き入れる。


そしていつもの応接間にて、葵は椅子に座り座敷童子に頼んでプリンを人数分持ってきてもらい、彼らに渡した。千智は手をつけてなかったが、みくさと二はパクパクとプリンを食べていた。


「……では、ご用件をお聞きしましょう。金銭?友人?恋愛?それとも呪いの言葉?」

「うーん……どれも違うなぁ。ボクが聞きたいのは……いやそれよりも前に陰陽師ってことは、妖怪退治とかもやってるのかい?」


突然砕けた喋り方になった千智に対して葵は何か思うところがありつつも、質問に答えようと考える。


数秒の時間をおいたのは変に怪しまれないため。そして、その時間で作った念のための文章を話そうとした。


がしかし、彼女たちの視線を見ると、隠す方がバカらしく思えるほど、どこか強い思いを感じた。だから、言い訳を消して葵は正直に話す。


「ええ。妖怪退治はもちろんしております。なんせ、陰陽師ですから」


葵がそう言うと、千智とみくさは何かを相談し始める。二はもう暇になったのか座敷童子と一緒にテレビ番組を見ていた。


葵はちょいちょいと恋をこちらに呼び寄せて、彼らがどういった人物かを尋ねる。恋は申し訳なさそうに首をかしげて深く帽子をかぶり直した。


「ごめんなさい……悪い人ではないと思ったので……」

「……まぁもし彼らが四人どこかにいった七人ミサキだとしても……今童さんがいます。大事にはならないでしょう」


そう、恋を安心させるように葵は言う。恋はその言葉の意味を理解しつつも、その言葉に甘えるようにホッと胸をなでおろす。


そんなことしてるうちに、千智こちらを向いていて、声をかけようとしていた。葵はこほんと空咳を吐き、なんでしょうかと千智にきく。


「実は、見て欲しいものがあって……えっと」


そう千智は言いながら、懐から何か巻物のようなものを取り出した。それに視線を向けた葵はその巻物から感じるどこか不思議なオーラに首を傾げた。


良くも悪くもこの世ならざるもののオーラを持ってる千智にたいして疑問を抱きつつ、平静を装いこれは何かと尋ねる。


「……逆にこれはなんだと思う?」

「……え?」


まさかの逆に聞かれた。何かを試されてるのかわからないが、とにかく葵は頭をフル回転して答えを探す。よく考えれば相手は久しぶりのお客さんだ。どんな要件であれ応えてやらないと後々面倒なことになる。


「そうですね。この世ならざるもの……とにかく凄まじいオーラを感じます」

「グレイト。その答えが聞きたかった。んじゃ、これ、葵さんなら力を弱めたりとかできる?陰陽師の力で」

「……難しいですね。実験してみないことにはなんとも……」


葵がそう言うと、そうですかと言いながら千智はその巻物を懐に入れた。目的はおそらくそれの鑑定とみたが、そんなことを陰陽師に頼んで何がしたいのだろうか。


実は変な人達なのかもしれないと葵は考えるが、そんなことお客さんの前で言ったら殺されるだろう。ここはあえてそこには突っ込まない。この辺りがプロである。


笑顔を浮かべて他には何かと優しく聞くと、千智はいやもういいですと同じように笑ってそう言いみくさとニを連れて帰って行こうとする。


残された葵はなんとなくやりきれない気持ちになり、机に体を突っ伏して、大きくため息をつく。恋と座敷童子はお互いに顔を見合わせた。


不思議なお客様達は、プリンを食べに来ただけかもしれない。そう思わないと、なんとなくやってられなかった。それほどあの巻物に惹かれてたのは事実なのかもしれない。



◇◇◇◇◇



「ねぇ、千智。あの葵って子をあんなに邪険に扱ってよかったの?」

「とは言っても……わからないなら仕方ない。ボク以外に敵の力を封印できるなら、少しは楽ができそうだと思ったんだけどなぁ」


そう言いながら千智は大きく伸びをする。みくさは、そしておそらく千智もあまり期待はしていなかった。


葵が妖怪を追うとするなら彼女らは謎の種というものを追うもの。謎の種を得た人間は、人知を超えた力を得る。それを悪用されないために彼女達が行動しているのだ。


そしてその力を無力化出来るのが千智の巻物。しかし一人でするにはやはり限界がいつか来ると予測はついた。そのための新たな協力者であるように陰陽師を選んだ。陰陽師なら、こういう不思議パワー的なやつの解明には向いてるだろうから。


