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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
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街にて!

強すぎると遠巻きになるよね。

どうもー、アンナちゃんですわぁー。


やっぱりね、ハラカラは美味しい。わざわざ誘導する価値あったわ。美味しいもの。


あ、今は街の中。閉門してたけど、あの後開けてくれたのよ。


で、兵士達に盛大な歓迎と強烈な警戒を向けられて。


固まる皆を見て一人嗤ってましたわ。ええ。


ええ、ええ。しがない魔術師ですよー。


適当にあしらって、宿ー。冷えた身体を温めて。


で、今。ご飯食べてます。まあまあかなー。


尚、一人。皆、声をかけてこない。まさかここまでのモノだとは思ってなかったみたいな?こええ、みたいな?寂しいヤツらねぇ。


尤も、街の人に絡まれまくってるのもあるけどね!大量の魔獣を蹴散らしたのだから。


ま、私がやったって言ってるみたいだけど。別に構うことないのに。


因みに、街の人も私には話しかけない。ヤツらが私やべえ的なこと言ってるし、あの爆炎、街の中でも見えたらしいし。


尤も、私が喋らないのもあるけど。


ケッ、寂しい奴等ばっかり。


ごちそうさま、まあまあだったわ。


適当に散策するかなー。夜だけど。


1人呑みも悪くないしね。


適当な⋯⋯そうね、傭兵酒場に入って、麦酒あたりを。


うん、この国の酒だ。懐かしいやら飲み慣れたやら。


「⋯⋯おい、嬢ちゃん。ここは傭兵の溜まり場だ。探索者の場所じゃねえぞ。」


あら、私は傭兵よ?ほら、カード見せてあげよう。


「⋯⋯王都の傭兵⋯⋯そうか、悪かったな。」


いいのよー。


「探索者と一緒に居るのは⋯⋯何故だ?」


隣の街行ったら滅んでた。で、生き残ってたアレらと一緒に出た。


「そうか⋯⋯まだ生き残りが居たのか⋯⋯。」


もう居ないけどね。完全なもぬけの殻。


「⋯⋯貴重な情報、感謝する。」


貴重だと思うなら、もう一杯頂戴な。


「わーったよ。ほらよ、奢りだ。」


当たり前。頂くわ。


「それで、これからどうすんだ。ここに留まるのか?」


いや、王都に。アイツらも目指してるし、ついでに帰郷しようかなと。


「そうか。⋯⋯話に聞くままの嬢ちゃんなら、大丈夫だと思うが⋯⋯。」


へぇ、出るのね?


「⋯⋯ああ。」


はいはい、金貨だ。好きなだけ垂れ流して。


「⋯⋯マジかよ、本物じゃねえか。気前がいいねぇ。」


情報は宝。


「間違いねぇ。⋯⋯王都周辺なんだがな、魔獣が凄まじい数押し寄せてんだ。」


さっきよりも?


「比じゃねえ。一面真っ黒、空も黒だ。お陰で王都は孤立状態。なんでも、王族の隠れ道すら使えねえって話だ。」


いつからよ?


「そうだな⋯⋯大体二週間くらいか。大抵、食料も底をつき始めてんじゃねえかな。」


ありえる。


「ましてや、竜を複数見たという話もある。何度もな。」


竜、ねぇ。


「飛竜、地竜⋯⋯分類不能。ごった煮だ。大陸中のが集まってんじゃねえかってくらいだ。」


それはそれは。


「⋯⋯このままじゃ、この国が落ちるのも時間の問題だ。」


そうね。


「ましてや王都⋯⋯頭がやられるとな。」


連携なんて無理ね。


「今、内側がやられるのは困る。⋯⋯なあ。」


はてさて、なんの事かな?


「王都がやられたら困るのは同じだろう。ましてや故郷なんだろ。」


はて、さて?


「お前⋯⋯!」


嫌ね、私達は傭兵よ?まさか、兵士だとでも?


