ここ何処!?
新しいループだよ、アンナちゃん!
さあ、お楽しみのペナルティと行こうか⋯⋯クヒャヒャヒャヒャッ!
ハッ!?
どーも!アンナちゃんです!
⋯⋯人間の身体だー!ヤッホーイ!
まだまだ私は人間として活動していくよ、いいね!
⋯⋯とまあ、それはおいといて。
⋯⋯現実を見よう。
ここ、どこ?
くらーいね。前見えない。
地面は⋯⋯石か。
手探りでごそごそ。ぺたぺた。
うん、感触的に私はアンナちゃんじゅっさい!
おむねはぺったんこではない。成長中のないすばでー!
部屋は、何も無いね!⋯⋯扉はあるよね?
空気は一応通ってるっぽい。じめじめしてるけど。
臭いを嗅いでみて、と。うーん、土の臭い。
⋯⋯地下室かしらー。
魔術発動、探査。精査で。
地下室だわー。ドアはあるね。ドアノブ、こっち側には無いけど!
⋯⋯座敷牢ってやつか。
その先も探査。⋯⋯⋯⋯おおう、ウチだわ。
グリムディアの地下座敷牢!
⋯⋯なんでここ?
それにしてもお腹空いたなー。
なんか食べたいなー。
⋯⋯それはそうと。
服について言ってなかったね。
えー。
まず、首輪がついてます。
口もなんか、被せるみたいな⋯⋯これ犬の噛みつき防止するアレだわ。
部屋の真ん中あたりに金属の柱があってー。
そこから鎖!首輪に!
足も鎖!
手錠!
あ、なんで暗いかわかった。目隠しあるわこれ。
⋯⋯これ、なんで拘束されてんの?
⋯⋯寝てました。暇です。
なーんなーのかーしらー。もー。
ドアの開く音!
「食事の時間です。」
⋯⋯匂い。なんだろこれ。
あー、パンとミルクスープ。
魔術反応がして、口の枷が外れた。
⋯⋯ま、頂こうか。
もっしゃもっしゃと。んー、一応普通のパンね。
「⋯⋯ここだけみりゃ、発育のいい普通の娘なんだがなぁ。」
「駄目ですよ、団長。忘れたのですか。」
「わーってるよ。⋯⋯にしても、旦那様も滅入るだろうなぁ。念願の長女が狂人たぁねぇ。」
「エリーナ様は⋯⋯まともな令嬢ですけどね。」
「性格に難あり、だがな。」
「⋯⋯この会話、聞かれたらヤバイですよね。」
「まあな。⋯⋯にしてもだ。」
「なんでしょう?」
「なんで狂人なんだろうな。」
「それは何故なったのか、という事ですか?」
「ああ。確か乳母の乳を噛みちぎって食ったのが最初だったか?」
もっしゃもっしゃ。
「ええ。その後も犬を素手でバラしたり、侍女の腹を食い破ったり⋯⋯。」
ごくん。
「⋯⋯ああ、ハラワタを食ってたっつーやつか。スゲェ美味そうにしてたと聞いたが。」
「⋯⋯ええ。最も、後の調べでその侍女は他家に情報を流していた事がわかっておりますが。」
「そうなのか。⋯⋯よくわからんな。」
「ですが、それはそれ、これはこれです。流石に人を食う娘は⋯⋯まともじゃありませんよ。」
「だよなぁ⋯⋯。」
案外パンとスープだけでも膨れるものね。動いてないからかしら。
ああ、説明ありがとう。おかげで状況がよくわかったわ。
「⋯⋯もう、10になるのですよね。」
「そう、だな。洗礼⋯⋯どうするおつもりなのやら。」
「神殿でしか行えませんし、一応国には居る事が伝わっておりますし。」
「⋯⋯こういう時のために、国はそのためのルートを作ってあるのだ。」
「だ、旦那様!?」
「いい。⋯⋯座ってさえいれば、美しい娘なのだがな。」
父親の声だわ。
「⋯⋯アンナ、聞こえるか。」
話しかけるんかい。
「全て聞こえておりますとも。クヒヒッ!」
「そのまま聞け。動くんじゃない。」
「あら、お父様。お父様は美味しくなさそうだから食べませんわ?」
実際、整髪料の臭いと加齢臭でちょっと不味そう。ぺっ。
⋯⋯思考が流されてるわ。
「⋯⋯信用できんな。」
あらー。
「まあいい。明日、お前を神殿に連れていく。そして、そのまま教会暮らしだ。」
「あら、神殿も大変ですわねぇ。そのまま辺境行きかしら。服毒で終了?簡単に予想がつきますわねぇアハハハッ。」
「⋯⋯そうだ。お前は国に置いておけん。」
「あらあら残念。来世に期待しましょうかしらぁ。」
来世なんざねえけどな!
「⋯⋯明日朝一で神殿に護送する。いいな。」
「はぁい、わかりましたぁ、おとーさまぁー!アハハハハッ!用事はそれだけかしら?」
「⋯⋯フン。ではな。」
あ、出てった。
「⋯⋯では、我々も。」
「ええ。」
皿が片付けられて、ドアが閉まる。あ、鍵も。
ぽつーん。
さてさて。
「ふーん。そーいう世界?」
ただ服毒自殺で終了とか、あの神が許すとは思えないし。
自殺にペナルティ付ける様な神だよ?
絶対何かあるわ。
恐らく⋯⋯明日。洗礼と祝福。その時かしら。もしくは神殿に行った後?
何をされるやら。おおこわいこわい。
⋯⋯それまで暇なので。
寝る!寝るに限る!
おやすみ!
⋯⋯3300周目、始めまむにゃぁ⋯⋯。
拘束されて目隠しされてる全裸な色気のある娘です。
⋯⋯団長、ムラムラしてそうよねー。