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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3300周目!
194/204

監禁されちゅー。

かんかんかんきーん。

ふぁぁ。


おはよう、アンナちゃんですわ。


とても悠々自適な生活をしておりますのー。


朝起きたらシェイラと挨拶。


ご飯を食べます。


ここのご飯、美味しいわ。飽きないもの。


で、お茶を飲みます。


このあたりで毎日、本が届きます。


お茶しながら読みます。


ちょっと疲れたかなーと思ったら、隣の部屋に行って、武器持って運動。


たまに獣とか、囚人とかが出てくるからそれを殺しますの。


美味しいものは食べるけど、それ以外は解体。


あと気分によっては解体するだけ。


美味しいもの、私だけが食べてもしょうがないでしょ。ほかのシスターにもおすそ分けしないとね。


しっかり血抜きまでして、解体してあげますとも。


血は私が飲みますけどね。美味しいもの。


で、汗と血を流したらまた読書。


お昼を食べて、シェイラと会話。この子クールだけど、話すと面白いのよね。


神殿内の事、当たり障りの無い事なら色々教えてくれるわ。


シスター内での事とか、結構知ってるみたいだし。


ああ、なんでも私の事も噂されてるみたいよ。


神殿長のお気に入りだとか、すごい美人だとか、はたまた凄まじく凶暴だとか。


シェイラが世話役ってことも知られてるから、色々聞かれるみたい。


誤魔化すしかないみたいだけどね。


⋯⋯私の事を見たって人も居るみたい。


何処からって、窓だそうで。


この部屋窓あるからねー。小さいけど。


たまに空見てるから、その時かしらー。


ま、いいけど。


誰か忍び込んだりしたら面白いのにねー。


まあいいけどー。


そういえば一回魔力を取られたわね。なんでも武器に使うとかなんとか。


何がいいかは聞かれなかったなぁ。何使わされるんだろ。


まーいいけどー。


昼からは、軽く編み物とか、刺繍とか。


適当に延々とマフラー編んでたら凄まじい長さになって、これをどうするつもりだお前的な事言われたりしたわー。


⋯⋯全身に巻いてみたらぁ?って。きっと愉快な姿になるわぁ。


後は⋯⋯暇すぎるので。


お菓子とか作ったり。


料理⋯⋯なんとなくフルコース作ったり。


食べるのは私しかいないけど。


シェイラは⋯⋯ちょっとだけ摘んでくれた。


毒なんて入れないのに。料理に失礼でしょうに。


しょんぼりですわー。


掃除も暇だからしますとも。


魔術で金属細工とかしますとも。


とにかく暇ですのー。


ひまー。


ひまひまー!


ひますぎるー!


任務とやらはないのか!


なんで私こんなに深窓の令嬢みたいな事してるんや!


私あれやぞ!狂人とかで入れられたんやぞー!


なんでこんなことしとるんやー!


なんでやー!


さんさんよんー!


⋯⋯コホン。キャラが壊れてましたわ、オホホホホ⋯⋯。


はー。


本だけが癒しだわー⋯⋯。






ぱたん。


今日来てた本、読み終えてしまったわ。


読み終えた本は扉近くに固めて、と。


多分これ、神殿の書庫から来てるのよね。


だから返却するのですわー。


⋯⋯たまに混ざってる変なのは、誰かの趣味かもしれないけど。


恋愛小説とかはまだいい。図鑑とかもまあ、良しとしましょう。おとぎ話も面白いからいいわ。


誰だ官能小説入れたのは。読みますけど。そういう耐性もなんだかんだついてる。


⋯⋯ほら、過去のループで結婚したりとかしましたしー。


⋯⋯⋯⋯一応私も女の子ですしー。


まあいいや。


さて、夕ご飯までどうしましょうか。


⋯⋯空を見ながらぼうっとしよう。


ぼーっと⋯⋯⋯⋯⋯⋯






ノック音。


「⋯⋯失礼します。」


あら、シェイラ。⋯⋯と、大司教。


「夕ご飯の時間?⋯⋯にしては少し早い気もするけど。」


「⋯⋯任務だ。」


ほぉ?


「幻覚作用のある薬草。それを裏で栽培、取引している奴等がいる。それを潰してもらう。」


ふむん?


