即決、迅速、孤児院つくり!
マジでやることになったという。
はろはろ、アンナちゃんですわよー。
この前孤児院やるとかなんとか言ってたアレなんだけど。
「グリディナ様、準備が整いました。」
「はいはい。」
一週間で家を決めて。
財力と将の力を惜しげもなく使って、三週間で改装しやがって。
その間に人員募集して。
あとは専門家がチェックするだけ、って所で人員の面接!←イマココ!
はえーよ。とりあえず職人達、突貫工事、本当にお疲れ様です⋯⋯。
なんでも、王領で結構問題になってたらしいからね、孤児院も一杯なんだって。
しかもあまり良くない所もあるらしくて。
そんな所に、魔の将直営で大きい孤児院つくるっていうもんだから皆張り切ってやるわけよ。
人員が沢山投入されて。しかも一人一人の担当が多くもなくて、給金が高い。そら張り切るわ。
お陰様ですっごい綺麗に出来てます。やりますねぇ。
それにしても。
「⋯⋯⋯ここってさ、豪商の屋敷だったのよね?」
「ええ。一昔前に没落してしまいましたが。この大きさの屋敷が、貴族街にあれば使われたのですが⋯⋯なにせ、一般街。しかも、大き過ぎて貴族くらいしか買えない。⋯⋯それに。」
「それに?」
「没落の理由が商売の大失敗。おかげで商人達も買いたがらない。」
「うわぁ⋯⋯もうなにこの曰く付きみたいな⋯⋯。」
ひでーよ。
「こう放置されると、溜まり場になる事が多いのですが⋯⋯ここ、どうしようもなくなって魔王様が強力な結界を張ったので、荒らされる事もなく。」
「⋯⋯そしてまた買う奴が居なくなると。」
「ええ。しかも魔王様、ここの事忘れてましたし。」
「今回の件で日の目を浴びる事になったのね⋯⋯。」
「ええ。このくらいしか使い道ありませんし⋯⋯。」
「よねぇ⋯⋯。」
なんつーか、げんなりするわね⋯⋯。
「それにしても、本当に様変わりしました。前はかなり成金趣味なものだったのですが、落ち着いた雰囲気に⋯⋯素敵です。」
そこら辺、私も滅茶苦茶口出ししましたから!
「さて、応募者の所に行きましょう。」
「そうね。」
面接だよ!
面接の内容はカット!普通だった!子供好きとか元教師とか子供が独立したとかそんなの!
「まあまあ集まりましたね。」
「変なの居なかったわねぇ、少し期待したのだけれど。」
「⋯⋯充分変な者も居ましたが。」
「ああ、あの研究者。」
子供の成長力を研究してる奴とかいたね。少し変わった女。けどそういうのもアリでしょ。
子供受け良さそうだったし。ぐるぐる眼鏡だったし。ぐるぐる眼鏡だったし!鼻とヒゲ付きのアレ!
「あの格好は何なのでしょうね⋯⋯。」
「ネタじゃないの?」
常にアレだったら最高にウケる。
「ま、とりあえずこれで形になりましたね。あとは、子供を待つだけ⋯⋯。」
「その前に、職員に対して軽く教育。何があって、何が無いか、施設の事もよく知らないとね。」
「確かに。大事な事です。」
さて、と。
始めましょ。
やるからにはしっかりとね!