しかし、結果は見ての通り。不思議パワー的なのは感知できたがそれだけであり、やはり妖怪と謎の種は大きく違うのだろう。


「早く帰りたいわ。ここじゃ服を脱ぐこともままならないし……」

「二ちゃん。そもそも服を脱ぎたいから家に帰りたいってのは変な話だと思うよ」

「いや、私はそうは思いませんね」


二をたしなめていた時、突然子供の声が聞こえてきた。そして、3人がその声が聞こえた方を向くと、そこにはカフェエプロンをつけた金髪の少年が立っていた。


少年が突然現れたことと少年がまさかの二の言葉に賛同してきたが、二はでしょう!と言って少年の手を握りブンブン振る。


「ええ、そうでしょう!暑いから服を脱ぐ、それは人間の普通の考えよね!」

「そうです。暑いなら脱ぐ。そう、これぞ常識。お酒を飲んだら『暑くなっちゃった』と言って服を脱ぐのは問題ないのに、どうして気温で暑くて服を脱いではいかないのか!そういうのに興奮する婦人もいるは……あだっ!」

「法律で禁止されてるからよばかっ!もう!突然走り出したかと思えば絡み出して……あ、ごめんなさい〜すぐ黙らせますから〜」


少年は紫髪の少女に嵐のようにどこかに連れて行かれた。それを3人はポカンとした顔で見つめていた、やがハッと意識を戻して、再び帰るために駅に向かって歩き出す。


「しかし、こういう町には変な人が多いんだな」

「千智も大概だと思うけど……」


駅への道は幸いにも覚えている。だからまっすぐと歩くことができた。しかし、途中で千智が突然足を止める。


「ねえ、なんか声聞こえない……?」

「確かに……なんか、赤ちゃんの泣き声が……路地の奥から……?」


路地の奥から聞こえる赤ちゃんの声。これは確実に何か事件性があると3人は顔を見合わせて無言のうちに決める。どちらにせよ捨て子だったら見過ごすわけにはいかない。


正義感の強い少し変な3人組は我先にと路地裏まで走って行った。それを二人の影が見つめていたことは、この3人は気づいてなかった。



◇◇◇◇◇



時は少し遡る。どこかのビルの屋上で浴衣を着た少女は、近くに赤ん坊を抱えた女性とともに佇んでいた。


女性の方はしくしくと泣いており、それを見て見ないように着物を着た少女は空を見上げてクスクス笑っている。


「あんなぁ、濡れ女はん。そろそろ許してもらいたいんやけど。牛鬼はんのことはうちも悪い思ってるさかい……な?ほんまこのとおり」

「お、思ってないでしょ……!せ、せめて私の方をむきなさい、よ……川女……!」


濡れ女の講義を町の影を見ながら聞き流す川女。彼女は先日、濡れ女の相棒とも言える牛鬼を勝手に持ち出して、そしてその牛鬼は負けてしまった。


ただ元の世界に帰っただけではあるが、またこちらに戻ってくることはほぼ不可能。つまりは、もうこちらでは会うことができない。


濡れ女は川姫に何度も何度もぐちぐち文句を言っていたが、川姫はそれを無視しながら何かを見つけて拾い上げる。それはとても綺麗なビー玉のようなものであった。


どことなく感じる不思議なオーラというのか、雰囲気だというのか。それに川姫は少しこころを奪われるが、やがてそうだと何かを思いつく。


「濡れ女はん。ほれ」


川姫はそう言って突然そのビー玉のようなものを濡れ女に投げつける。突然投げられて濡れ女は、受け取ろうにも赤ん坊を抱いてるため、コツンと体にぶつかる。


はずだった。


そのビー玉は濡れ女に当たった瞬間、吸収されるかのようにそう体の中に埋め込まれていく。濡れ女はアガっと苦しそうな声を上げた。


「おやおや……これは予想外やわぁ。変なオーラ感じたけどまさかこれほどとは……」


クスクスと楽しそうに笑う川姫に対して濡れ女は激しい吐き気に襲わて、苦しそうに口をおさえる。あんなに大事にしていた赤ん坊すら地面に放り投げるほど、彼女の体には今気持ち悪いものが流れていた。


「うっ……ぐぅぅ……あっはっがっ……!!」

「うふふ。なんとなくやけど、このままここにおったら面倒ごとに巻き込まれそうやわぁ。ウチはお暇させてもらいます。ほな、さいならぁ」


川姫はそう言って優雅に歩き出した。濡れ女は肩で激しく息をして、今にも吐きそうだということを訴える。それに気づいたのか赤ん坊も激しく泣き始めるが、それが濡れ女の吐き気を加速させる。


