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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
37427周目!
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おいでませエイロジャル!

アンナちゃんは何時になったらグラスゴルに帰るんだ!

はーあーい!アンナちゃんだよーっ!


私は今、首都の門に並んでまーす!そう、隣国でよく分裂する国、エイロジャル!力こそぱわー!な国だよ!


レイスに間違われる格好でね。並んでる訳よ。


視線が素晴らしいね!!!畏怖と恐怖と興味と困惑が入り混じってるね!


「次、来い。……魔族か。」


「こんにちわぁ。通行証だよぉ。」


何万ループか前に王領で作ったヤツ!これがまた、使えるんですわ。


「ふむ。確認した。では簡単…質問を。…こ上位魔族、しかもレイス。こへは、何をしに?」


「観光だよぉー。あと、ここは美味しい食べ物の屋台があるらしいって聞いてねぇー。」


「……食えるのか?」


「肉も野菜もバッチリですよぉ。ただのレイスとは違いますのぉー。」


「人は。」


「固いし微妙な味だし美味しくないじゃん。なんでわざわざ苦労してまで食べなきゃいけないのよ。」


「……そ、そうか。……まあ、いいだろう。よし、許可する。ようこそ、エイロジャル国首都、エイロジャルへ。」


「ありがとぉー。……オススメの屋台は?」


「この大通りを真っ直ぐ、骨骨亭の前にある串が辛ウマだ!」


「よっしゃいってみるぅ!」


わーい。




エイロジャル。軍事大好き力こそぱわー!な国。力ある者は富と名声を得て、弱者は滅び、跋扈を許さない国。ここでは子供であろうと力を求め、武器を握る。そんなだから、野蛮な国だとか言われてるよ!


そんな国だけど、首都は治安がいい。抜剣禁止区域とか定めてあるから、そこでは何があろうと剣は抜けないのよ。


その代わり、殴り合いが多いけどね!


ちなみに、魔術は苦手な人達。だから、他国や魔族を誘致して、魔術を学んでるってのが今。力の為ならプライドを捨てられるのも国風だね。


とはいえ、魔族がなかなか入ってこないらしいよ。やっぱり遠いからかなぁ。いや、違うな。


ここの特徴がアレだからねぇ。


ほんと、ここね。


「あっちぃ!なんなのこの暑さ!」


「ハハハ!この国は大陸の真ん中にあるからな!乾燥するわ暑いわで最高な国だぜ!」


「だからこそ辛いのがうまい!」


「嬢ちゃん、魔族のくせにイケるクチか!ほらサービスだ、もう一本いっとけい!」


「やったぜ!辛旨い!」


あ、今オススメされた串屋台の前ね。オススメするだけうめえわ!


「嬢ちゃん!喉が乾くだろう!こっちのミルクティーはどうだい!」


「こっちの肉詰めはもっと辛れえぞ!どうだ、一本!」


「ミルクティーにゃこのパンが合うぜ!コショウが効いてイケるぜー!」


わわわ、めっちゃすごい。全部買ってやらァ!


「まいどありぃーーァ!!!」


マジうめえ。


「ごちそーさん!美味かったよ!」


「また来いよー!」


ここの屋台、イイわ。




次!ここの名物、荒くれ者が力を試すコロッセオ!観客は賭け事!魔術はナシで、選手は死ぬの上等で殺し合い!ハハハ、この国が野蛮だって言われる一番の理由!


参加しちゃお。うへへへへへへへ。


飛び入り参加で、途中参戦!


「連勝を続ける期待の新星に、乱入者だァー!!!なんと、魔族!ここは魔術が使えないぞ、大丈夫かぁーー!!」


というわけで登場!


「なんとォ!可憐な少女の姿だぁー!これは楽しみだぜぇ!」


爆笑する観客。んふふ。


手を振るよ!いえーい!


