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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
4010周目!
42/204

神殿、夜ぅ……。

夜は暗躍のお時間。

はっ、気絶してた!暗い!


こんばんは、アンナちゃんですわ。うーん。


私もまだまだだなぁ。人に負けるなんて。魔王すら、一人じゃ倒せないし。うーん、頑張ろ!


で、ここどこ。誰の部屋。臭い的に、女の人の部屋?


「おう、起きたかー?」


……たいちょーだわ。


「起きてるな、大丈夫か?頭すげー勢いで打ったもんな、痛い所はあるか?」


お前のせいだろーがっと。頭打った所は痛いね、たんこぶになってるわ。


「そこだけか、ならいいわ。気絶する前の話、覚えてるか?」


「貴女の部隊に所属?になるのですか。」


「そんなところよ。ウチは五人の部隊なんだが、一人死んじまってな。その補充。」


なんでも、裏方三人、前線二人らしい。で、その前線が一人居なくなった代わりと。


「てことは、前で隊長と組むのですか?」


「基本的に私は裏方だ。」


HAHAHA、御冗談を。


「前の方が得意だが、隊長だしな……。指示出しにくいんだよ、前だと。」


なるほー。


「そういえば、夜飯食ってねーよな。頼んであるからもう直ぐ来るだろ。」


と、ノック。タイミングバッチリか。……いや違うな、足音で判断したのか。


まあいいや。ご飯!


「……美味そうに食うな、お前……。」


「美味しいですもの。」


「確かにそうだが……。」


うめぇ。あ、そういや。


「とても今更ですけど、私、アンナと申しますわ。」


「そういや名乗ってないな。悪い。私はスティティーラ。面倒くさい名前だからスティとでも呼んでくれ。」


「……スティ、隊長ですね。お願いします。」


「おう、よろしく。」


ご飯おわり。


「さて、起きたばかりで悪いが……任務だ。」


「今、夜ですよね?」


「ああ、夜だ。……異端審問と言ってもな、公に動くことはあまりないんだ……。」


そうなんだ。


「主に暗殺的な任務が多いね、うん。ま、そういうものだと思って。」


「わかりましたー。」


私的には暴れられればいいんだけど。


「それじゃ、行くぞ。」


れっつごー。






「と、いうわけで着きました、夜の街。」


「商人の多い区画だな、うん。夜の。」


隊長、ところでもう一人の前線は。


「もう直ぐ着くよ。……ほら来た。」


闇に溶ける服をしたのが二人と、異端審問のローブに、シスター?ドレス?……その間?な服を着た女の人。


「ごきげんよう、ティティ。そちらは……ああ、新しい巫女じゃないの。」


「こんばんは、アンナと申します。」


「私はレティシア。よろしくおねがいしますわ、アンナさん。……早速ここに飛ばされるなんて、ご愁傷様。」


見た目凄い高飛車。……っつーか、こいつ確かアレ、侯爵家三女。あまりにじゃじゃ馬すぎて神殿行って性根正してこい!的な。


「……貴女、そういえば、何処かで……。」


「気のせいですよ。」


気のせいじゃない!!!たしか7歳くらいで会った!!ウチとコイツの家は仲がいい!!!7歳で親の友人を招いたパーティーあった!!!いた!!!


