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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
122/204

うわぁ、魔王。

魔王があらわれた!

こんばんばばーん、アンナちゃんでーすわー。


長が来たと思ったら、魔王を連れてきた。


「なんでここにいるのよ。」


「用事でな。」


「あ、そう。」


なんの用事かは知らないけどどうでもいい。


「⋯⋯貴様こそ何故ここに居る。」


「お前に話す義理もないわ?」


「⋯⋯そうか。」


ええ。


「貴様の事だ、大凡適当に来たら着いたのだろうよ。」


「知った様な口で言うじゃないの。」


あってるけど。


「で、さぁ。私はそこの長に用事があるのだけど。」


「そういえば、呼んでいたのだったな。」


「⋯⋯用事とは一体何用でしょうかの。」


「コレ。土産よ。」


はい、お仲間の首。


「⋯⋯っ!なん、とっ!」


「言っておくけど、狙ってきたから殺し返しただけですから。恨むのは筋違いだからね。ま、恨まれて狙われたらまた殺すだけですけど。」


死ぬ覚悟ぐらいしてかかってきなさいな。


「あと、あの泉にいたヤツの残骸もやるわ。ほら。」


灰になったアレ。ほんの少し鱗とか牙とか形残ってるからいいんじゃね。


「⋯⋯これは、ドラゴンか。」


「正解。しかも魔獣。」


魔石を見せる。


「ふむ⋯⋯。」


魔王が何か考え始めた。


「それでー、村に来たら報酬くれるって言うから来たんだけど。」


「そ、それは誰が⋯⋯?」


「コレ。」


首を指す。


「⋯⋯そうですかい。わかりました、竜の討伐報酬を⋯⋯。」


「聖地を護ったっつー報酬もあるらしいねぇ?」


「ぐぅ⋯⋯この馬鹿息子め⋯⋯。」


死人に鞭打つねぇ?


「で、なにをくれるのかしら。」


「ううむ⋯⋯。」


正直、この村に欲しいものなんてないんだけどね。ほら、貰えるものは貰っておかないとね?


「食料は。」


「報酬分も出せるかしらぁ?」


「⋯⋯男。」


「ナメてんの?」


「宝石⋯⋯。」


「いくつ持ってると思ってんの?」


「水⋯⋯。」


「は???」


「薬草⋯⋯。」


「摘めるからね???」


「うぐぐ⋯⋯。」


「ないわよねぇー。」


こんな辺鄙な村なんて風景くらいしかないのよね。


「す、少し相談をさせてくれるかの⋯⋯。」


「いいわよー、老体がポックリ逝く前に決めてねぇ?」


決まらねぇだろーなァ!


「待て、亡霊。」


なにかしら、魔王。


「貴様は傭兵なのだな?」


「まあ、ねぇ。登録してるし。」


「なら、依頼だ。成功したらこの村からの報酬も併せて私が払おう。」


「ま、魔王様⋯⋯!」


「へぇ、太っ腹ね。で、依頼内容は?」


内容聞いてから決めましょうね。


「この付近に、古い遺跡があるらしい。それの搜索と探索だ。」


「遺跡探索、ね。どんな遺跡をお探し?」


私の記憶にあるかもしれないかもしれない。


「精霊王時代の遺跡だ。地下洞窟を利用した街のな。」


「へぇ⋯⋯ロマンあるじゃん。」


面白そうだ。


「目的は魔獣関連?」


「ああ。大本命は、シェイドクインに関するモノ。」


「サブで、魔獣に関する記述、かしら。」


「ああ。これらの発見度合いによって成功報酬が変わる。」


「一つごとに、って所かしら。」


「そうだ。また、見つけた魔獣は極力殺す。どこまでのものが出現しているか確認したい。」


「それも報酬に入る?」


「そうだとも。討伐したモノに応じてな。どうだ、受けるか。」


ふむ。


「いいねぇ、乗った。」


暴れて、ロマンを追い求める。しかも実用的っていうね。アリじゃあないの。


「よし。宜しく頼むぞ。」


「りょーかい、依頼主さん。」


「一先ずはここで一泊しようと思う。明日から始めるぞ。」


「りょーかい。」


「よいかな、長よ。」


「え、ええ、こちらとしても、とてもありがたい申し出ですので⋯⋯。」


「ならば、適当な空き家はあるか。」


「ありますが⋯⋯。」


「では、案内しろ。今日はそこに泊まる。」


「あれ、お供は居ないのかしら?」


「居るぞ。今は外で探索して貰っている。」


「なるほどね。」


おーけー。


何か言いたげな長を説得して、空き家に。


「⋯⋯まって、私も一緒に泊まるの?」


「部屋は別になるだろう。」


「⋯⋯いやまあ、うん、そうだけど。」


魔王と宿泊かぁ。⋯⋯ま、いいか。


「襲いはせん。」


「斬るからね。」


「わかっている。」


まあ、うん、信用しとこう。


部屋もらって、軽く掃除して。


水場があるのね、ならそこで身体拭こう。


周囲を確認して、服脱いで。


入り口から見えない所に行って。


お湯にして、濡らしたタオルで身体を拭く。


まあまあ、すっきり。


「て、オイ。」


「む⋯⋯?」


私に気付かずに身体拭いてやがるよこの魔王。いや気づかねぇはずはない。だって魔王だし。


「お前わざとだろう。」


「いや、気づかなかった。すまない。」


「何ジロジロ見てんのよ。斬るぞ。」


「すまない。⋯⋯良い身体をしている。」


「テメェのその棒ぶった斬ってやらァ!!!」


剣を出して斬りかかる。チッ、避けたか。


「そこで振り回すな、危険だっ。」


「テメェが見てるからだろうが!」


「おい、やめうぉっ!?」


「のわぁっ!?」


こけて私も巻き添えにしやがった!つーか重いわ!


「⋯⋯ったぁ。っ、おい、どけ。」


「く⋯⋯。⋯⋯⋯⋯すまない。」


オイ。でけえなオイ。


「さっさと、退け!変態が!」


股を蹴り飛ばす。うわぁぐにってした、固かった。


「そこで悶絶してろダボが!」


部屋に帰る!


⋯⋯はぁ。あーもう、恥ずかし⋯⋯。


もういい、寝る⋯⋯。


昔を、少し思い出しちゃったじゃないのよ⋯⋯。


死ねっ!




















変態魔王は悶絶している!


つーかアンナちゃんの胸揉みやがったな貴様。モノを腹にあてやがったな貴様。つーか押し倒したな貴様!


思い出してもう一撃入れに行くアンナちゃんであった。

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