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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
166/204

雷雲轟キ影ハ唄ウ。

雨なんて気にするな!

どうも、アンナちゃんですよー。


すっごい土砂降り!雨で煙って先が見にくいわ!


ぼーっと見てたでっかい雲、あれの下すっごい雨!雨だよ雨!!!


大雨のカーテンと対面衝突!


いやあ、もうすっごい。しかもどうやらかなりでっかい雲だったみたいで。


雷すっごい落ちてる!風が強っよい!横殴りの雨!


いやー、これは凄いわ。スーパーセルってやつかしら。


そんな雨の中を、馬車の群れは走っていく。


馬がびっくりしまくってるけど、なんとか宥めてるね。


⋯⋯歩くよりかは断然速いけど、まーゆっくりした速さ。


この調子だと⋯⋯街に着くのは夕暮れ近くかしら。


すでに日がかなり傾いている頃だけどね。雲で見えないけど!


つまりもう直ぐ見えてくるって事で。


なんでわかるかって?そりゃああれよ、魔術便利って事で。


探査と遠視とグローバ・ポインティー・サーチャを駆使して。


いやー、本当に便利よねー。


⋯⋯あ。


ハラカラが街に着いた。


戦端が開いたね、街の外壁を攻略中かな。


⋯⋯この馬車の一団はその真っ只中に突っ込んでいく訳だ。


いやぁ、楽しみね。っふふふふふ。


さてさて?準備しておこうかしらぁ?


あはははははっ!






「街が見えたぞ!」


「もう直ぐだな!」


到着予想、ぴったり。


日が出ているなら、夕暮れ時。


今は曇天、豪雨、雨で視界がすこぶる悪い。


んー、外壁はまだ持ち堪えてるね。頑張るわねぇ。


というかハラカラも前見えてねえなこれ。外壁のでかい影を目標にしてはいるみたいだけど。


群れの半数は、周囲を彷徨いたりしてるね。攻撃待機してたりするのもいる。


途切れない攻撃か、やるねぇ。


知能の高い獣がいるかも。まあ、今はハラカラになってるけどね。


さてさて、皆様街へと急ぐのは宜しいですけど。


探査には⋯⋯周囲一帯にハラカラがたーくさん。


視界が悪くてまだ見つかってないけれど、それもそろそろ限界ですわぁ。


剣を抜く。馬車の上に立つ。魔術を待機状態に。


馬車の何人かが私に気付いた。


「姉御!何してるんです!」


「シレーティナさん!何を⋯⋯まさか!」


剣で前方を指す。


刹那、背後に落雷。


街の周りを埋め尽くす、黒い影。


落雷に反応したか、こちらを見る数多の赤い双眸。


「ま⋯⋯魔獣だぁ!」


「囲まれてる!」


「やべえ、多過ぎる⋯⋯!」


「戦闘態勢ーッ!」


「いや撤退だここは!」


ああ、五月蝿い。


魔術発動。ロア・スクリーム。


大きく息を吸ってー。吐いてー。もっかい吸ってー。さらに吸ってー!


響ケヤ響ケ、世界ヨ震エロ。


「GGGGGGGGGAAAAAAAAAAAAAARRRRRRRAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHH■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!」


一瞬の静寂!馬も、人も、雨も、雷も、風も雲もハラカラも!全て全テ停止する咆哮!