「賭け金はぶち込んだかァ!?いいなァ!?」


相手は、若い男。動きがいいね、ふーむ。


「それじゃあ、始めぇ!」


ゆっくり近づいてきたね。顔は笑ってるけど、目は真剣か。


双剣を抜いてっと。


にっこり嗤って、親指で首を斬るジェスチャー!


おー、突っ込んできた。避けよ。


「おぉーっとお!乱入者、以外と速いぞぉ!」


「ところで、今更だけどさ、私浮いてるけどこれいいのー?」


「……いいだろう!しかし飛ぶのはナシだ!」


「おっけー!」


よーしなら。


「さあさあ皆様ご覧あれ!亡霊剣舞といきましょーう!」


ニタリと嗤って。


高速で接近!


受ける剣をぬらりとかわして、後ろから頭に乗る!


「遅い、遅すぎ、遅すぎるぜい!」


頭の上でトリプルループ!ハゲろ!


おっと、剣。避けて、前に着地。


「乱入者、速いッ!新星が弄ばれてるぞぉ!?」


避ける、避ける、股の間を潜る、そのまま股間をけっとばーす!


「これは痛いッ!見ているこっちも痛くなるッ!」


復帰するまでふわふわくるくる踊る!お、復帰きた。


よし、問おう!


「くえすちょーん!でーっど!おあ!あらーいぶ!」


「殺せ!」


「殺せ!」


「殺せ!」


「あんさーいーず!でーーーっど!」


「殺っちまえ嬢ちゃーーん!」


超ノリノリで!


高速接近!振ってきた剣に乗って。


「フフ、サヨウナラ♪」


頭に手を置いて、背中側にくるり。落ちる時に背中側を向いて!


背骨に沿って、二閃。斬る!


首筋をくるりと斬る!


肩に乗って!首を掴んでー!!!


「ぎゃはははははははははははははははははははははは!!!!!!」


首を引っこ抜くゥ!!!


「ヒャーヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!弱ええんだよ!!!」


「ら、乱入者の勝利ィ!エグい、エグいぞォーーー!!!!!」


歓声!


「とんでもない番狂わせが来やがったぜェーー!!!そうら、コイツと戦いてえって奴はいるかァー!!!」


こない。


「居ねえのかァー!テメエらのタマはそんな物かァ!!」


一人動いた!


「来たァ!来やがったァ!!!最大連勝記録保持者、ここのボス猿!ゴリラヘッドのジョニーだァ!!!」


ジョニー……。ああ、人間ね。ゴリラじゃないのね。


「賭け金はぶち込んだかァ!!いいなァ!!!」


でけーなぁ。斧かぁ。ナックルもつけてるし。


「そんじゃあ!始めェ!!!」


巨体が突っ込んできたァ!?速っ!?


体当たりくらった。いったー!!!


「嬢ちゃん、ぶっ飛ばされたァ!」


空中で回って、立て直す。すんげー質量。よーし。


「武器変えていいーー???」


「おっけーだァ!」


双剣しまって。


久し振りに使うなぁコレ!


「そうら、出てこい!」


重さ最凶!巨大戦鎚!!!


「でっ、デカアアアアアアアイ!!!説明不要!!!」


地面に置いたら、陥没した!アッハァ!


「しかし胸はちっせえぞォーーー!!!」


観客爆笑!!!


「野郎ぶっころしゃー!」


怒るモーション!


「はっはっは!すまんかったぁ!……よし!魔力反応は無し!使用を許可するゥ!!!どんな馬鹿力だァーー!!!」


すまんね、魔術使ってるんだわ。……私の特技は世界一の魔術偽装だよ?忘れてたかもしれないけどそうなんだよ???私も忘れてた。てへっ♡


戦鎚を片手で持って、肩に乗せる。重さで足が付く。


「さーてと。さっきのお返しでー。」


槌を前に。で。


溜めて。


高速突進ー!