「いやぁ……あぐっ……ぐぐぅ……」


濡れ女はうめき声をあげながら、赤ん坊を抱いてビルから飛び降りた。音もなく着地して、這うように動き出しす。


暫くして裏路地に転がり込むように入っていく。そこにいた方が安心というか、安全という気がしたから。それに、人目にはつきたくはなかった。


しかし、吐き気は減ってきたが、まだまだ赤ん坊は泣きわめき続ける。止まらないその声に濡れ女はだんだんとイライラと吐き気を抑えきれなくなってきていた。


「あぁ……もう……せ、せめて……水が……」


そう呟いて、濡れ女は目を閉じてしまった。路地裏には赤ん坊の泣き声だけで虚しく響き渡るだけであった。



◇◇◇◇◇



「えーと……みくさ。少し話をまとめようか」

「ええ。私もちょうど今のこと状況を話し合いたいところだったわ」

「さっき僕たちは路地裏に入って行ったよね」

「赤ちゃんの泣き声が聞こえたから……よね」

「うん。そこまではいい……でもさぁ……」


そう言いながら千智は一歩足を踏み込んだ。が、しかし、踏みしめた感触は土や道路などの実態があるものではなく、それは紛れもなく『水』だった。


千智とみくさは確かめるように無表情でなんでも足踏みをするが、その度に水が跳ねて、体につく。


「でも……この水、体についても濡れないね。ボクの探偵ファッションが汚れなくてよかった……」

「うん。だから二ちゃん?『濡れるから合法的に脱げるやん!』みたいな顔しながら服に手をかけなくていいんだよ?」


みくさにそう言われて、二は渋々脱ぎ掛けていた服から手を離す。確かに水に触れる感触はあるが、体は一切濡れてない。


不思議な水と思いながらとりあえず3人は歩く。なんせまだ赤ん坊の泣き声が耳の中に響いてるのだ。当初の目的通りに行動するのが、とりあえず今の不思議現象に対する最大や対処方法だ。


「……恐らくこれも謎の種の現象かなぁ……ここまで来てやらないといけないのか。ま、巻物持ってきてて正解だったね」

「……まぁでも……可能なら使わないで終わればいいよね。もしかしたら妖怪の可能性もあるんでしょ?」


みくさがそう言うと千智はピタリと立ち止まる。突然止まったため、二が思い切り千智の背中にぶつかってしまい、広義の視線を千智に送っていた。


「……そうだよね。妖怪だとしたらボク達って何かできるのかなぁ……これ、とりあえずさっきの陰陽屋の人たちに連絡したほうが……?」

「いいや!それには及ばないわ!!」


千智の声にかぶせるかのように、後ろから声が聞こえてきた。そこにいたのは紫髪をツインテールにまとめているヘソを見せた服を着ている少女と、先ほどあった金髪の少年であった。


「あなた達、安倍家に仕事を依頼するより出来立てホヤホヤの『蘆屋の陰陽屋』にたのみなさい!わたし、蘆屋こころが妖怪退治してみせるわ!」

「さすがですねお嬢様。流れるようなマーケティングです。あ、私は化け狐と申します」


そう言って化け狐はぺこりと礼儀正しく頭をさげる。こころは腰に手を当てて今世紀最大(当社比)のドヤ顔を繰り出して3人を見ていた。が、みくさ達はどう対処すればいいかわからないというようにお互い顔を見合わせていた。


その時だった。突然大きな地震が起こった。みくさ達はとりあえず全員で固まり地震が止まるのを待つ。しかし、皆は忘れていた。ここには水があるということを。


「……ね、ねぇ、わたしなんだかとっても悪い予感するんだけど……」

「あ、あはは。奇遇だね……ボクもだよ……」


そう言って五人は笑いあうと同時に、その五人を巻き込むように大きな津波が押し寄せる。皆、声を出せないほどの絶叫をあげながらその波に身をまかせていった。



◇◇◇◇◇



「脱がしてもいいでしょうかね……」

「お嬢様は意外に寝付きはいい方ですから……」

「う、う〜ん……?」


小さく唸りながらこころは上体を起こす。もしかして先ほどの水などは夢なのかもしれないと想像していたが実際はそんなことなく、彼女は水のベッドの上で目を覚ました。


そして目の前には化け狐と、街で彼と意気投合していた少女がいた。そして、その少女はこころの腹の上にちょこんと座って、こころの服を半分以上めくった状態で止まっていた。


