西へ行こう!
短いです。
はーあーい。アンナちゃんだよー。私は今、エイロジャルに続く道をふわふわと進んでまーす。
あ、そうそう。結局、生き残った兵士は0でした。全部アンデッドになっちゃったよ!
いやー、素晴らしいね。
まあそれはいいとして。
この街道を通るのも久しぶりかな。特にこっち向きはあれだね、この周の最初以来かな。
通る者のいない道。グラスゴルが壊滅したっつーことで、商人も旅人もいない。
さてさて、これからどーしよかな。
西に向かうのは確定してるね。あいつらの所に行こう。
あの10人、グラスゴルの王族二人と生き残りの魔族、そして高位貴族と巫女三人が入ってるからね、悪い様にはされない。力もある奴らだし、あの国で暮らしていける。
それを、私は……ふふ、ふふふふふ。
それは後に置いといて。
エイロジャル、向かってるけど……どーしよ、折角だし潰すかな?
その方が楽しいかも。
私の教えた魔術、それがどれほどのものになってるか確認もしたいしね。
実際に相対した方がわかるってものよー。
よし、決定。
目標、エイロジャル。
魔術発動、広域、拡声、遠距離。
「はろはろはろー?エイロジャルのみなさーん。これはエイロジャル全域に届けておりまーすぅ。」
ん、届いてるみたい。
「私、グリディナと申しますわぁー。ええ、皆さんの知ってるグリディナですぅー。」
反応が見れないのが残念。
「突然ですがー。私、この国に喧嘩を売ることにしましたぁ。恨みも何も無いですけどー。」
うふふ。
「グラスゴル潰したしー。次は隣でも潰そうかなーって。その方が楽しいじゃん?」
うふふふふ。
「つーわけでぇ。……貴様等ノ魂、私ガ喰ライ尽クス。」
人を食らう化け物のようにー。
「これは宣戦布告だよー。兵士だろうと傭兵だろうと一般市民だろうと、私を狙ってきなさーい。その全てを喰らい尽くして差上げますわ!」
そして脅す。
「ああ、もしつまらなかったら……魔族領と同じ事してあげるね。グラスゴルみたいに、アンデッドにしてもいいかもねぇ。っふふ、ふふふふふふ。」
どーしよっかなー。
「宣戦布告されて受けないとか無しねー。エイロジャルなら全力でやってくれるって期待してるよー。」
わくわく。
「以上、グリディナこと、アンナ=グリディナ・ディアグリム……あー、これ実は偽名なのよねー。」
めんどくなってきたので。
「本名、アンナ・グリムディア、輪廻神の巫女、シャムシャラの亡霊からの宣戦布告でしたー。あと五日くらいで国境につくから、せいぜい私を楽しませてねー。あははー!ばいばい!」
ブチッ。
一方的な通信終了!さ、そろそろ夜営といこう!
適当に狩って来た肉を焼いて、夜ご飯!
そして寝る!
すやぁ。
さあ、どんな絶望を振りまこうか。




