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?周目。
短いのを二話連続、の一つ目。
とある時間のとある感覚。
トプリ、と。
何かに沈んでいく感覚。
⋯⋯。
ここ何処かしら。
真っ暗な。
おぞましくて。
けれど、とても⋯⋯心地の良い場所。
ゆったりと、まわりながら沈んでいく。
このまま沈んでいたい。
ここが居場所だと、感じる。
けれど、ここから出ないといけない、とも感じる。
誰かの抱擁を感じる。
けれど、私しかいない様にも感じる。
あやふやな感覚。それもまた、心地よい。
まるで、生死すらもあやふやな。
そうか、ここが⋯⋯。
光が見える。底へと沈んで。
私は。
心地の良い場所。