「⋯⋯傭兵は、有事の際には徴兵される。」


それを決定するのは王都の奴等。連絡、取れないんでしょう?ましてや任意。強制じゃあないわ。


「だが、強制みたいなもんだろうが!⋯⋯お前、傭兵のカード剥奪されるぞ。」


はい、どうぞ。持ってっていいわ。


「んなっ、正気か!?」


別にいいわ。もう要らないし。


「探索者になる気か!?」


いいえ?あっちもあっちで面倒そうだし。


「身分証明が無くなるんだぞ!?」


まだあるし。まさかこれだけ持ってるはずないじゃないの。


さて、ごちそうさま。それじゃ、バイバイ。


「ま、待て!」


じゃあねぇ。


フッ、と。消える。んふふ、隠密です。


さ、適当な話も聞いたし、飲みにいこ。


適当な酒場、そこのカウンター。一番奥が空いてるね、そこにしよ。


店主、ウィスキー頂戴な。


舐めて、転がして、楽しんで。


一人も悪くない。けれどまあ。


あの子達、元気してるかなー。


アレは誰とくっついたのかしら。


くっつかなかったのは、どう落ち着いたかな。


あの性悪妹は、どんな感じになったのかしら。いい領主だとは、昔聞いたけど。


屋上の住人は、まだ見た目だけ怠惰なのかしら。


武人君は、元気かしら。


確認してみるのも、アリか。


どうせ行く事に、なりそうだし。


アイツら、どうせこの街で足踏みだしねー。


ああそうだ、実家を見てくるのもいいかもねぇ⋯⋯。


「⋯⋯あれ、シレーティナさん⋯⋯?」


ん?


⋯⋯おや、ニーナと領主の娘⋯⋯っていうのもアレね。


ルナーラ・ラウディ。子爵の娘。


で、どうしたのさ。こんな所に。


「いや⋯⋯飲みに来ただけ⋯⋯。」


それもそうか。酒場だし。


「ご一緒しても宜しいですか?」


⋯⋯ま、いいか。どうぞ。


「ウィスキーを。」


「⋯⋯麦酒。」


乾杯。


「⋯⋯シレーティナさんって、やっぱり大魔術師だったんですね。」


大、は付けなくていいわ。


「付けなきゃ駄目だと思う⋯⋯。あの術、まるで禁術。」


禁術ね。まあ、威力はそうよね。


でもあれは魔術。威力マシマシだけどね。


「あれが、魔術なのですか⋯⋯。」


「もう⋯⋯意味わかんないや⋯⋯。」


尤も、魔術と禁術の違いなんて無いけどね。作った人が指定するか、偉い人が認定するかすれば禁術。


「なるほど、ねー⋯⋯。」


「そうなんですね⋯⋯。」


店主、おかわり。


「⋯⋯それはそうと、聞きましたか?王都周辺の事⋯⋯。」


「魔獣で、埋め尽くされてる⋯⋯。」


あら、そっちも聞いたのね。


「凄く止められて、情報料もかなり取られましたが⋯⋯。」


「⋯⋯聞く限り、王都に行くのは無理。」


そうね。


「シレーティナさんでも、無理ですか?」


無理ね。一人ならなんとかなるけど。


「そうですか⋯⋯。」


ま、連れて行く人が物凄く頑張ればいけるかもね。


「⋯⋯無理っぽいね。」


そういう事だから。


「⋯⋯シレーティナさんは、向かうのですか?」


んー。直ぐには行かないわ。


「⋯⋯用事?」


野暮用。


「また、戻って来ますよね?」


約束しましょう。⋯⋯戻ってきたら、貴女を王都に。


「⋯⋯私だけじゃなくて。」


わかってるわ。


「⋯⋯死にそうな言い方。」


ジンクス?


「ジンクス。戻ってきたら、なんてやめて。」


わかった。


そろそろいい時間ね。宿に戻る?


「そうですね。戻りましょう。」


三人で戻る。


宿に着いたら、別れて。


「おやすみなさい。」


「おやすみ⋯⋯。」


はい、おやすみ。


汗を流して。


寝ましょうか。















王都周辺やば過ぎない?

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