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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
133/204

村を出よう!

さて、動こう?

おはよう、アンナちゃんよ!


まったく、昨日は散々ね!


あの変態め⋯⋯。


「おはよう、変態。」


「⋯⋯おはよう、グリディナ。」


とりあえず朝食。適当に目玉焼きとトースト。あとサラダ。


「いただきます。」


「頂こう。⋯⋯やはり美味いな、城の」


「変態に仕える趣味は無いわ。」


「そうか⋯⋯。」


こいつもう堪えてねえ。


「ところで。」


「なんだ。」


「ヌいた?」


「ブフォッフ!」


うわ、吹くなよ汚いわね。


「ゲフォッ、ゲッホ!な、何を言ってる!」


「あれだけ散々揉みしだいておいて、抜かないとかそれもそれで失礼ね。」


「そういうものなのか!?」


違います。


「この⋯⋯!」


「変態が何か言っても変態としか思えませんわぁ?」


変態!変態!変態!


「ぐぐぐ⋯⋯!」


フン。


「さっさと食べないと冷めるわよ。」


「お前なぁ⋯⋯。」


完食。紅茶でも飲もう。


「ご馳走様。⋯⋯なんだかんだで、俺の分も淹れるんだな。」


「あら、要らなかったかしら?」


「いや、貰おう。」


はい。


「⋯⋯美味い。」


「それはどうも。」


しばらくティーブレイク。


「ところで、だ。」


「何。」


真剣な顔で、何かしら。


「これからの事なのだが⋯⋯報酬の支払いの為にも、王領まで来てもらいたい。」


「そうね。こちらで入手した遺物の精算もあるし、それは考えていたわ。」


この変態と共にってのが不安だけどね!!


「それと、もう一つ。」


「なに?」


「実質的な問題として、だ。魔の将が居なくなった。これの後継になる者がだな、未だ育っていないのだ。」


「ほうほう。」


「お前の魔術の知識、力。他の世界で魔の将をしていたと言うのも頷ける物だ。⋯⋯故に。」


「魔の将をやれと?」


えー。考えてはいたけどこの変態だしなぁ⋯⋯。


「なに、次代の者が育つまででいい。何なら、お前が育ててもいい。」


「私としては、色々と調べたい事もあるのだけれど。」


「魔の将になれば、人を使ってもいい。魔獣に関して、アイツも調べていたから資料もある程度揃っているだろう。」


「報酬は。」


「月毎に支払われる、将としての給料だ。そして禁書庫への立ち入り許可。」


まあ、それなら。


「いい条件ね。⋯⋯但し、問題が一つ。」


「なんだ。」


「この変態が問題だ!」


「気にするな!」


「するわ!」


このやろー。


「コホン。⋯⋯まあ、なんだ、到着するまで考えておいてくれ。」


「お前のそれを治してからな!」


本気で切り落としてやろうか。


「魔王として子孫を残すのは重要な事だ!」


「私をその範囲に入れるな!」


こいつもう開き直ってやがるわ!


「まあ、いいだろう、そろそろ出発するぞ。」


「ッチ、わかったわよ。」


しゃーない、出るか。




「世話になった、村長。」


「いえいえ、こちらこそあまり饗せず申し訳ごさいません。」


「いや、いい。調査隊の件については、また連絡する。」


「ええ。お待ちしております。⋯それでですな、一つ、お頼み申したい事が。」


「なんだ。」


「この娘に、学びの機会を与えてやって欲しいのです。」


あ、娘ちゃん。


「学びの機会?」


「今回の竜の騒ぎ、また魔獣、と呼ばれるモノについても、我等は全く関知しておりませんでした。⋯⋯やはり、この村の中だけでは得られる物も少ないのでは、という話が出ましてな。」


「なるほど、試しにこの娘を外に出してみる、という訳かしら。」


「ええ、左用にございます。」


いいんじゃない?外を知る事はいい事よ。


「ふむ⋯⋯。わかった。」


「ありがとうございます。何卒、この娘を宜しくお願い致します。」


「⋯⋯お願い致します。テルシエ、と申します。」


「よろしく。」


「よろしくねー、娘ちゃん。」


よっしゃ、変態の犠牲(いけにえ)ゲット!


「⋯⋯それでは、出発しようか。ではな。」


「良い旅路を、お祈り致しております。⋯⋯皆の者。」


村から出るよ!


おや、歌で見送りかしら。


いいわね。


「出立の歌、ですね。」


「そうなのか。⋯⋯いい歌だ。」


歌に見送られて、いざ、王領へ!


















変態の矛先をそっちに向けるのだ!

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