「っ〜!?何してんのあんた!!」

「あいた……もう!無理だったじゃない化け狐!!」

「失敗しましたね……うまいことお嬢様の裸を見て怪我がないかみようか確かめようとしたのに……」

「へぇ。怪我ないかみようとしたの〜!じゃあ見せ……ないわよ!とりあえずどいて!!」


こころはそう言いながら、二の脇に手を突っ込んで持ち上げながら立ち上がる。二はぶらんぶらんと無抵抗で揺れていた。


こころは大きく息を吐いて辺りを見渡してみる。そこは見た目は先ほどと同じような場所だったが、なぜか女子高生と黒いコートの二人がいなかった。


はぐれた?この狭さで?もともとここはちょっとした路地裏で、人が数人はいる大きさではなかった。しかし、こうはぐれるほどここは広くなっていた。


もしや妖怪の仕業かとこころは考えるが、そんな妖怪聞いたことがない。勉強不足かもしれないが……


(こんな時あいつならどうする……いや!今そんなことはどうでもいいわ!)


こころは頬をパンと叩いて気合いを入れる。そして化け狐たちの先頭に立ち歩き出した。が、すぐにその足は止まってしまう。


「な、なぁ……!」

「あ、こころさん。私の名前は二っていう……」

「いや!今そんな話する暇ないでしょ!目の前見てよ!あれ!!」


こころが指差すその先を二と化け狐は見てみる。そこには大きな何かがプカプカと水の上に浮かんでおり、ゆっくりだがこっちに近づいてきていた。


「あれ、船よ!しかもチンケなオンボロボートみたいなやつじゃない……正真正銘の旅客船!しかも、多分めちゃくちゃ高級なやつよ!」


こころはそう叫ぶ。なんせここは裏路地だったはずだ。なぜ、そんなところに旅客船があるというのだ。夢だと言われたらこころはおそらく一瞬で信じてしまうだろう。


「……お嬢様。おさがりくださいませ……『何かがあらわれ』ます」


突然の化け狐の言葉にこころははてなマークを浮かべるが、また大きな地鳴りが起きて慌てて数歩下がる。


下がりきった後目の前を見るとゆっくり移動していた船がグラグラと揺れていた。それと同時に耳の中に何か声が入ってきて、こころたちの頭を無神経に駆け巡る。


「あ、赤ちゃんの泣き声ーーーぬぁ!?」


その時、大きな爆発音がなる。地鳴りは次第に大きくなりだし、やがて船が大きく空に飛び跳ねる。


するとその船がグワンと揺れ始めて、ベキベキと割れるような音を出しながら何かがその中から出て落ちてくる。


ばしゃん!と水を跳ねながら落ちてきたそれを見てこころはぞくりと悪寒を走らせて、ありえないというように口らか言葉を漏らす。


先ほどの船よりあるかという巨大な図体で、顔は何かをぐちゃぐちゃ混ぜたかのような奇形。そして体は正に蜘蛛なやつになっていた。


「あれ……ぎ、牛鬼!?なんで!この前倒したはずなのに……!」

「知りません……なんにせよ、巨大になってて……少し骨が……おれ……そうです……ね」

「化け狐!こんな時にメールなんてしないの!とにかく今戦えるのはわたし達しかいない……二ちゃんは下がってて!」


こころがそう言うと二はスッと後ろに下がる。それを見たこころは安心したように息を漏らしたあと、手をまっすぐに差し伸ばす。


すると化け狐はドロンと言いながら9枚の札となりこころの手の中に収まる。それをこころは空に投げ飛ばし、腕を伸ばして口を開ける。


「臨・兵・闘・者・皆・陳・列・在・前……憑依!!」


そう言い終わるとこころの服装が大きく変わっていた。それを見た二は、その日初めて驚きの声を上げる。


「さぁ、狩るものが狩られるものになった時の恐ろしさ、身をもって知ってもらいましょう!」


ダンッ!と化け狐は大きく飛び出し、目の前の巨大な牛鬼に向かって薙刀を振り下ろす。しかし、牛鬼はその攻撃をギリギリまで引き受け、上に高く飛んだ。


まさかジャンプするとは思ってなかった化け狐は逃げるのにも間に合わず、その牛鬼が降ってきた風圧で大きく吹き飛ばされる。


ばしゃんと水の上を切るようにはね、やがて水の上をスライドする。やっとの事で立ち上がり、薙刀をまたピシリと構える。


牛鬼はゴゥと短く唸ったあと、その巨体からは想像できないスピードで化け狐向かって突っ込んでいく。化け狐は先ほどの牛鬼のように上に飛んで逃げるが、それを知ってたかの如く牛鬼は上を向いてガバッと口を開ける。


