アンデッドハザードwithぞんびー&その他!
アンナちゃん以外全員アンデッドの王都。
ふぁぁ、おはよー、アンナちゃんだよー。私今、第一王女の部屋にいるよー。本人不在だよー。
あれから、城に結界張ったんだよ。ぞんびーが来るから。くっせーんだもの。
街中はもうぞんびーしかいないよ。だから外壁の結界解除したのよ。
そしたらぞんびーがまた増えたのよ。
外からやってくる人がぞんびーになるのはいい。いいけどさ、なんでぞんびー共は王都から出ないのよ!!!
つーかちょいちょい適性があったのか、ぞんびーにならずにスケルトンとかウィスプとか生きる屍とか死霊とか肉体が青白くなっただけで生前と変わらないレイスとかいうかなりのアンデッドになりやがった奴もいるしさぁ!
私?私はレイスモドキの人間です。
こいつらさ、なんかしらねーけど私の事をマスターって呼ぶんだけど。うーん。
ま、いっか。
「よーっす。」
「あ、マスター。」
レイスちゃんだ。生前は貴族の……たしか、子爵の娘だったかな。今年で13、享年13。
「今日はどうしますか、マスター。スケルトンあたりにゾンビー率いさせて街でも襲いますか?」
「いいねー、んじゃそれいこー。」
「ええ。……おいスケルトン共!マスターからの命令だ、眼孔かっぽじって有り難く聞きやがれ!!!」
こんな感じの子。生前はかなり根暗な感じだったんだけどなぁ。キノコでも食ってアイドルデビューでもしたかな???
「モタモタすんなァ!骨だろ身軽だろうが!!!マスターが飽きねえ内にさっさと行けやァ!犬のエサにしてやろうか!!!」
スケルトン、あれで喜んでるんだよなぁ……。
ぞんびーを送り出して、さあ暇だ。兵士はまだ来ないよ、流石に2日では来れないね!
「ところでマスター。一つ質問が。」
「なにー?」
「あの禁術……あれを何処で知ったのですか!?あれだけ私が探したのに!ああ私もやってみたかった!いや自分がレイスになるのもまた楽しいですけど!でもやりたかった!!」
近い近い近い近い。まてやおい。
「……なに、もしかしてアンデッド大好き系?」
「大ッッッッッ好きですわ!!!ああネクロマンサーになりたかった!!!」
お、おう……。
こいつにアンデッドのほうがネクロマンサーとして強いって事教えたらいけない気がする……。特にレイスなんか大成するって事教えたらヤバい気がする……。
「けどレイスですわー!これでアンデッド祭りできますわー!ネクロマンシー万歳!!!」
もう知ってたわこの子……。あかん……。
「程々にねー……。」
「そんな勿体無い事できませんわ!世界をアンデッドで染めてさしあげますわー!!」
目標、世界征服ですかい。
……魔族をアンデッドにしたら出来たんだろーけどねぇ。もう魔族、ほぼ居ないしなあ。主に私のせいで!
「ま、面白けりゃいいけど。ところで第三王子と第一王女はどーなったのかねー。」
「居場所は掴んでおりますわ。ほら、ウィプス報告しなさいな!」
「呼んだかな?」
きたきた。
「ああ、あの二人ねー。今は森の中だね。トレイル・ドライアーディの森。」
あそこかぁ。
「他にねー。光神の巫女と、秤神の巫女とその妹、戦姫神の巫女とその妹、よくわからない女の双子、学園の剣士、眼鏡の男、ヘラヘラしてる男、そして魔族の男がいるね。」
なにその謎パーティ。つーか、知ってる四人組がいる。知ってる剣士がいる。知ってる逆ハーがいる。そして、誰だ魔族。
「マスターに恨みがあるらしーよー。」
余計わからんわ!下手すりゃ魔族全員から恨み買ってるわ!
「ひとまず、巫女三人は注意ですわね。」
「一応、剣士もねー。」
このパーティーが集まったって事は、ちーと覚悟した方がいいのかもねぇ。
ま、そんな事より兵士の方はどうなんだい!
「あと一日ほどの場所ですね。明日か、明後日の夜にここに着くかと。」
ここに、かぁ。森に誘導するかな?
そうして、あいつらと兵士を戦わせて。
「うふふ、死体をつくれば安価に大量のアンデッドが出来る。」
うふふふふ。エイロジャルにも犠牲になってもらおうか。
「……それではマスターの所属する国が無くなってしまいますが。」
所属?そんなものは無いに等しいよ。
「私はアンナ。フリーの、キャ……虐殺者さ!」
TTふらっしゅ!
「ま、色々と兵士が来るまで準備しましょー。使えそうなぞんびーとかは他のところに移動させたりしといてねー。浄化されたら使えないし。」
「そうですねー。僕らも逃げた方がいいかな?」
「ウィスプは死霊と生ける屍と使える奴ら連れて移動しときなー。」
「わかったー。」
他は私とここに残るよー。
さ、準備を始めよー!
「ンフフフフ、アンデッドが沢山できるわうふふふふふへへへへへへ。」
お、おう……。
街中、腐敗臭ヤバそう。