「ゴリラがぶっ飛ばされたァーーー!これはさっきのお返しかァーー!!」


「いえーーーす!!!」


ふっふっふ。


「ゴリラが寝ているッ!ゴリラが寝ているッ!ゴリラが……立ったぁーーー!!!」


ゴリラコール。もはやゴリラなのな!


よーしよしよし。


「ゴリラならクソでも投げつけてみーろ!!!あっはっはー!!!」


戦鎚ぶんまわしておちょくりますよー。うはははは。


あ、おこった。


「ゴリラが怒ったー!ゴリラが怒ったぞぉーーー!!!」


ところでなんでゴリラ?


「俺の名前はラリゴだ!!!」


マジ、かよ……。


「なんか、スマン……。」


「謝んじゃねえ!!!虚しくなるだろうが!!!ゴリラかっけえだろ!!!」


あ、はい。それでいいんだ。


気を取り直して。


「戦鎚の恐さ、教えてやるよぉ???」


右、左、右右右右右右!!!!


大回転といこうか!


「嬢ちゃんが回るゥ!砂埃が舞って、まるで竜巻だぁーーー!!!」


その場でぐるぐる。


「そんな子供騙し、俺には!」


ふーん。


大回転、大回転そして突然ストップ!


大質量と回転の力を全て戦鎚に乗せて。


「喰ライナ!神殺シ!」


真上から振り下ろす。


「そんなもの当たらねぇよ!」


まあ、避けるの???


避けられるの?????


大地を抉る大質量。それは周りの空気すら押し潰して。


破裂する大音量と共に、高速で頭の上に墜ちてくるっ!


「なッ!?避けら……」


と思わせてー。


「横からどーーーん!!!!」


もう一回転!ゴバシャァ!って首以外破裂した!!!


「す、スプラッタアアアアアアアアアアアア!!!!!しかし首は残す優しさァ!勝者、魔族の嬢ちゃんンンンンンン!!!!」


粉砕っ!ぎょくさい!だーいかーっさーーーい!!!


「よくやった嬢ちゃん!!そろそろゴリラに飽きてきた所だったんだよ!!!つーわけで、新たな強者の誕生だぁーー!!!」


「いえー!」


あー楽しかった。


これで終わろ。


「バイバーイ!」


「楽しませてくれた嬢ちゃんに!盛大な拍手を!!!!もう戻ってくるなよ!!!!」


ですよね!荒らしに来たようなものだしね!


賞金たんまり貰って、塩撒かれちゃった!いやん♡




「少々宜しいですか。」


なんか身なりのいい、ガタイのいい青年が。


「私は、この国の魔術研究委員をしている者です。」


あー。


「率直に申しまして、貴女は魔術が得意でしょう。」


まあね。


「それを、ぜひこの国で活かして欲しいのです。」


えー。


「報酬は弾みます。……それに。」


グラスゴルに、大嫌いな祖国にケンカを売りたくありませんか?


「なっ……!?」


何故オ前ガ知ッテイル。


「ふふ、とある……貴女の幼少期を知っている方から垂れ込みがありましてね。……正直に言うと、あまり信用していない情報ではありましたが。その反応ですと、本当のようですね。」


「……ふむ。なるほど。」


一度やってみるのもアリか。ついでに誰か軽くわかった。


「あの侍女モドキだろうけど。」


「……はは、流石にわかりますか。……はした金で買った情報ですけどね。」


だろーね。


「給料と休みはしっかり貰うからねぇー。」


「ええ、ご希望に添える形でいきましょう。なにせ、この国は魔術が喉から手が出るほど欲しいですからね。」


「ペラペラと喋っていいの?それ。」


「公にしてる事ですから。それに、はした金で一喜一憂する弱者など気にする必要もありません。」


言うねぇ。ははっ。


「よし、乗った。案内しな。」


「ええ。では、こちらの馬車に。」


城に連行されるよ!はっはー!


いってきまーす!















まさかの寄り道で長期滞在決定。ウヒャァ!

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