怪しい目的地!
怪しい雰囲気!
はろーう、アンナちゃんよーそろー。
森の中を進んで一時間くらい!
「もうすぐです、魔王様。周囲にかなり強い反応があった場所です、警戒を。」
「わかった。」
ふむ。
魔術、探査。
近くには、何も居ない。
⋯⋯何も。虫の反応すら無し。
「おかしいわね。虫すら居ない。」
「ほう、探査か?」
「そうよ。⋯⋯とても静かね。」
「そうだな⋯⋯何も居ない。」
「一体、どういう事だ⋯⋯?」
探査、範囲拡大。
うーん、何も居ない。
「本当に何も居ないわね。」
「怪しいな⋯⋯。どうします、魔王様。」
「進むしかあるまい。周囲に何も居ないという事は、強大な何かが居るという事だ。放置は出来ぬ。」
「そう言うと思いましたよ。」
「わかった、行こうじゃないの。」
奥へ!
で。
「ここが遺跡の可能性が高い洞窟です。」
「かなり深そうだな。」
「というかここら辺、縦穴ばっかり?」
「⋯⋯確かに、縦穴の底が広くなっている所がかなり有りますね。」
「不思議だな。」
謎。ある意味これも遺跡なのかもね。
「とりあえず、入るか。」
三人で降下。ゆっくりとね。
「暗いわね。」
「明かりをつけるか。」
魔王が魔術の明かりを出した。
「ふむ、これは。」
「小規模な⋯⋯遺跡?」
「村か町か⋯⋯そのくらいの規模だな。」
住宅だったものがいくつか。
「降りましょう。」
「ああ。」
「待って、こういう所は⋯⋯。」
火を出して、落とす。うわ、途中でフッと消えた。
「空気が無いのか。」
「みたいね。全く、確認してから進みなさいよ。」
「なるほど、流石傭兵をしているだけある。」
基本だよ!
「はぁ。とりあえず空気確保しましょうね。」
魔術発動、レスピレータ。また使うハメになるとはね。
「へぇ、その様な魔術が。」
「魔の、知らないの?」
「様々な書物を読みましたが、ね。」
「書物に残らない魔術、か。」
「確かに、そういうのも沢山あるわねぇ。」
口伝でしか残ってないのとか、わざわざ書く気にならないものとか。
「そういう大事な物から忘れられていく。全く、悲しい事ですよ。」
「こういう遺跡もそうだな。忘れられてそのまま、という物が多すぎる。」
「そうして大事な時に分からない、というね。」
悲しい事ね。
下に着地。んー、本当に村って感じね。
「探索するか。」
「手分けしましょう。」
「今から30分後にここで集まりましょ?」
散開。
さあ、探索と行こうか!
遺跡!何時のかな!