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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3300周目!
200/204

朝だと思ったかー!

まだまだ寝ないよ!

こんばんはぁー!ヴィリアちゃんだよ!


私はいま、森にいる!


学園の裏手、寮の裏の林から奥に進んでー。結界を壊さないように超えてー。


獣の息づく森の中!


いやー、なんだか動きたくてー、なんかねー!


森の中をてくてくと。


場所が変わると生えてるのも違うよねー!面白いよねー。


それにしても、ここはいい森ね。


人の手は入ってるけど、それを感じさせない様な。


美しい森。獣も、木々も⋯⋯生き生きしてるねぇ。


ほんと、元気が良くて⋯⋯。


「ギャギャゴャァ!」


襲ってくるんだけど!なんなの!


何こいつ!鳥?鳥だよね!脚四本あるけど!私の身長くらいあるけど!なにこいつ!


とりあえず面白そうだから斬る!


爪を装着!魔術、闇の爪!


飛びかかってくるのを、すれ違い様にズバーっと。


うーん、血がどばっと。


どばっと⋯⋯。


おいしそうなにおいするなぁコイツ!


食えるかな!食えるよね!


食う。


食わなきゃ勿体ないもの!


残したら起こられちゃうからね!


誰に?さあ?


翼を裂いて!


脚をちぎって!


胴体開いて!


ハラワタにがぶっと!


んー⋯⋯あれね。


結構油の多い⋯⋯。なんだろ、肥えてる!


焼くと美味しいやつ。焼こう。


火の玉ー、火力で一気にパリッと!


うわ、めっちゃ燃える。脂多いなぁ。これホントに鳥?


ま、いっか。


焼けたのをもぐもぐ。美味しい。


美味しいけど、フツー。フツーだー。


この鳥?はべつに食べなくてもいいやつだったねぇ。


残念。


まあいいや、とりあえずお腹は膨れたし⋯⋯戻ろうかな。




森を抜けて、林も抜けて、寮の前⋯⋯を通り過ぎて。


夜の学園をふらふら。


ひとっこひとり居ないねー、そりゃあそうか。


だぁれも居ない学園。ふわふわ。


浮きながらゆっくりとまわる。


だぁれもいない。


だぁれも⋯⋯


いた。


「っ!喰、血、死、死、死⋯⋯⋯⋯は、ヴィリア⋯⋯さん?」


「イエース、ヴィリアちゃんだよぉー?こんな時間にこんな場所に、どうしたのかなーっ!」


魔眼ちゃんだ。こんな夜更け⋯⋯と言っても日付は変わってないけど。一人でなにしてるのかなぁー?


「⋯⋯風景をみてたんです。文字の何も視えない風景を。」


おや、全部文字で認識してる訳じゃないんだね。


「ええ。⋯⋯クラウディア様も仰ってましたが、私は対象の感情と、纏うものが文字として視えます。」


「否応なしに、ってやつだねぇ?」


「そう、です。だから」


邪魔な文字のない、人の見えない風景が見たいと。


「⋯⋯はい。」


⋯⋯この子、多分人の姿も文字で埋め尽くされてるんだろうなぁ。


どうなってるのかなぁ、この魔眼。


「⋯⋯ねえ、魔眼ちゃん。」


「⋯⋯魔眼ちゃん⋯⋯やっぱり魔眼なんですね、これ⋯⋯。」


「愛国者のお嬢様も魔眼持ちって言ってたしねー、私からも魔眼に見えるからねぇー。」


「ヴィリアさんがそう言うのであれば、確定したようなものですよね⋯⋯。」


「そうでもないけどねー。フフフ!」


魔術は凄く得意で魔の将とかしてたけど完璧とか万能では無い!


「それで、なんだけどさ。ちょっとその眼、調べてみたいんだけどー。」


興味あるし。


「調べて、何かわかるのですか⋯⋯?」


「おや、今まで調べたことが?」


「⋯⋯はい。今まで様々な方が調べていきましたが⋯⋯何も分からなかったこの眼です。」


例えば。


「魔術士、神官、精霊学者、文学者、医師、他にも色々⋯⋯。」


とっかえひっかえかよ。


「ま、私が興味あるだけで、何かわかるかは知らないけど。ダメ?」


「⋯⋯いいえ、構わない⋯⋯です。ただし、一つ交換⋯⋯と言ってはなんですが。」


うん?


「私の、この眼を活かせる事を⋯⋯探してほしいです。魔術や、武術⋯⋯何かの職でもいいです。この眼があるのなら、私はこの眼を活かさないと。多少不便ですが、折角の天からのギフトです。持ち腐れはしたくない⋯⋯。」


本気の目だね。⋯⋯それにしてもギフト。ギフトときたかー。


「いい目をしてるね。承った!」


「はい。よろしくお願いします。」


「それじゃ、ちょっとみさせてもらってもいいかなー?」


「今ですか?」


「うん。邪魔なのが周りにないからねー、絶好の機会ってやつよー。ああ、こっちは気にせず風景を見ててくれていいから!」


「⋯⋯わかりました。」


よし。


では早速⋯⋯


魔術発動。コンセントレート。


魔術発動。コンセントレート。


魔術発動。探査。精査。


その魔眼を深くまで!


⋯⋯。


⋯⋯⋯⋯。


情報量が多いわ!


しかもぐっちゃぐちゃ!


ええい、外部記憶領域が欲しい!


あ、魔石があったわ。それに入れよう。


ええ、魔獣(ハラカラ)の魔石ですとも。食べても美味しいハラカラの魔石!


そこに大量の情報を入れてと。


「⋯⋯ど、どうですか⋯⋯?」


「すごいね、すごくぐっちゃぐちゃ!整理するのに時間かかりそうだねぇ!」


1年くらい掃除サボった部屋みたいな!


「それは⋯⋯かなりグチャグチャですね⋯⋯。」


「だから整理するのに時間を貰うよ。ああ、頼みはちゃんと考えるからさ。」


そうそう、私の講義も受けて貰うからね。


「講義、決まったのですか。」


そう、講義。準備期間はあるけど。ただし口では説明しません!実践あるのみです!


「身体を動かすのですか?」


「魔術っていっても実際に使わないと解らない事とか多いしねー、だからこの国の地下でやんややんやとやるのさー!」


洞窟だけじゃなくて、森とかもね。


その中で君の眼も見させてもらおうかな。


「わかりました。できたら受けたいものでしたし⋯⋯是非。」


「決定だねー。話はしておくとも。」


さて、夜も更けてきました。


「それじゃ、私は戻るかな。魔眼ちゃん⋯⋯キラクテちゃんも夜更かしは程々にねー。」


「ありがとうございます。調査、よろしくお願いします。」


「わかったよー。んじゃ、おやすみなさい。」


さ、部屋に戻って寝るとするかー!













あの魔眼はなんだろーねー。

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