「ーーーっ!?」


化け狐の嫌な予感は的中して牛鬼が出す火炎の球の直撃を受ける。


化け狐は大きく爆風に押されて飛んで行き、今度は二の近くに落ちる。二は大丈夫か聞いてくるが、化け狐はこくりと頷くだけであった。


「くっ……あの牛鬼の動きを一瞬でも止めてしまえば……勝機はあるんですがね……」

「とめる、か……」

「ええ。でも、方法はない。二様達は私が命に代えても……」

「動きを止めるぐらいなら私にもできると思うよ?」


突然二がそう言って化け狐は少し嫌な予感がする。が、二自身がそれは違うというように首を横に振るため、化け狐はとりあえずはと耳を傾ける。


「まぁでも。妖怪に効くかわからないけど……とにかくあいつを早く倒してみくさ達のところに行かないと……」

「多分……みくさ様達なら大丈夫ですよ、二様」

「……?なんで?」

【まぁ、あいつはムカつくけど……わたしの何倍も何十倍も強いからね……】

「ええ、きっとみくさ様達のところに辿りつおておりますよ」

「?……まぁいいや。とりあえずじゃこっちはあの妖怪を倒すことに……」

「ええ、集中しましょうーーー!」


化け狐そう言って薙刀を構え、その後ろに二がピタリとくっついて構える。牛鬼はそんな二人を地面にいる蟻を見るかのように見下した視線を向けていた。



◇◇◇◇◇



「みくさぁぁぁぁあぁああぁあ!!少し話をしようかあぁああぁあ!!」

「ええ!!私もちょうど今の状況について話し合いたいところだったわぁぁぁぁああぁああぁあ!!」


と、千智とみくさは絶叫しながら水の上を走る。片足が沈むより先にもう片足を出すような勢いであり、水の上を今なら本当に走れるような気がした。


もちろん二人はそんな人間国宝になろうとしてるわけではなく、今後ろから追ってくる無数の蛇のような化け物から逃げていた。


そしてあまり見えないが後ろの方にこちらを睨んでくるとても恐ろしい女性が立っており、その女性から蛇が現れていた。


アレが妖怪か謎の種の持ち主なんてこと二人には関係ない。戦おうにも一度気持ちを落ち着かせる必要がある。


「あだっ!?」

「千智!何こけてるのよ!待ってて今助けるから!!」

「とか言いながらなんで離れていくんだよぉぉおおぉぉ!!」


一人残された千智は背後からくる蛇の化け物の気配を感じて這うように逃げる。が、走ってギリギリなものが這って動く速度で逃げられるわけがなく、あっさりと追いつかれる。


「いやだぁぁぁぁあぁああぁあ!!こういう触手的なやつの役は経験者のみくさがするべきだあぁああぁあ!!」


にゅるにゅると、千智の体を包むように無数の蛇の化け物がまとわりついてきて、千智はジタバタと暴れて逃げようとするが拘束は一切解けない。


あわや、原作者の手ではないコラボ先で千智の貞操がなくなるかという矢先、何か札のようなものが蛇の化け物にピタリと張り付き、大きく爆発した。


「お主ら……もう少し真面目にやらんのか?」

「童さん。一般人相手にそれは無理な話です」


そう言って千智を助けた少女は、先ほど見たことがあるあの少女だった。そして、彼女がウエストポーチから札を9枚取り出して空中に投げ飛ばして、一枚一枚を確かめるように口を開けた。


