いざ、王都へと!
誰でもできる!王領の外壁無視方法!
「おはよう、姉御。」
「準備は出来てるぜ。」
「万全の状態⋯⋯ふふふふふ。」
「行きましょう、シレーティナさん!」
おはよう、アンナちゃんだよ。
朝。既に準備が完了している四人。
それを見送る、24人。
「姉御、こいつらを、よろしく頼む。」
ええ。
「元気でな!」
「俺ら、負傷はしてるが伝令ならやれるぜ!」
「それ今いうの?」
「なんでい!お前だって色々走ったろ!」
⋯⋯走った?
「姉御の王都奪還作戦、色々な所に伝えてきた。ここの領主にもな。」
⋯⋯信じた?
「この状況で信じるもなにもない、だとさ。領主様は参加するそうだ。何時でも突撃してやる、と。」
そっか。
ならさ、もう一走りしてくれない?
「どこにだ?」
グリムディア侯爵家。
「⋯⋯いいだろう。なんと伝える?」
⋯⋯そう、ね。
巫女が祈る時間は終わり、と。
「暗号か⋯⋯?」
ま、そういうこと。
「⋯⋯わかった。確実に伝えよう。」
よろしくね。
さ、行きましょ。
「はい!」
「ええ!」
「うん。」
「おうよ!」
馬車に乗って、と。
「行ってこい!」
「死ぬなよ!」
「⋯⋯よろしく頼む!」
じゃねー。
ハイヤー!
街を出て。王都へ続く道。
遠くに、黒い絨毯が見えるわ。
「おいおい、あれ全部魔獣かよ⋯⋯。」
「前に見た時よりかは、少し減った⋯⋯?」
「ですが、多過ぎます⋯⋯。」
「大丈夫、なの?」
問題ないわ。
魔力をゴーレムにぶちこんで、出力アップ!
道を逸れるよ!
「わっとと!早速かよ!」
「は、速くないですか!?」
逸れるタイミング?それとも、速度?
「どっちもですよ!」
なぁに、問題なーし。
「大ありな気がする⋯⋯。お尻痛い⋯⋯。」
あら、ごめんあそばせ?
馬車に、魔術。振動軽減的な。
「⋯⋯おおう、魔術って便利よな⋯⋯。」
魔術は便利よ。
少しの間道なき道を走って。
「⋯⋯王都です。」
「多いな⋯⋯。」
「でも、引き返せない⋯⋯。」
「覚悟、決めますか。」
それがいい。
魔獣発動、結界。強力にして、物理、魔術耐性!
群れに突っ込むよ!
まずは道を作らないとね!
禁術発動。だ⋯⋯だいいんぐうぇーい!!
濁流!押し流せぇ!
「き、禁術⋯⋯!」
突っ切る!
「上です!」
おおっと。
「そうらァ!」
おお、ぶった斬った。さすがのパワーだ。馬力が違いますよ。
「炎よ!進み貫け!いけっ、ファイアストリーム!」
おお、炎が凄い勢いで。⋯⋯それランスっぽくね?いやまあいいけど。
「後ろ、か⋯⋯ふふ。おまえの前足は、鉛のように重くなる⋯⋯そうれ。」
おお、呪術、凄いねぇ。追い縋るのを転けさせまくってるよ。⋯⋯殺せないけど。
「あの、私も⋯⋯。」
「「「護衛対象は引っ込んでろ(なさい)!!!」」」
⋯⋯まあ、うん。そうなるよね。
ていうか、大きい声出せたんだあの人。
まあいいや。
禁術で濡れた地面、そして進み続ける水の塊が王都の外壁にぶつかりそうなくらいになったね!
ンフフフフ。
「SAテ、そろそろDAネ⋯⋯。」
「⋯⋯え?シレーティナ、さん?」
魔術発動、コンセントレイト・マグナ!
禁術発動!スプレッダ・ヴィンテル!
さあ、凍りつけ!
外壁まで続く氷の道。外壁近くには、氷塊が。表面はツルツル、坂のようになってる。
バッチリ!
魔術発動!ウィンド・ブラスト!二つ!
魔術発動!フレイム・ブラスト!これも二つ!
魔術発動!結界!形を流線型に!
「さーァ!MIナ、掴まりあソBAセェ!」
ジェット噴射で!高速走行!いやむしろ、滑走!
「っとわぁ!?」
「うぉおおおお!?」
舌噛むなよ!
トップスピードで!氷の坂に!
「と、とっておきってもしかしなくてもぉっ!?」
最☆高☆速☆で!
「アーイ!CAN!!フラァアアアアアアイ!!!」
「ジャンプ台⋯⋯だと⋯⋯。」
イエッス!
さらば氷塊ー!踏み切り成功!飛びたーつ馬車ァーー!!!
「いやああああああああ!?」
「と、飛んで⋯⋯。」
「落ちるぞ!?」
「神よ⋯⋯。」
外壁飛び越えて!道に!
魔術発動、ウィンド・ブラスト!今度は下に!
着地の衝撃を大体殺して、その分前に!
着地成功ー!ケーテンゴケー!
「そウRA!ソコノケソコノケ、お嬢サマのお通りDAヨ!」
「ふ、ふひー⋯⋯生きてる⋯⋯。」
あ、氷を解除しておかないと。
禁術発動!ブラスティラヴァ!外壁の外にぶちこんで、ヨシ。
さあ、城に向かって突撃ー!
飛べば解決!