よし。


ほら、お前等退きなさい。


私の食事の邪魔をしないで頂戴な。


「姉御!無茶です!」


五月蝿い、早く動いてよ。


おっと、ハラカラが一匹突っ込んできた。


右腕、変形、大針。手から直接出す形で。


突っ込んでくる勢いそのままに、串刺しと。お、果実あるじゃん美味しい。


「や、闇魔術か⋯⋯?」


考えてないで動きなさい、ノロマ。


その時間でお前等が退ける時間も私が退く時間も無くなるのよ。


「早く退きましょう!」


「そ、そうだな、撤退!⋯⋯すまねぇ姉御!」


「必ず戻って来てくださいね!」


はいはい。


おっと、馬車に近付こうとするハラカラ発見。


魔術発動、ストリーマ。撃ち抜く。


あ、撃ったハラカラに雷落ちた。面白いわ。


馬車を見送って、と。ああ、私の馬車はあるわ。


さてさて。


それじゃ、食事いってきまーす。


浮遊して。とりあえず一番近くのハラカラを切り飛ばす。


あ、そうだ。右腕、変形させて剣に纏わせましょ。


ぐにぐに、みょーんと。よし、これで斬りながら食べられるね。


それじゃ、頂キマス!


「GARRR!」


「GRHAAAA!」


アッハ、踊り食いの食べ放題!泣き喚いても容赦はなし!


魔術発動!風の刃!黒いモノをたっくさん乗せて!


ああ、今なら幻影は要らないわねぇ⋯⋯!


さあ無双演舞と洒落込みますわ!


突撃ー!!!


回転、斬撃、風の刃、ラヴァ、ラヴァ、跳躍、雷撃!


着地、右腕、地面に刺して。広域、展開、影の大針!


「喰ラエ♪喰ラエ♪眼前ヲ♪」


斬撃、斬撃、バックステップ、チャージ、横薙ぎ、斬撃波!


氷、生成、風に乗せて。回転、発動、ブリザード!


ラヴァ、ラヴァ、テレキネス!依り代、形成!メテオラヴァ!


「喰ラエ♪喰ラエ♪同胞ヲ♪」


ブラスト!ブラスト!コンセントレート!保留、斬撃、風の刃!


ストーム、ラヴァ、コンセントレート!保留、禁術!ワールシュトゥーム!


「侵セ♪侵セ♪動クモノヲ♪」


右腕、横薙ぎ、抉る爪!突撃、回転、斬撃波!


チャージ、狙って、剣を上に!貫ケ斬撃、クロススラッシュ!


保留、解放、コンセントレート。エクス、マグナ、連結セヨ!


「侵セ♪侵セ♪不動ノモノヲ♪」


想像、創造、放出セヨ!全テ、全テ、世界ニ轟ケ!


「染メRO、染MEロ!一ツNO色NI!」


創造、発動!ヴェル・ヴォルカノ・エクスプロード・ラヴァ!


噴出!


爆炎!!


大ッ!!!


爆ー!!!!


破ァーーー!!!!!


アーッハッハッハッハッハーーー!!!!!


辺り一面紅蓮に塗れて!全部全部灰になーれっ!


⋯⋯ふぅ。


楽しかった。


途中からなんか愉しくなっちゃって喰ってないわ。


失敗失敗!


さて、と。ハラカラはもう居ないね、逃げたのもいるか。まあいいや。


馬車に戻りましょ⋯⋯⋯⋯あれ。


アイツら、退いたと思ったら体制立て直して戻ってきてやんの。


で。


完全に、ぽかーんとしてるわ。


っとと、幻影纏わないと。炎を背にしてるから気付かれてないっぽいけど。


⋯⋯よし。


馬車を連れて、近付こうじゃないの。


ふわり、ふわりと。視線を合わせると、ビクリ、とする。ふーむ。


目の前、少し離れて停止。


「姉御⋯⋯だよ、な?」


そうですが。


「姉御⋯⋯大魔術師、だったのか。」


大?知らない。私はしがない旅の者よー。


「⋯⋯何者、なんだ。」


今は、何者でもないわねぇ。


それより、真下。


ステップ。飛び出てくるハラカラ、その先には⋯⋯右腕の剣。


両断、っと。果実は無し。チッ。


他に反応は無いね、よし。


「⋯⋯シレーティナさん。貴女は⋯⋯。」


気にしない事ね。


馬車に戻る。御者台に座って、と。


さ、街に入るんでしょ。いくよ?


「⋯⋯そう、だな。行くぞ。」


さ、街に入ろう!



























やり過ぎだよアンナちゃん⋯⋯。

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