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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
145/204

雪の進軍(一人)。

ゆーぅきーのーなーんちゃーらはー!

やあ、アンナちゃんよ。


雪の中を進み続けてさらに二日。もはや前すら見えない吹雪の中。


「寒いわねえ。ふぅ。」


広く広く探査を広げて、大きな反応を既に感知。風上と、他の場所に。


目的はこの風上。もう、一日もかからないくらいの所。


向こうも、こっちに来ている。鉢合わせるのは、もうすぐかしらね。


「いよいよ、って訳ねぇ。」


この戦いに、意味などない。けれど、私が殺り合いたいから殺る。それが意味となる。ついでに、王領がどうのこうの。


肩に乗る小さな黒いモノは、静か。前をずっと見つめてる。


その視線の先に、本当の親かしらね。


途中で休憩。雪を掘って、穴にして。そこで仮眠と補給。


夜が明けたら出る。そして進む。


反応、随分近くなってきたわね。


そのまま進む。


進み続けて。


一時間もしないうちに。


突然吹雪が晴れて。


「⋯⋯何度見ても、この光景は凄いわね⋯⋯。」


澄み渡る青空、ダイアモンドダストが煌めいて。


「⋯⋯そしてこの中心にでかでかと聳える山脈のような巨体、と。」


白き巨体、青く、貴き光で煌めく氷柱が生える山。それが、氷雪竜⋯⋯。


けれど、目の前にいるモノは。


黒き巨体、青く、禍つ光で煌めく氷柱が生える山。これが、氷雪竜⋯⋯!


「って、まって。ちょーっとまって。」


あれ、氷雪竜ってでかくても1kmくらいのハズ⋯⋯。


「⋯⋯どうみても5kmはあります、本当にありがとうございました。」


⋯⋯デカすぎない?


「GGGGGGGGRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHOOOOOOOORRRRRRRRRRRRRRRRR!!!!!!!!!!」


咆哮!思わず耳を抑える!地面も揺れてる!積もった雪が舞い散る!


「GAW!」


あ、肩の小さいヤツがいっちゃった。残念。


あー、耳いたい。


魔術発動、拡声を弄って⋯⋯耳栓!


「これでまあ、いいかしら。」


氷雪竜がこちらを見ている。


「っふ、敵対者だってことは解っているのね。」


さてさて。


「ドラゴンスレイと洒落こもうじゃあないの!」


いざ、仁上に。


「狩りの時間だ!」


「GRRRRRRRRRRRRHHHHHHHHHHH!!!」


魔術発動!コンセントレート!


「想定外のデカさだけれど!問題ないわ!」


魔術発動!コンセントレート!


吹雪が来る。ブレスね!


魔術、制御、圧縮!


「喰らいなさいな!」


禁術発動!ブラスティラヴァ・マグナ!


ブレスを溶かし、突き抜けろ!


吹雪が散る、炎が進む!


「着弾!どうかしら⋯⋯!」


着弾、爆発。煙が晴れる、無傷!


「ま、そうなるわよね⋯⋯。」


どうやら、魔術耐性は凄まじいようで。よく見たら、見えてる表面、その外側に分厚い透明な氷があるみたいね。


「氷雪竜にそんなもの、あったかしら⋯⋯まあ、いいわ。」


剣を抜く。


禁術発動、ブラスティラヴァ!


魔術発動、結界!耐炎!


魔術発動、風の刃!


結界、風の刃、ブラスティラヴァの順、剣に纏わせて!


魔術発動、結界!耐氷!


魔術発動、ウィンディブラスト!


魔術発動、フレイムブラスト!


結界を自分に、ウィンディブラスト、フレイムブラストを自分に接続!


「高速機動、しましょうか。」


ブースター点火ァ!ぶっ飛びますわぁーー!!!


ブレスを空中で回避、飛んでくる氷塊も回避!


「先ずは脚を狙うのがセオリー!」


溶岩の剣で溶かし尽くしてやるわ!


周りを飛び回り、四つある脚を少しずつ削っていく。表面の氷は再生しないのね、よし。


魔術発動、結界!耐熱、耐氷、表面を粘着質に、一方向のみ結界を弱く!


小さくして、中に魔術を詰める!


禁術発動、ブラスティラヴァ!


これを脚に貼り付けまくる!


「よし、発破ー!」


指向性を持たせた溶岩の奔流!たらふく喰らいなさい!


脚から大量の水蒸気。ついでに肉が焼ける臭い。


「GOOOOOOOOOHHHHHHHHHHH!!!!!!」


痛いか、痛いだろう!


「焼けりゃ再生しにくくなる。ましてや氷を纏う巨体、解けるか焼けるか、かなりのダメージでしょう?」


動きが止まる。後は焼き殺すのみ。ブレスと氷塊に気を付けて。


「GGGGGGGGRRRRRRRRRRRR!!!!!!」


⋯⋯っ、嫌な予感!


「GHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!」


「なっ!?」


吹雪が止む。


風が止む。


吹雪く雪、積もる雪。それら全てが黒く染まって⋯⋯!


直後、氷雪竜に向けて、暴風が吹き荒ぶ。


「わ、わ、わ、何よ!」


黒い雪、その全てが氷雪竜に纏わり付く。


「ッチ、少し離れ⋯⋯うわぁぁっ!?」


何この強烈な下降気流!良く見たら氷雪竜周辺が凄まじい勢いの冷たい上昇気流!


氷雪竜、黒い雪を纏い、空を覆う様に天幕を広げ。


「ま、マジ?そんなのアリなの⋯⋯。」


氷雪竜が、山脈の様な巨体のアイツが。


「と、飛んだ⋯⋯。」


氷の骨格、氷の翼膜。周囲を全て下降気流に、逃げ場を無くした風を上昇気流に変えて。


土の見える地面。澄んだ青空。煌めくは黒氷、禍つ大翼。


冬の王、悪夢の巌冬。


「名付けるなら⋯⋯大氷雪天竜⋯⋯かしらね⋯⋯。」


「GRRRHHHHHHHAAAA■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!」


世界に轟く、揺るがす咆哮。


⋯⋯ヤバイ、かしらね。


「違ぇだろゥ?」


そうね。


「愉しい、よねこれはァ!!!」


これだから!


「この旅路は辞められないッ!!」


凄絶に、愉しもうじゃあないの!


「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」


狂う獣相手、されど値する相手!


「ならば!」


名乗ろう。


「認めよう、到達せしモノよ!されどここまで、何故なら!」


その魂を奪うモノの名を!


「シャムシャラの亡霊が!お前を狩りに来たのだから!!!」


魂の奪い愛と逝こうじゃあないか!!!


「あっはははははははは!!!!!」













いーきってかーえっすつーもりーもなんちゃら!

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