道無き道をどこまでもー!
野を越え山越え屍越えて!
やーやー、アンナちゃんだよ。私は今、森にいる!
いやね、街道が途中で消えてたんだよ。まさかの。山脈をぶった切る谷底を通り抜けた辺りまではよかったんだけどねぇ。その先が森に消えてたんだよ。
つーわけで、森の中を進んでます!
そろそろ人間の領域だから、角とか色々幻影で隠して地面歩いてるけどさぁ……。
……空がみえない、暗い、ゆっくりとした高低差があって、デコボコしてる。極めつけは幻を映し出す花がある!!!ふざけんな崖じゃねーか!!!殺す気か!!!
迷いの、というか命を飲み込む森だわここ……。
絶賛、迷走中。ここ、どこ……。どっち向かってるの私……。
なんかぐにっとしたの踏んだし……。
……ぐにっ?
あ、なんか踏み抜いた。…………穴だね?
ああ、蔦とかが絡まって地面に見えてたのね。
……連鎖的にブチブチいってるね?????
あー、これは。
びば、自由落下!!!!
おっちるぅーーーー!!!!あははははーー!!!!!
かなり深いみたあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………………………。
着地!!!!!綺麗な姿勢です!10点!!!
かなーり落ちてきたみたいねぇ。落ちた所が点にみえるよー……。
辺りを見渡す。暗くてわからん!
魔術、ライト。
見渡す。道がある。人が手を入れた形跡。ふーむ。
とりあえず、足跡あるし辿っていこうか。
洞窟をてくてくと行く。歩きやすい。最初はデコボコだったけど、平らになって、今石畳。ふーむ。
何が居るんだろうね。人間かな。
そのまま歩き続けて、何時間。進んでる方向的に、山脈の南に広がる大森林の中にいるよね。
大森林かぁ。人でも魔族でもない種族がいる所だねー。あと竜が結構いる。
さて、なにがでるかなー。そろそろエンカウントしてもいいんじゃないかなー。
とか言ってると、本当に出てくる訳で。
「止まれ!何者だ!」
「森で穴踏み抜いて迷ってる旅人ですー。」
「……見た所、怪我はないな。……よく生きてたな?」
「魔術様様ですわー。」
「そうか。……害は、無さそうだな。よし、通っていい。」
「ありがとうー。……ところで、ここ、住んでんの?」
「ああ。我ら種族が住む、村だな。」
「洞窟住み……?」
なんかいたっけ。
「ノーマエルフィ、と我らは呼称している。」
ノーマエルフィ。簡単に言うと地属性に長けた、洞窟住みのエルフ。たしかエルフとノームが混ざったんだっけー。エルフ自体が超レアなのに、それの派生だから激レアだよ。
ちなみに、派生にはアルラエルフィとか、ディーナエルフィとか、オーガエルフィとか、スライエルフィとか、オークエルフィとかいる。簡単に言うと色んな種族にんほぉ!された訳だね!!!
それはおいといて。
「ようこそ、ノーマエルフィの村へ。旅人よ、歓迎する。」
洞窟内の村に、ごー!
あなたの街にやってきました虐殺令嬢アンナちゃん!




