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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
180/204

王都にて。

ぶらり、ぶらりと。

⋯⋯アンナちゃんよ。


おまんじゅうのせいで、あの場から逃げ出すハメに。


『私のセイにされてもー。秘密が多いのは事実ヨネー?』


お前が出て来なければ問題無かったのだけど!


ああ、なんだかむしゃくしゃするわ。


王都の大通りを歩く。⋯⋯人が少ない。


皆、家に閉じ篭ってる。


露店も無し。


露店で出せる様な食料は無い。


広場に来た。


民に見せ物を披露する、娯楽も無い。


それをする力も出ない程、切迫してる。


食堂に来た。


閉まっている。提供するものもない。


酒場に来た。⋯⋯開いてる。


中は呑んだくれて潰れた、商人くらい。


売るにも、人が居ないし物がないか。


一杯貰う。⋯⋯美味しい酒の筈なのに、不味い。


⋯⋯飲み干して、広場へ。適当に座って眺める。


やっぱり、人が少ない。まばらにしかいない。


末期、ね。


『これはこれはマタ⋯⋯なんともマア、懐かしい感ジ。』


おまんじゅうから、懐古の念が。


⋯⋯何時の時代を、思い返してるのかしら。


『主ガ私を作り出した⋯⋯あの時代ノ最後。』


縁起でもない事を言うな。


『人ガ最期の砦ニシタ、アノ街。』


神話で見た様な。


『我等ガ主ノ、最初ニ堕チタ街。』


⋯⋯その記述は無かった。


『センティリアの王都ガ、こんな感じだったカナァ⋯⋯。』


⋯⋯マジ?今、そんな面影は。


『それはそうダヨ。⋯⋯世界ハ、何回も壊れているカラネ。』


世界は移り変わる⋯⋯。


『青ト会ったんだから、知ってるデショ。』


⋯⋯。


『貴女ノ世界モ、移り変わる。記憶の無い、世界ハアッタカナ?』


え?


『記憶ハ無いノニ、知っている事はあるカナ?』


まって。


『待たない、待テナイ。もう、時ハ直グソコニ。』


どういう。


『合図、出した方がイイヨ。夜ハ寝ル時間ダカラネ⋯⋯。』


⋯⋯⋯⋯そこは、同意すべきかしら。


空に向かって、魔術。


閃光を上げて、進む光。


届け、お父サマの元へ。


『サァ、コレデ。終ワリ、始マル。』


⋯⋯どういう事かしら。


『忠告ハしたモノ。クヒヒ、サア。アンナちゃんはどんな選択ヲするのカナ。』


何を言っているの!


『さあ、サァ。世界ハ此処デ、転機とナル。我等ガ同胞ハ目覚メノ時ヘ。コノ世界ハ次ナル主人公ニ引キ渡ソウ。』


主人公⋯⋯?


『ソノ為ニハ、世界ニ風穴ヲ。我等ハ喰ライ、ソシテ主ノ元ヘト。』


おまんじゅう、貴女もしかして。


『大人しく欲望に素直になっちゃえよユー!アッハ、アハハハハハハハハハハッ!』


やっぱり、最初からそれしか考えてないのね。


『アンナちゃん、貴女ハ⋯⋯我等ガ主が目を付けてるカラネ。ちょっとダケ、手助ケ。⋯⋯仲間ハ、早めにここから脱出させなさいナ。後は、貴女の選択次第⋯⋯クヒヒヒヒッ。』


⋯⋯。


『サァ、何も無い街から戻ろウ?もう夕方。早く寝て、早く起きて、朝になったら全てヲ始メヨウ?そして、終ワラセテシマオウ。』


そこには同意するわ。


⋯⋯もやもやしながら、城に戻る。


慌しい騎士は⋯⋯見えない。もう用意できたのかしらね。


緊張感が包んでる。決戦前夜、って所かしら。


部屋。流石に皆、各々の部屋に帰ったみたいね。


軽く夕食を食べて、今日は早めに。


おやすみなさい。


さあ、明日へと。






アンナちゃんが座った広場、そこはアンナちゃんが何回も最期を遂げた場所だったり。故に、変化が良くわかるんだろうね。

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