「行きます!臨・兵・闘・者・皆・陳・列・在・前!!!変化!!『座敷童子』!!」


そうするとその少女は光だし、その光が収まった時、彼女の服装は白い着物となっていた。


「あ、葵……さん?」


千智はその少女の名前をつぶやく。しかし、その少女は葵とは全く違うように首を横に振った。そして、手にいつの間にか持っていた扇子を高くかざした。


「儂は葵じゃなくて座敷童子じゃ。まぁ、こう見えても結構やるからの。ぬしらは下がっておくんじゃな」


そう言って座敷童子は一歩前を進む。そんな座敷童子の後ろから一体の蛇が襲いかかってきた。そしてその蛇が座敷童子に噛みつこうとした瞬間。


ズバンと何かが斬れる音がして、蛇の化け物が真っ二つに切断された。そしてその蛇を斬った張本人が日本刀のようなものを持って座敷童子の隣で歩き出す。


「お?主、戦えるのか?」

「はい。このみくさが、あなたのお供をさせてもらいます」

「そう固くならんでもいいんじゃよ?……今からは主が戦い儂は裏方じゃからかなぁ」


二人の少女はやがて立ち止まり、片方は扇子を、片方は日本刀を構えて目の前の敵を睨みつける。敵である妖怪はグルルルと深く唸り、また蛇をけしかける。


雑魚どもは相手にしてる暇はないというように二人の少女は止まらない。まずはとみくさが妖怪に剣を振り下ろすが、その攻撃は止められてしまった。


「ぬぐぅ!?」

「みくさっ!!」


しかし攻撃を止めたのは妖怪ではなく、突如現れた飛行機であった。ワープするかのように現れたそれは、しばらく飛んだ後消えていく。座敷童子は飛ばされたみくさを助けに行こうと駆け出すが、突然足が重くなり動けない。


足の方に目を向けると、そこには蛇が無数に絡みついていて、座敷童子の足をまるで根っこのように張り付いていた。


炎で燃やしてもまた蛇は無限に湧いてくる。やがてうっとおしくなり、全てを燃やし尽くしてやろうかと考えるが、そしたらみくさと千智が死んでしまう。


二人は不思議な力を持っているが人間なのだ。とにかく吹き飛ばされたみくさが一番危ない。何とか助けに行こうとみくさの方を向くと、みくさは刀を杖にして立っていた。


ホッとするのも束の間、倒れていたみくさを追撃せんと蛇の化け物が襲いかかる。座敷童子はチッと舌打ちをしながら扇子を振ろうとした。が。


ギュオン


風を切る音が聞こえ、蛇の化け物全てが真っ二つになっていた。その時それをしたのは座敷童子ではなく、先ほどまで倒れていた少女。いや、正確にはみくさの刀という方が正しいかもしれない。


みくさの刀は座敷童子の足についた蛇をも切断して一旦動きを止める。そして、しばらく時間を置いた後みくさはゆっくりと目を見開いた。


二人とも少なからず驚いていたが、目の前の妖怪はそうはいかない。先程までなんやかんやで余裕していたそれはウガァ!と大きく吠えてロケットのような水球を何発も飛ばす。


座敷童子は意識が戻ったみくさを右に左に引っ張りながら座敷童子は攻撃を試みるが、彼女の炎は何発か水球を消すだけで消えてしまう。厄介なのは敵が出す水球の数。それは座敷童子一人ではカバーしきれなかった。


「しまっーーー!?」

「なぁっーーー!!」


やがて捌ききれなかった水球は大きく水しぶきを上げた二人にあたり爆発する。そのあと妖怪の笑い声と千智の叫び声だけがこだましていた。



◇◇◇◇◇



「動きを止めるってどうやるのですか、二さん」


化け狐は薙刀を構えつつ隣にいる二に質問投げる。二は顎の下に手を当てながら、踏むと何か考えてる様子だった。


「私の技は結構相手に近づかないといけないのよ。だから、どうしようかなっと今考えてる」

「成る程……さてどうしましょうかね」

【バカっ!化け狐あまり話す余裕は……!!】


こころが危惧するのと同時に牛鬼は口から火炎を吐く。化け狐は水を巻き上げて水のバリアーを生み出して火炎から身を守る。火炎は水の前に消えていくのを牛鬼は快く思うわけがない。


