第3話実験と結果
その後、俺は能力を試した。何でも、まだ星を創る段階なのでどれだけ壊そうが問題無いのだそうだ。
結果はかなり良い。
この能力は代償が小さい。発動条件は『集中』するだけだ。魔法は魔力を消費し、スキルは体力を消費させる。だが、創造は集中して、頭に創造したいモノを思い浮かべれば何でも創れる。少し工夫しなければならないが…モノだけで無く、他の能力やスキルもだ。
ただ、問題もあった。生命を創造する際は心の無いものでないと創れない。(植物は心が無いので可能、但し異世界の植物には、心を持った植物もいる)と言う制約があった。だが、この問題は直ぐに解決した。
簡単だ卵の状態では心が無いので創造が可能だったのだ。
そして、とある事実が発覚した。例の不審者は女だった。(しかも、美人)
何故あんな格好をしていたのか聞いたところ。
「私は今は神の遣いですが、元々ピクシーと言う妖精でした。そして、高位の妖精に魔法で人間に変身させてもらい、人間の街に行くのが好きだったのです。妖精は人間にとっては殆どが美男美女に見えるらしく、とても目立つため、変装して街へ行っていました。その癖が出て変装してしまったのです…」
という事らしい。因みに昔は自分では変身の魔法は使えなかったが、神の使いになってからは、変身は自分で出来るようになったらしい。心を読む力も後付けだった。
……………………小ネタ終了……………………
「では、これより創星後の未来に転送します。」
そう言われて、俺は1つ聞きたいことを聞いておいた。
「どれ位未来ですか?」
「貴方が思っている様な世界になる頃です。普段は時間は操らないので、予定している年よりも10年程誤差が出ます。なので予定より11年前に転送して、微調整をした後に、予定している年に再転送します。理由は時間を進めるよりも、戻す方が難しいからです。貴方の転送時刻と日にちは決まっているので再転送は必ず有ると思って下さい」
「わかりました」
「では、転送を開始します。転送後は、微調整に30分かかるので、その間はご自由にお過ごしください。」
そして、また俺の視界から世界が消えた。