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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
37427周目!
86/204

首都の中!

のんべんだらりと。

はろはろろーろろろ。アンナちゃんだー。


ヨムニールの門前にいる!


「すっごい人だねぇ……。」


「そうですね……皆、着の身のままという感じがしますし。」


「そりゃあ、そうでしょうねぇ。」


ナタエラにも幻影教えて、二人とも人の姿してます!


身なりのよさげな、動きやすい格好のお嬢様が二人。襲われそうな感じするけど、されないんだよねぇ。


だって、私は血の滴ってる大剣(鞘刃に入れてる、抜き身。血は幻影。)を担いでるし。


ナタエラは何かを殴り殺した跡のあるロッド(鉄製、血付き。これも幻影。)を手に持ってるし。


そんなの持って、従者も連れてないってなんか近付きたくないよね!


「とりあえず、その抜き身はやめません?」


「やだよ、もしかしたらアンデッドがいるかもしれないじゃん。」


「…………そうですね。中に入るまで安心は出来ませんし。」


おうそのジト目やめろや。


まあなんだ、そんな感じだから周りは空いてるよ!


「つーかまだかなー。かなりの速さで入れてるみたいだけどさー。」


「多分、入った先で詰まってるのでしょうね。」


「こんなんじゃ入るより先に来るんじゃね?」


目配せ。


「そうですねぇ。早くしないと来そうですねぇ。」


了承だね。


小さな声で。


「来い、テメェら。一当てしろ。」


んふふ。


しばらくして、ぞんびーの群れが来た!村人あたりで作ったやつだね。ま、雑兵かな。


「あ、アンデッドが来たぞぉーーっ!!」


「早く入れろぉっ!」


「助けてぇっ!」


「あーあー、言った側から。」


「です、ね。」


さ、演劇といこう。


「テメエらは行けぇ!私が殺るッ!」


「門に逃げるのですよ!」


はい、自作自演ってやつですねぇっ!


避難民を煽って、門に詰めかけさせて。どんどん入れる。


私等は最後尾近くに行って、ぞんびーと戯れる。


ついでに斬った分だけぞんびーを増やす!


「まだかなっ!」


「もう少し、ですね!」


「大丈夫かっ!救援に来たぞ!」


お、兵士来た。


「避難民はっ!」


「もう少しだっ!」


「わかりましたよっ!」


もう少し遊びましょ。


しばらくして、太鼓が聞こえた。


「避難完了の合図だ!」


「よっしゃ全速離脱といこうかー!」


「逃げましょー。」


はい、門に入った!


「門を閉めろッ!」


おっきな門が閉まって。


ちっさな声で。


「テメェら、もういいぞ。」


自作自演終了ー!


「諦めたみたいだ!」


「っふー。」


「なんとかなりましたね。」


「おふた方、感謝する。」


この門の兵士長かな?


「いーってことよー。」


「ですが、お腹が空きましたね。」


「……礼に飯ぐらいなら出せるぞ。」


「ご馳走になるよ。」


飯だー!




「ここの飯、なかなかうめえな!」


「ええ。かなり。」


「ハッハ、この国の飯はうめえからな!」


門の食堂でご飯してまーす。


「ところで、君達はどこから来たんだ?見た感じはいいところのお嬢様、という感じだが。」


ま、聞くよね。


「私は……グラスゴルから。ナタエラと申します。クルヌア子爵家、って言っても分からないでしょうけど……。」


「グラスゴル……そいつは、また良く生きてたな……。」


死んでるけどね!


「この人に助けられましたから。」


「ほう?」


「あー、私はあれだ、エイロジャルから。私はグリディナだ。エイロジャルではグリディナ=アンナ・ディアグリムと呼ばれていたよ。」


「ディアグリム!?最近になって出てきた、エイロジャルの魔術を大幅に発展させた伯爵家か!?」


「そーそー。」


ここまで話伝わってるのな。……まあ、五年も前だし伝わるか。


「当主の名前はグリディナだったよな?」


「てことはあれが……!」


周りにいた兵士もざわめいてるわ。


「ま、エイロジャルも無くなっちまったし。今はただのグリディナさー。」


「そうなのか……あのエイロジャルが、か……。」


「残るはここと、センティリアだけだろうねぇ。」


「……。」


渋い顔して黙っちゃったよ。


「さて、ご馳走様です。」


「うん、ご馳走様だよ。ありがとねー。」


用は済んだしいくかー。


「ま、待て!」


何か。


「我々と共に戦ってくれないか!」


えー。


「それは貴方の一存では決められない事項ではありませんか。というより、私達は疲れておりますので一刻も早く休みたいのです。ご要件がありましたら、後日とさせて頂けますか。」


「……わかった。宿は。」


「いえ、これから決める所で。」


「なら、貴族御用達のいい宿がある。案内させよう。」


「よろしいですか?」


「いーんじゃねー?つーか、ねみぃ。」


交渉はナタエラに任せたー。


「では、案内を宜しくお願いします。」


「わかりました。……馬車を用意しろ!」


「ハッ!」


楽ができそーだねー。




そんなこんなで、馬車で宿に!兵士が先触れに行って、私達はゆっくりと。


下手すりゃ私等、……というか私が、国賓レベルだし。


ま、戦力を必要としてる状況だしね。


兵士も、城に向かった奴がいるし。


ひとまず明日までゆっくり出来そうだねぇ。


「着きました。」


「ん、ありがとー。」


さて、だらけたのから、お嬢様モード。


「ご苦労。宿の紹介、感謝するよ。」


「……!ハッ、光栄にございます!」


ん、対応してくれたね。


「ではこれにて私共は失礼致します。」


「ええ。……ああ、そうだ。一つ言っておくことがあった。」


「なんでございましょうか。」


「……敵には、強力なネクロマンサーがいる。気をつけろ。」


私、ナタエラ、死霊皇姫がね!


「……ハッ、上に伝えておきましょう!」


んふふ。


さて、宿ー!


「ようこそいらっしゃいました。」


「宜しく頼むよ。」


「お願いしますね。」


部屋はまあ、貴族御用達なだけあるね。


「どうぞ、ごゆっくり。」


……。


「だはー、久し振りのベッド!」


「ええ……。疲れました……。」


ベッドを見たら、なんかどっと疲れが……。


ひとまず、シャワー。いや、お風呂にしよう。


……寝る時間が惜しくて、二人一緒に入ってまーす。


「……やっぱり、綺麗ですよね……。」


「んぁー?」


「胸も腰も……臀部も……。」


「ナタエラもスレンダーでいーじゃん、いいラインしてるわー。」


慎ましやかな胸なのよね、この子。


「とはいえ、弄るほどの気力はないー……。」


「ここで寝てしまう前に上がりましょうか。」


「そだねー……。」


おふとん!ふかふかのベッドが私を待っている!


「んはー……。おやすみぃ……。」


「おやすみなさ……ぐぅ……。」


おやすみぃ。














旅って疲れるよねぇ。

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