グォと低く響く声で吠えて、こころ達の方に突っ込んでくる。火炎が効かないなら体当たりで押しつぶすのが簡単である。


が、なんと水のバリアーを突き破って誰かが走ってきた。それは化け狐のように思えたが、その背の大きさからそれは二であることがわかって少し驚く。


牛鬼は御構い無しに口からまた火炎を吐く。どちらにせよ敵は倒さなければならない。無慈悲に吐き出されたその火炎は、一直線に二を燃やして……


いや、全然燃えてない。先ほどのように水を蹴り上げて即席のバリアーを張っていた。かと思えば、二は大きく膝を曲げて高くジャンプする。


それを目で追った牛鬼は顔を上げる。その時後ろの方の足に何かが触れた感触があった。その時だった。


牛鬼の体がグランと揺れた。牛鬼はまるで頭の中を誰かに直接シェイクされてるような感覚に襲われるが、敵は逃さないという意味で空を見る。


が、そこにいたのは二ではなく、化け狐であった。化け狐はニヤリと笑い薙刀を構えながら片足を上げる。そしてその薙刀に4色の火炎がまとわりつき始めた。


流星一閃メテオストライク!!」


ギュオン!風を切り音を切り裂きながら牛鬼に向かって落ちていく薙刀。牛鬼は動こうとするが、しかし頭に直接襲いかかる揺れに耐えることで精一杯であった。


ようやく揺れが収まり、目を開けたその目前に迫り来る薙刀はまるで隕石のようであった。


ーーーー



「っぅ……うぐぅ……やっぱりこの技使うと変身解けるのなんとかしないといけないわね……」


ばしゃんと水に落ちていくこころはポツリと愚痴をこぼしながら大きく息を吐いた。


遠くから二はぱしゃぱしゃと笑顔で心に駆け寄ってくる。二はこころが化け狐が変化の術で敵を引きつけてる間に、牛鬼の足にしがみつき能力を使って牛鬼の方向感覚等を狂わせたのだ。どうやら強制的に車酔いにさせるらしい。


しかし、何故彼女はあんなに喜んでいるのだろう。心なしかわきわきとてを動かしてこっちに来るのはまるでーーー


「っ!?ま、まさか……!!」

「こころさん今動けないよね!私たちの考えをわかってもらうよ!!」

「や、やめろ!てか化け狐!わたしを羽交い締めにするなーーーっ!!わ、わたしのそばに近寄るなーーーっ!!」


そうしてその空間にはこころの叫び声が大きく響いた。その中で化け狐と二は息の合ったコンビネーションを披露して、こころの絶叫をさらに大きくしたのであった。



◇◇◇◇◇



「みくさー!!葵さーん!!」


大きく爆発したその跡に対して二人の名前を叫ぶ千智。しかし、返ってくるのは水が吹き上がる音のみで、それを顔に浴びてまた大きく声を叫ぶ。


千智は急いでその爆発跡に向かって走り出す。が、その行く手に数匹の蛇の化け物が現れて大きく威嚇する。千智は少しの恐怖で足が止まってしまう。


「ボ、ボクのせいなのか……ボクがこの町に行こうと……ボクがここに行こうと言ったからか……?」


足が震えて水の上に尻餅をついて倒れ込む。それを蛇の化け物たちはいい獲物を見つけたと言わんが如く、シュルシュルとこちらに寄ってくる。


パクリと開けたその蛇の口が自分を飲み込もうとするのをただ千智は待っていた。


「またんかぁ!!」


突如聞こえてきたと共に飛んできた火炎がその声が蛇の化け物たちを包み込む。まるで龍のようなその火炎は、千智を優しく見つめているような気がした。


「ばかもの!あれほど安全なところにおれと言ったじゃろうが!!」

「で、でも。心配してーーー」

「黙らんか!!良いか、儂もこの小娘のみくさもお主を心配しておるから安全なところにおれと言ったんじゃ!!お主は一次の感情で儂らの思いを無駄にするのか!!」

「そうだよ千智……大丈夫!私たちは負けない……負けれない理由がある。やりたいことがあるから……ここで負けれないの!!」


そういい座敷童子とみくさは武器を構える。妖怪はグルルと深く唸ったあと、手を前に突き出した。


すると無数の蛇の化け物が二人に対して襲いかかる。千智は思わず声を出しかけたが、ぐっと黙った。ここで叫んだら彼女たちの思いを無駄にするからだ。


座敷童子とみくさは目で合図を送り合う。まずその蛇の化け物たちを薙ぎ払うように扇子から火炎の龍を解き放つ。それは蛇の化け物たちをことごとく倒していきまっすぐ前に突き進む。


妖怪はグッと手を構えてその火炎の龍に対して攻撃をしかける。しかし、その龍は突然カクンと曲がり、あるところに行く。


そこにはこちらに向かって走ってきている少女みくさが持っている日本刀に火炎がまとわりつく。するとその日本刀は何倍も何十倍も大きくなり、巨大な火炎の刀と化した。


「「豪火剣乱!!」」


座敷童子の火炎の龍をみくさが日本刀で運び、敵に向かって一直線に斬り込む。それは敵が慌てて出した蛇の化け物や水の攻撃すら燃やし尽くしていった。


ズバッ!!


