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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
131/204

二人で戻る。

沈む魔王。

こんにちは、アンナちゃんよ。


魔王が沈んでますわ。⋯⋯まあ、結構気に入ってた奴だったんだろうね。


「落ち込むのもいいけど、周りを警戒しなさい。」


「⋯⋯く、わかっている!」


だめだこりゃ。はぁ。


探査。周囲に動くものはなし。


「⋯⋯休憩するわよ。」


「⋯⋯わかった。」


少し開けた所で休憩。


座った魔王、項垂れてるわ。


「⋯⋯はぁ。何、そんなに気に入ってた奴だったの。」


「⋯⋯ああ。あいつとは昔からの付き合いでな⋯⋯。」


魔王曰く。


所謂幼馴染み。昔からつるんでた友人。気が合う、魔王になってもよく行動を共にしていた仲間。外に出る時は一番信頼のおけるアイツを、共に連れていたとのこと。


「⋯⋯そう。」


「死ぬまで共に行こうと、話していたのに、な⋯⋯。」


目頭を抑える魔王。


はぁーーーー。


しゃーないわね。


「はぁ。ここには誰も、見ている人はいないわ。」


魔王を抱きしめて。


「これで私も見えないわ。ほら。」


胸を貸してやるよ、まったく。


「すまない⋯⋯く、ぅ、あああああああああっ⋯⋯!」


あっこら、私を抱きしめるんじゃない。


ああもう⋯⋯胸冷たい⋯⋯。


まったく、もう。


⋯⋯頭くらい、撫でてやるさ、もう。






「⋯⋯すまない。感謝する⋯⋯。」


「少しは気分晴れたかしら。」


あーもう、服、胸の所べったべた。


「ああ⋯⋯。問題、ない。」


「無理はしない様にね。」


水を出して、と。


「ほら、これで顔洗いなさい。頭スッキリと、ね。」


「助かる。」


ばしゃばしゃと。


「ふぅ。⋯⋯これで問題ない。」


「タオルよ。」


「何から何まで、すまない。」


「⋯⋯さっきから気になっていたのだけど。王があまり謝るものではないわ。」


王はどっしりと、威厳を持って。


「⋯⋯そうだな。感謝する。」


「それでよし。」


さて、と。


「移動しましょ。」


「そうだな。」


出発。魔王は、戦った方向を向いて。


「お前の事は、死しても忘れん。長く、共に居た事を、決して。大儀であった、ゆっくりと、休め。ウィグロス、俺の、無二の友よ。」


黙祷。


友の死を乗り越えて、先へと進もうじゃあないか。











友よ、永遠なれ。

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