「それって騎士団の仕事じゃあないのかしらぁ。」


「生憎、騎士団を待っていられないのでね。」


「信者がやられた?」


「いや、シスターだ。取引している者がいたのだが、それが⋯⋯狂乱してな。」


狂乱。


「普段真面目な者だったのだが⋯⋯な。それで色々調べた所、他のシスターも使っていた訳だ。」


「それでヤバイ、潰そう、と。ふーん。」


それ、私じゃなくてもう少し人数いる奴等にした方がよくないかしら。


「いや、それがだな。その組織⋯⋯一つの村なのだが。そこは敬虔な者も多いが⋯⋯敬遠な信徒が多くてな。」


「混在と。それでまともな人にはやらせませんと。」


「ああ。深く信仰する奴らには少し、な。」


敬遠ではないけど一応私輪廻神万歳の敬虔な巫女ですけどけどけど。まあいいや。


「それで、どう潰すの。」


「お前は⋯⋯村の中に入って、暴れて来い。好きなだけ食え。だが確実に全て殺せ。薬草の畑を見つけたら、焼け。」


「村ごと焼いても?」


「構わん。」


りょーかい。


「で、出発は何時かしら。」


「今日の深夜。日付が変わると共に行くぞ。」


わかりましたわー。


「では私はこれで。」


「私は⋯⋯丁度夕食の時間ですので⋯⋯取りに。」


そういえば他のシスターはどうしているのかしら。


「食堂だな。⋯⋯⋯⋯そう、だな。一度、食堂で食べてみるか?」


「⋯⋯それは。」


「前に言った制限、覚えているな。」


「シスターを食わない殺さない。でしょ。」


「それさえ守れば大丈夫だろう。⋯⋯一人で食事というのも味気ないからな。」


どうしたんだコイツ。まあ、いいけど。


「⋯⋯わかりました。では、こちらへ。」


「移動中は腕を拘束するぞ。」


はいはい。


後ろ手に拘束されて、部屋から出る。


⋯⋯廊下、久々に歩くわ。


まあまあの距離を進む。


「シェイラ、この距離結構長くないかしら?」


「慣れました。」


さようですかー。


食堂に着いた。おお、シスターがかなりの数。


⋯⋯丁度祈りを捧げてから食べ始めよう、って時だったみたいでー。


凄い注目を浴びてますわー。


「で、席は。」


「⋯⋯そうですね。あの角で。」


端っこの、余ってる所の、一番角。


他のシスターとは三席くらい離れてる。


「食事、取りに行ってきます。」


よろしく。


うーん、視線凄いなぁ。


結構可愛い子も多い。まあ、なんといっても貴族の娘も入りますからねぇ。


食べる動作を見て、大体あの子は貴族出身、とか。あの子は平民出身かな?とかわかる。


⋯⋯んー。


凄い見てくる子はなんなんだろうね。


「お待たせしました。」


待ってましたわ。


腕の拘束を解いてもらって、いただきます。


うん、美味しい。


「部屋で食べるのとはまた違った雰囲気でいいわねぇ。」


「⋯⋯そうですか。」


ふむん。ここではあまり話すな的な?


