街、もうちょい!
暇するアンナちゃん。
おはよう、アンナちゃんよ。
朝ごはん食べて、出発して、移動中ですわー。
夜の食事については、誰にもバレてない。
んふふ、これならハラカラも食べられそうかも。
ま、バレたらバレたで何とでも出来るし。別にどうってことも無い。
あの街の住人は一人残らず死にました、みたいな。
ま、いいけど。今やる必要も無し。
そんなことより暇だわ。
剣を手入れしたり、他にも使わないナイフとか予備の適当な剣とかを色々磨いたり。
それすら終わって、爪の手入れしたり。
本⋯⋯は読む気分じゃないし⋯⋯。
自分の状態を確認したり。うん、快調。
右腕の魔力回路を色々効率良くしてみたり。2%削減成功!
⋯⋯やることなくなった。
景色みながらぼーっとしてるけど、暇。
あ、鳥⋯⋯まだ残ってるなんて珍しい⋯⋯。
あの雲大きいー⋯⋯⋯⋯。
⋯⋯。
暇ッ!
暇すぎ!ハラカラでも大群で現れないかしら。
⋯⋯来たら来たで面倒だけど。
そんな事思っても現れる筈はなく。
暇ー。
次の街までは⋯⋯あー、どれくらいだっけ。
んー⋯⋯どうやったっけ⋯⋯ああそうだ、こう。
禁術発動。グローバ・ポインティー・サーチャ。⋯⋯暇すぎてわざわざ発動が面倒くさいのを使うとかいうね。
あら、後半日もしないうちに着くじゃない。それまでの辛抱かしら。
それに⋯⋯街の近くにハラカラの群れ。数はわからないけど、かなり大きい。
移動方向は⋯⋯街を逸れて、私達と同じ方向。ただ餌場を求めているだけって感じね。
んー、ならァ。ソウネェ。
ウフフフフフフ⋯⋯⋯⋯。
他ノヤツラハ見テイナイ。
他ノヤツラハ聞イテイナイ。
魔術発動、結界。不可視、防音。私ハ何モ発シテイナイ。
魔術発動、幻影。私ハ口ヲ開イテイナイ。
「喰ラE、喰RAE、全テNOモノヲ。」
「動KIシモノHA、ソノ道NIハ無イ。」
「染メRO、染MEロ。色付KUモノヲ。」
「汝RAノ生餌ハ直GU側NI。」
ッツーカ、チョット右ニ逸レロ。
ア、行キ過ギ、修正シテ。
ソウソウソッチソッチ。
ソノママ真ッ直グ一直線ダヨ。
ヨシヨシ、イイ子達ダ。
⋯⋯⋯⋯。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。
ハッ。
少し、落ちてた⋯⋯。
⋯⋯。
私、今何をしてた⋯⋯?
⋯⋯⋯⋯。
あーあー⋯⋯。
⋯⋯ま、いっか!暇潰しにさせてもらおう!
⋯⋯チッ。
⋯⋯私は私。まだ人間⋯⋯。未だ、人間。これからも⋯⋯。
はぁ。
よし。
街まで半日、進みましょー。
街はまだかー!