響く切断の音と同時に、妖怪の体は真ん中から綺麗に分かれ、大きく爆発するかのように発火して燃え盛る。みくさが剣を一度振って火炎を消した時にさらに大きく燃えていき、妖怪の叫び声はだんだんと聞こえなくなっていく。


あたりは一瞬だけ水が蒸発したかのように消えて、そのままその不思議だった水の世界は先ほど見た路地裏に戻って行った


「終わった……のか……?」

「うむ。終わりじゃな。この妖怪は濡れ女か……よし、ちゃんと元の世界に送り返したぞ」

「そうか……って!謎の種!謎の種……なんか綺麗なビー玉みたいなのなかった?」

「ビー玉みたいなのか……?ふむ……」


座敷童子は顎に手を置いてしばらく考える。そして、ゆっくりと歩き出しみくさを抱き上げる。みくさはぐったりとしていて、肩で何度も息をしておりそれを千智の方をポイと投げる。


「ほれ、その小娘……きつそうじゃろう?一旦家に帰ったほうがいいぞ。泊まるとこないなら儂の家にこんかえ?」

「えっ……でも、ボクの唯一の見せ場が……」

「安心せい。本編でなら活躍増えるじゃろう」


座敷童子はそういって、かっかっかと楽しそうに笑いながらどこかに去っていく。千智は慌ててみくさを背負い座敷童子を追いかけていった。


そんな3人を遠くで見つめる一人の女性。彼女は綺麗なビー玉のようなものを大切なものというようにぎゅっと手で握り締めていた。



◇◇◇◇◇



「いやぁすいません。駅まで送ってもらって……」

「いや、いいんですよ。乗り掛かった船ですから」


駅の中で葵とこころ。そしてみくさと千智と二が向かい合っていた。彼女たちは今から帰るらしく、その見送りを兼ねての駅までの案内であった。


「もし次妖怪関係の話があれば……是非、我が安倍陰陽屋までお願いしますね」

「わ、わたしも……でも……」

「どうしたのこころ?そんなにビクビクして」

「〜〜〜っ!!あんたの所為でしょ!ばかっ!!」


こころが二に乱暴に言葉を投げたのと同時に駅に電車がやってくる。それを見たみくさ達はそそくさとそれに乗り込んだ。


窓の中で手を振るみくさ達を見送りながら、葵達も手を振り返した。


電車が見えなくなったあと葵とこころは手をゆっくりと下ろして駅から出て行く。いつものように町の中に足を踏み出して、なんとなく会話を始めた。


「あの人達……変な人でしたね」

「そうね……でもそれは多分相手もそう思ってるわよ。で?どうだった?」

「そう、ですね……」

ーーーー

「そろそろ見えなくなるね……」

「そうね。今回は無駄骨だった?千智」

「ん〜……そうでもなくなったかな」

「私は少なくともあのこころさんに服を脱ぐ大切さを教えられたからよかったわよ」


ガタンゴトンと揺れる電車の上で3人は会話をしながら新月町からいつもの町にへと道を進む。今回の不思議な妖怪の話はある意味信じられないことだが、現に彼女達は経験し、これからも同じようなことを経験するだろう。


「で?みくさはどうだった?」


千智はみくさに対して問いを投げる。みくさはしばらく天井を仰いで考えたあと、ゆっくり口を開けた。


「楽しかったな」

ーーー

「楽しかったです」






「せっかくだからということでここの役をやらされるみくさだよ。今回のコラボどうだった?私は……まぁ、なんか違う喋り方だと思うけどそこは許してね」

「ボクはもう少しかっこいいと思うんだけどね……」

「とりあえず服を脱がすことができてよかったわ」

「ははは……」

「えーと次回は?」

「次回は本当に新キャラが出るらしいよ」

「私たちの活躍が知りたい人は、最初の文のハッシュタグをクリッククリックしてね!!」

「あははは……兎に角、私達の出番はこっちでは終わり。次回からの葵達の活躍をお楽しみにね〜」


次回、第六妖目

『生意気天狗。空を飛べ!』


お疲れ様でした。

ある意味初めてのコラボ。こんなグダグダな文を笑って許してくださった原作者様に最大の敬意を示します。ありがとうございました。

またやりたいという気持ちもありますが、それはいつになることか……コラボ。楽しいですけど難しいです

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