まあいいけどー。


黙々と食べて、ごちそうさま。


「返却してきます。」


ありがとー。


帰ってくるまで、他のシスターが雑談しているのを見渡す。


うーん、本当に色々な子がいるわねぇ。


あれはどこぞの子爵の娘とか。


あれは平民かな?とか。


あれは他の国から来たのかな?とか。


おおうエルフィがいる、何エルフィだ、とか。


微妙に派閥みたいなのも出来てるんだなぁ、とか。


めっちゃ見てくる子がいるなぁ、とか。誰だお前。


そんな事してたら、シスターが近付いてきた。取り巻きも連れて。


やだぁ、私いぢめられちゃぅぅ、くひひひっ。


「貴女、最近入ったという巫女ね。」


取り巻きがまた高圧的な⋯⋯。


あ、本人ちょっと焦った。


「だぁれかしらぁ。話しかける時は名前を名乗りましょうねぇ。」


「貴女この方は伯爵家の子女にあらせられるのよ!名乗るなら貴女からするのが筋ではなくって!」


「よしなさい。」


うわこれ面倒くさいやつだ。そしてどうみても私の方が上、と。


取り巻きは⋯⋯平民と、商人、あと子飼いの男爵。ああ、全員それらの娘ね。


「これはこれは失礼致しましたわぁ、伯爵家のご令嬢。どこの家かは存じ上げませんけれど。」


うわ本人めっちゃ焦ってる。⋯⋯これは私が誰なのか知ってるわね。


「貴女ね!」


「よしなさいと言っているの!あぁ、申し訳ありません!私はヘレナ、ヘレナ・ティロイアと申しますわ!」


ティロイア⋯⋯東の辺境伯だったかしら。あそこの娘は美人で優秀、慕われる子だったか。てことは花嫁修業かしらね。


「大変だねぇ。私はアンナよ。」


「存じておりますわ、グリムディア様!」


あっ取り巻きが顔真っ青。⋯⋯家名を言ったってことは、この取り巻き面倒くさいと思ってるかもね。


「本当に大変だねぇ⋯⋯で、なんで知ってるのかしらねぇ。」


「それはその⋯⋯。」


「噂?いいけど。どんな噂されてるのか、気になるわ。悪いのも言っちゃって。」


「ええと⋯⋯美しい、切れ者、赤を好む、食道楽、少々破天荒⋯⋯と。すみません。」


正直者は好きよ。


「赤を好むってのはなんなのかしら⋯⋯まあいいけど。」


好きな色は⋯⋯特にないわね。


「まあいいわ、本題にしましょ。それで、私に何か用が?」


「えっ、と。その。ここに来られてから初めてお会いした訳ですし⋯⋯御挨拶をと。」


ああ、なるほど。


「それもそうね、変な勘繰りをして悪かったわ。」


「い、いえ。お邪魔でしたでしょうか⋯⋯。」


「そんな事はないわ。退屈しのぎになったもの。もっとも⋯⋯。」


「アンナ様。お時間です。」


「だそうで。また、お話しましょう。」


「は、はい。是非。」


シェイラに拘束具を付けられる。ヘレナ達は、なんで拘束具が?という顔してるわ。


「っふふ。手綱はしっかりと握っておかないといけないのよ。ねぇ、シェイラ。」


「⋯⋯ええ。被害が出てからでは遅すぎますから。」


あ、また取り巻きが顔真っ青。ちなみにシェイラが言ったのは私について。


「頑張ってね。ではまた。」


食堂を出ましょうか。


⋯⋯取り巻きに謝らせる機会など与えてやるものか。クヒヒヒヒヒヒッ。




廊下。


「何もしておりませんよね。」


「私が見たもの全て殺す、とでも思われてるとしたらとても心外だわ。」


「それだけ強大な力を持っているという事ですよ。弱者はそれに怯えるしかないのです。」


「あら、貴女もなかなか強いと思うけれど?」


「貴女の前では紙切れに等しいのですよ。どれだけ防壁があるといえど。きっと、私など一裂きでしょう。」


にこにこと。


「⋯⋯恐ろしい笑顔です。」


「貴女は気に入っているから、大丈夫よ。きっとね。」


「⋯⋯ありがとうございます。」


無言。




部屋に戻る。はい、送迎ありがとう。


シェイラが出ていって、さあ暇だ。


⋯⋯それにしても。


多分、シェイラは気付いているのでしょうね。


この拘束具、魔術がふんだんに使われているのだけれど。


私には無力だと言うことを。


だって私、既にこの拘束具の術式は解読して、何時でも無効化できるのだもの。


ええ、暇だったから。私に暇を与えたお前等が悪いのさ!


それに、シェイラに使われている防壁。


あれも解読してあります。私には無意味。


だって暇だったから!私に(以下略


それにしても暇!


食後のお茶でもいれますか⋯⋯。


深夜までどうしましょうかね⋯⋯。








ヘレナはすんげぇ美人。多分11111のアンナちゃんなら口説いてる。

尚逆恨みの嫉妬で色々多難だそうな。


※指摘があったのでちょいと修正、敬遠な信徒です。あくまで敬遠。敬虔ではない。

アンナちゃんは一応敬虔な巫女だよ!

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