「…………アンナ、ふむ。ああ。思い出しましたわ。」


「思い出しやがったコイツ!!!」


……この身体の記憶だとなんだかんだ懐いてたオネーサマ……うひぃ。


「うふふ、まあ、こんな所でお会いするなんてね。」


「……久々の再開を喜ぶのはいいが、先ずは任務だ。」


ういっす。


目標は商人。人身売買に手を出してるけど、足が付くような事はしてなかった。けど、熱心な教徒が一人コイツに売られて、神殿が気付いたっつー訳。で、今。


「そうだな、レティは正面に。アンナ、裏から屋根を伝って窓から。」


「りょーかい。」


「わかりましたわ。……アンナも、前線なので?」


「ああ。こいつはなかなか強いぞ。」


「まあ、いいですけど。早々に死なない様気をつけなさい。」


「はーい。」


んじゃ、屋根行きますか。


「おっと、待て。お前武器も持たずに行くつもりか?」


あー。魔術の倉庫に入ってるから手ぶらなんだっけ。


「これを使え、大司教からだ。」


……大剣っすか。振ってみる。……ほう、まあまあ。


「私達は専用の武器を贈られる。お前のは今つくっている最中だからな、しばらくはそれでやれ。」


まあ、有り難く使わせてもらおう。大剣も使いこなせる様にしようね。


「アンナは大剣を使うのね。魔術が得意だって聞いたけど。その影響で持てるのかしら。」


「重量はそのままに、軽くするんですよー。魔術便利。」


「魔術様様ね。」


「そうだな。……さあ、行こう。我らが正義の名の元に。」


それじゃ、今度こそ行こう。大剣背負って、壁にぴょん。壁を蹴って、屋根にぴょん。


目標の建物の屋根で待機。……夜風が気持ちいい。王都をぼんやりと照らす光が綺麗。


「おーっほっほっほっほ!!!こんばんは、商会長は居るかしら!!!」


オー、すげえ肺活量。人が表に集まる。そして気付く、異端審問の服。


「さあ、大人しく出てきなさい?今なら処刑で済みますわ!!!」


なんて言われてでてくる奴はいない。建物が慌ただしくなってきたね。


……合図、見えた。よっしゃ、行くぞー!


窓を蹴破り商会長の部屋に。驚く顔を尻目に、瞬間、接近。


「サヨーナラァ!」


右の首元からお腹までバッサリ!もういっちょ、左の首元から!アッハハハハ、ウケる格好になったね!


そのまま周りの人を斬り殺す。一振りで何人も死ぬ!タノシー!!!


表の方からも悲鳴と断末魔と高笑いが聞こえる。楽しんでるね!


「おーっほっほっほっほ!!!次は誰かしら!!!」


「アッハッハッハッハ!!!!次は誰かなぁ???」


一人も逃がしませんことよ???


暴れてる間に後方の奴らが商会長の死体を回収。串に刺して、屋根の上で晒すんだってさ。あっはは。


「アンナ、他はいる?」


「いない。そっちも、いる?」


「いないわね。」


聞いてた人数と違うな。私105くらいやった。レティは?


「114。」


230居るって聞いてたから、残りはどこかにいる。ふむ。


探知、発動。……地下に大量の人の反応。


「なるほど、地下牢。行きますわよ!」


おーけぇ。入り口どこかな。


「こういうのは大抵倉庫にあるって決まってますわ!」


本当かよ……。


倉庫。ほんとにあんの?


「ここですわ!」


床をぶっ壊すレティ。豪快だなおい!?


「入り口、ありましたわ。さあ行くわよアンナ!」


……本当にあったよ。すげーなその勘。


暗い階段を降りて、降りて、降りて。……長いな。


「……なにか、おかしくない?」


「ですわね。……アンナ、何か魔術がかかってないかわかりませんの?」


これまた面倒くさい事を言う。まあ、でもそうだね。みてみるか。


魔術発動、適当に……幻影破壊。


パリン、と何かが割れる音がして、明るい階段が出てきた。


「流石ですわ。」


「ありがと。」


今度こそ地下に到着。……うん、檻だね。檻が並んでる。中には色んな人が、ぼろ布一枚で。


「人身売買の証拠、沢山ありますわね。」


そーだね。奥行こう?


奥は、なんか広く……え、なにここ。


「小さな闘技場?」


「……かなり大掛かりですわね。となると……。」


他にも色んな所が関わってるか。


「とりあえず、逃した奴ら探して殺しましょう。」


「賛成。」


二手に分かれて探す。いないね。


「……見つかりました?」


「いいえ。奥が怪しいんだけど。」


「ではそれで。」


探知発動。うん、奥に数人いるね。目標とちょっと多いけど。


管理、ルーム。ここかな。


「たのもー!ですわ!」


蹴破って突入。おー、いたいた。証拠になりそうな書類を集めて、何をしようというのかな?んん?


「っく、ここまでかっ!」


魔術の詠唱をしてるね、これは……火か。ふむ。


「燃やそうとしてる。」


「させませんわ!」


こっちも魔術いくよー。発動、氷の礫をくらえー。


レティが斬り殺し、私が撃ち抜く。変なことさせる前に殺したよー!


「これで以上かしら。」


かな。探知にも、周りには人無し。逃げ出そうとする奴もなし。人数的にもおーけー。むしろ数人多いかな?


「任務完了、ですわね。」


だねー。


「さっさと帰りますわよ。夜更かしは美容の天敵ですわ。」


さんせーい。


隊長に報告。事が事だけに、騎士団にも要請して後始末を頼む。


それじゃ、帰りましょ。























レティシアは、アンナちゃんより8ほど上のお姉さん。

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