ふんふんふーん。
再臨。
バリッと。
おはよう!
やっほう!アンナちゃんよ!
身体がね、すっごく軽いのよね!
なんだろう、この前までとんでもなく陰鬱な感じだった気がするけれど。
今は全然!
優しいベッドを出て、と。
幻影纏って!
⋯⋯あれ、なんで幻影纏ってるんだっけ。
まあいいわ、何か理由があった気がするからね!
そのままにしておこー。
そうだ、一回ラディーちゃんに会いに行こうかな!
そろそろ、顔を見せないと怒っちゃうからねー。
そういう訳で、一路!グラスゴルを目指すわ!
⋯⋯。
⋯⋯⋯⋯。
その前に。
ここ、どこの森?
えーっと。
ちょっと高く浮いて。
あー、あそこに山脈の一番高い山があるわね。
てーことは、ここの真南あたりにエイロジャルがあるから⋯⋯。
あっち!
その前にお腹空いたわね。
あ、いい所にハラカラ。
ハラカラ?
まあいいや、美味しい。
あ、ちょっと赤いのが飛んだ。
しまった、服に付いたわ。
黒い服だからわからないとはいえ、流石にね。
魔術、えーと洗浄!
よし、綺麗になった。
お腹も満ちたし、さあ出発するわ!
ふんふふーん。すすむーわすすむー。わったしーはすーすむー。
あ、またハラカラ。見たらお腹空いたわ、食べとこう。
ハラカラ、肉も美味しいけど。
持ってる果実がとっても美味しいのよねー。
真っ赤で、ちょっと硬いけれど。喰べるには最高なのよねぇー。
よし、ご馳走様。
ふわふわ、進むわよー。
何となく浮かんだフレーズを口ずさみながら。
ふっふふーんふふんふん。
ちゃんちゃーんちゃちゃちゃっ。
あははははははっ!なんか楽しくなってきたかもね!
「HA!HA!HA!HA!HA!」
声に出したら⋯⋯なんか。
声の調子、ちょっと悪い?
まあ、いっか。
ハラカラ食べて、また進む!
うめぇ。
お、街道があるね。
えーっと。
あっちに行ったらエイロジャルだから⋯⋯こっち!
街道に沿って、ふわふわ進むわ!
風景を楽しみながら、ふわふわ。
なんだか懐かしい風景になってきたかも。
あら?
あれは⋯⋯馬車かな。それと⋯⋯ああ、なるほど。
ハラカラが食事中か。
なら私も食事にしましょ。
ハラカラを頂きます!
うめぇ。
ん、なんか食いかけと⋯⋯まだ生きてるヤツがあるね。
ついでに食べておこう。うーん、微妙な味。
やっぱりハラカラが一番だよ。
⋯⋯あ、そっか。
ハラカラにしてしまえばいいんだ。
まだ生きてるヤツの口を開いて、ハラカラの身体をドロドロにしたのを。
流し込む!
ついでに魔力も流し込む!
少し待って。
⋯⋯よし。ハラカラの完成。
頂きます。うん、美味しい。
さて、ご馳走様。
この馬車、使わせてもらおうかなー。
馬はハラカラが食べちゃったけど。
こういう時はやっぱりゴーレムよねー。
ほら来なさい、馬型のゴーレム!
繋いで、よし。
出発!
美味しい食事は旅の醍醐味!