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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
37427周目!
62/204

ワタシ、アンナちゃん。

時間が飛ぶよ!

お久しぶりのお久しぶり!やあやあ我こそはグリディナこと、アンナちゃんなりー!


私は今、なんと。


グラスゴルの 学園に いる。


なんでだよ!!!あ、人間としての姿でね。


それと、15になりました。


展開速い?知らないね、そんなこと!


いやあ、とても地味だったからさぁ……。


あれから一年で大半の兵士、強い剣士が形成と付与を覚えやがったんですわー。


いやあ、剣ベースにしたらもうぐんぐんと。強えとわかったら老若男女問わず飛びつきやがって。


お陰様で国に貢献したっつって、爵位貰ったわ。男爵。


で、その後も剣をベースに強力な魔術考案したり、他の武器に応用したりとかしてたらまた爵位貰って、伯爵。


いいのかそれで。……良くあることらしい。へー。


で、15になったから私の事を人間だって知ってる王からさ。丁度いいしそろそろ敵情視察に学園行ってこーいって言われまして。


で、ここ。


留学生のアンナ=グリディナでーす!


この国からしたら、強大な敵国からの使者。


常に監視はついてるよ!


位置バレバレなんだけどね。ハハッ、全部まるまるお見通しっつってね。


で、入学式は省略!クラス移動!


運命の悪戯というか輪廻神の悪癖というかなんつーか。


いつものクラスでいつもの席!第三王子、光神の巫女と同じクラスですわー!


正直ここは変えてくれてもいいと思う。


だってさぁ。正直こいつらには最早特別に持つ興味の欠片も無い。恋慕も憎悪も嫌悪も嘲笑も通り越した。ただの隣人。


「ヨロシク、私はアンナ=グリディナ・ディアグリムだよー。隣の国からきたよ。」


家名はわかり易く!グリムディアをひっくり返しただけ!


「この国の事、色々知りたいなー。だから、さ。」


ふと、顔を俯かせて。その一瞬後。


首を傾げ、瞳孔開いて。歯を見せニタリと、獰猛な笑みを浮かべて。


「イヂメナイデネェ???」


あっはははははははははは!!!顔青くしてる奴らばっか!!!ターノシーイ!!!


「よろしくねっ!」


で、それが嘘だったようにふわりと微笑んで座る!


うふふふふ。目を擦ってる奴もいるねぇ。


あー、楽し。


自己紹介が終わって、最初の授業が始まる前の時間。


私に話しかけようという猛者は居ないのねぇ?私、隣国の使者よ?んん???


しゃーない。ここはあえてウケそうな……。


うーん。


面倒だから第三王子いってみよう。


隣国の使者に、粗相を仕出かしてくれるなよ???


「初めましてー、第三王子サン?」


「……初めまして。隣国の留学生、アンナ=グリディナ・ディアグリム。これからよろしく頼む。」


めーっちゃ警戒してるねー。


「あっはは、アンナとでもグリディナとでも呼んでくれていいよー。」


「……そうか。なら、ディアグリムと。」


「それ家名だよぉー。それとも、この国って家名で呼ぶ習慣だったの?聞いたことないけどぉ。」


はい、煽ってます!


「……ならば、グリディナ君、と呼ばせて貰おう。」


「君、ね。……まいっか。ヨロシクゥ。」


めーーっちゃ警戒してるねー。


「ところでさ、一つ聞きたいんだけどー。」


「……何だ。」


「ふふ。」


アンナ・グリムディアって居ないのかなぁ?


「っ……!その名を、何処で!」


いや私だし。それは隠して、と。


「だってさぁ、隣の国に同い年で、同じ名前の、家名も似てる、ましてや私と同じ金の髪に青い目だって言うじゃない?」


逢えると思ったのになぁー、なんて嘯く。


「アンナは……。」


「あ、死んだの?」


「違う!アンナは……きっと未だ生きている……!」


あらー。想われちゃってるワ。


「ふーん。攫われたの。何年前よ?」


「……五年前だ。馬車は……そちらの国の方面に行った報告がある。」


「五年前ねぇ……。季節とかは?」


「大体、今頃になるだろう。」


「……そう。五年前、今頃、かぁ。」


「何か知っているのか?」


「あまり良くない話ならね。」


「……聞こう。」


クラス内がこの会話を聞いてるわ。そんな中で発表するのかーそうかー(棒)。


「いやね。五年前の今頃、この国と繋がる街道、国境からエイロジャル方面だったかなー。」


んー、って思い出す感じで。


「所属不明の馬車がさ、ドラゴンに襲われた!って、数人が命からがら逃げてきたんだよねー。」


「何……?」


「で、調べたら内二人が人身売買で手配中の奴らだった訳よー。」


これ、記録に残ってたやつね。本当のコト。


絶句してーら。


「話聞いたら、誰か一人運んでたらしいねー。逃げる途中姿が見えなくなったらしいけどさ、手足縛ってたらしーよー。」


口パクパクしてるよ。


「馬車自体、ブレスで跡形も無かったらしーし。」


顔面蒼白か。


「……ね、悪い話でしょ。……でもさ。」


ここから嘘を混ぜた話。


「魔術反応が残ってたみたいよ。術式は、転移。行き先は、指定無し。」


そんな反応、残す訳がないだろう。けど目に光が戻ったね。


「人身売買してた連中には、転移なんて扱える奴は居なかった訳で。」


「それは……!」


「魔術、得意だったらしいね?」


「やはりあいつは……!」


「それと、私の勘なんだけどね?」


ふふ。耳元で囁く。


「案外、近くに居るかもよ……?」


「な、に?」


「あっはははは、勘だけどね!あはははは!」


エイロジャルで調べれば簡単に出てくる。私が最近出てきた貴族だという事を。消息不明になってから、出てきた同じ容姿、同じ年齢の同名の娘。


けど、この国がそこまで調べられるかな?なにせ敵国。そんなものに情報を渡すほど、エイロジャルは甘くないのさ。


「生きてたらそろそろ戻ってくるんじゃないかなぁ?勘だけどさー。」


「……転移先の情報は、本当に無かったのか!?」


「うーん。かなり長距離飛ぶ魔力反応だったらしいし。行くとしたら、南は海の底。西は大国。東は大雪原。北は魔族領。」


大雪原行ったね!魔族領も行ったね!


「海の底なんて行くはずもないし、南以外じゃない?」


「そうか……!情報、感謝する!」


「いいんだよぉ。情報料は頂くけどねぇ?」


む、とした顔。


「……何が欲しい。」


「この国での、自由。いーーーーーーっつも監視が三人付いてるしさぁ。無くせとは言わないけど、二人減らしてよ。そこと、そこの男共をさぁ。そこの女はいいや。」


ばっちり気付いてますよー。


「……そうか。わかった。話を通しておく。」


よーし。シャワー浴びてる時まで見られてるのはねぇ。高くつくよ?


代償に、私に情報を全て渡してから。1人は街で暴れて泥酔した大馬鹿者として死ね。1人は強姦魔として死ね。そういう呪いを与えよう。女は、私に自覚せず操られろ。


ははははは。これで私は自由だ。ついでに、この話が通る様に暗示を色んなところにかけておこう。


アッハァ♪魔術って本当に便利!


「また何かあったら教えるねぇー。」


「頼む。」


貸しだよ。っくく。


さてさて、そろそろ授業だね、席に戻るよー。







お待ちかね?の学園だよ。アンナちゃんを一所に留まらせたら大変な事になるよ!


そのせいでエイロジャルが凄まじい強さに。

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