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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
4010周目!
44/204

異端審問、イン ザ 街!

アンナちゃんが移動する!

やっほー、アンナちゃんだよー。朝ごはん食べてすぐ、大司教に招集されたよ!


「おはようございます。朝から招集など、珍しいですね。」


「おはよう。そうだな。基本的に昼から深夜だからな……。」


なんかあったのかな。


「来たか。朝早くから悪いな。」


「悪いと思ってるならもーちょい遅くしてくださいよー。」


「私に言うな。……邪教の信徒が集会を開いた。数日かけて何かの儀式をするらしい。君達にはこれを潰してもらいたい。」


邪教、ねえ。


「神の経典を歪めて解釈し、犯罪行為すら厭わない奴らだ。消してしまえ。」


「了解した。」


「レティシア達には既に連絡をしてある。途中で合流しろ。」


「よし。では行くぞ。」


「おっと、少し待て。これをアンナに。」


なにこれ。


「お待ちかねの大剣だ。」


おー、きたー。


「鞘も中に入っている。移動中に確認しろ。」


「はーい。」


それじゃ、行きますか。移動は馬車で。




「それじゃ、御開帳ー!」


馬車に揺られながら、剣の入った箱を開ける。


「それ、新しい剣?はやくみせなさいな!」


「まあまあ、焦らない焦らない。」


……鞘。


「大きいですね。」


「大剣だからな……。」


それじゃ、鞘から引き抜こう!……自分の魔力を使った剣、形もそれによってかなり変わるらしいし……ちょっとドキドキ。


抜剣。おー、綺麗な剣!


「美しいな。」


「変わった紋様をしています。」


「かなり曲線。」


「洗練された感じですわね。」


「……んー?」


鋭い先端から続く刃は、鋭くも丸みのあるフォルム。中程で括れて、手元でまた出る感じ。全体的に反ってるのか。片刃の大剣。デカい。刃以外の所に流れる様な模様が赤く入って、手元近くの螺旋模様から先端に続く。柄の先に編み込まれた紐飾りが付いているね。あと、鍔になる部分の上に柄がもう一つ。全体的に洗練され、美しい。んだけど……なんというか。


「どうした?」


「見た目と重量が合ってない。」


これはなにかあるな。色々調べてみる。軽く揺らしてみたり、周りを一通り見てみたり、鞘に入れてみたり。ん?


「なにこれ?」


鞘に、剣を固定する部分があるんだけど、そこがなんだか……ガッチリ固定できるようになってる。しかもワンタッチ操作。


「柄にもありますね。」


確かに。けどこれ既に固定……あー、うん、そうか。


ワンタッチでロック解除。これ二重になってるよ。え、これ刃の付いた鞘ってこと?


「……抜いてみろ。」


おっけー。引き抜く。赤い紋様が、黒くなる。


「なんと……。」


「これはまた……。」


「凄まじい……。」


「エグい形ですわ……。」


「すげー!これいい!」


上から、ティティ、シェリア、シャリス、レティ、私。


流れる形はそのままに、尖端から鍵爪のような牙。そこから中腹の括れまで、鋸のように鋭い牙が生える。根本は斧のように、押し込むように斬れるように。振った時に括れた箇所以外全ての刃があたるようになっている。反り返った逆側は鉈。まさに叩き斬る形。紋様も変わり、赤く根本の螺旋から直線と分岐する回路のようなものに。全体的に、威圧的で禍々しい。


「かっけー!最高じゃん!」


「……アンナ、お前は……。」


やっぱり目が怖いでーす。なによー。


「……いや、いい。なんでもないよ。」


目逸らされた。まーいーや。


所でまだ着かないのかな。


「もう一時間ほどで目的の街に付く様ですよ。」


はーい。






着いた!


「この街は……たしか、第二王子派の伯爵家が統治する街ですわ。」


へー。


「アンナと同い年の子息がいたはずよ。」


へーー。


「……興味無さげですわね。」


「全く興味ないわ。」


「……一応貴女も令嬢なのだから、少しは興味持ちなさい……。」


レティにため息つかれたよ。いいじゃん別に。


「さて、先ずは宿を取るか。」


ティティの案内で宿に。へー、なかなか良い所じゃん。


「この街ではお気に入りの宿でな。こっちに来るとよく泊まっているんだよ。」


そうなのね。


部屋割りー。……2、2、1ですって。


……協議の結果、もといくじ引きの結果ティティと私、シェリアとシャリス、レティ一人部屋!うらやま。


「荷物を置いたら、私達の部屋に集合で。」


はーい。




部屋に集まる5人。任務前の会議になるのかなー。


「揃ったな。……今回の任務は街中にある隠れ家、そこの襲撃。儀式を止めて壊滅させるのが目的だ。」


「資料によると、入り口はわかっているだけでも6つです。」


「一つを潰す?その方が楽だよ。」


「いや、入り口は全て人通りの多い所にある。潰すには被害が大きくなるだろう。」


「……ならどうします?」


「隠れ家はどんな所なのさ。」


「地下、だな。」


「地下なら、埋めて塞いでしまえばよいのではなくて?」


「それか水ぶち込むとかさ。」


「となると魔術か……。」


「魔石の使用、もアリですね。」


「ふむ。」


どーすんのかなー。一つ多い入り口が面倒だなあ。地形図を見る。うーん、東西南北の大通りに面した所と、街の外の街道、大きい橋の下。領主の館近く。うーーーん。


「……何か案はあるか。」


「大通りの入り口になってる家を潰すとかはいかがでしょう。」


「同じ。やるなら南。」


「領主の館近くで騒ぎをおこせばいかがかしら。」


うーーーーん。


「アンナは。」


「橋の下……川から水ぶち込むのもアリかなあ。」


「かなり高いですよ、どうやるのですか。」


「そうだねぇ……水の魔石で流れつくって吸い込んで、押し出す?」


私だけなら魔術でぶち込むんだけどなぁ。


「難しいだろうな。しかし川か……ふむ……。」


なんかあるかい。


「あの場所は地盤が脆い。……しかし被害が……。」


「……。」


ああ、まだるっこしいなぁ。


「どうせ大量に人を殺すんだ。数人増えても変わらないでしょうよ。死んだ者は邪教の被害者。若しくは……。」


異端者だった、でいいだろう。


「……お前。」


睨まれてもね。


「被害気にして動けないなんて、仕事にならないでしょ?この前だって、雇われていた従業員には敬遠な教徒も居たはずでしょーに。アレはよくてコレは駄目?何が違うのさ。教えてよ。」


何を拘ってんだろーね。


「……少々過激ですが、言っていることは間違っていないかと。」


「そうね。気にしちゃ負けですわ。」


「そうこうしている間に儀式は進む。」


賛同得たり。


「…………わかった。そう、だな。」


心は決まったかい。


「……何処を壊すか。」


「南の大通り。」


「東の大通り。」


「橋。」


「領主の館付近。」


「……私は西の大通りだな。」


「なら北の大通り壊せばいいんじゃね?」


「いや、そこは流石にまずいのでは……。」


「ここで一番人の多い所。」


だからこそ大騒ぎになるんじゃん。


まあいいけどー。


で、結局決まらなかったのでくじ引き。結果、南の大通りになりました。


「ふう。では、昼飯にしよう。食べに行くぞ。」


外食だー!ここもティティ御用達みたい。


ふむ。


「ここは美味い。」


お勧めを頼む!


……うめえ。ここいいわ。


沢山食べて、おおきくなるぞー!


つっても正直どうなるかわかってるんだけどね。


さあもっと昼飯じゃー!




























剣、かなりエグい代物になってます。

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