だらだらーっと。
飲んでしかいねぇ⋯⋯。
やっほう、アンナちゃんですわぁ。
「⋯⋯ところでグリディナ。お前今日は動かねえのか?」
「あー、どうしようかなぁ、ってところですわ。なんか面白い魔獣居ないの?」
「面白い魔獣ってお前な⋯⋯。」
狼程度だと弱過ぎるもの。
「そうだなぁ⋯⋯今日来ている魔獣の報告は⋯⋯角うさぎ、狼、ワーム、くらいか。全部単体だな。」
「うわぁつまらない。」
つまんねー。
「そう言われてもな。今日は暇な方だしなあ。皆大量出現の方に行っちまってるし。」
「⋯⋯大量出現?」
なにそれー。
「東の砂漠近くでな、獣が大量に出てきてるんだよ。どうも砂漠から出てきているみたいなんだが、出現の仕方がちっとおかしくてな。その調査と討伐に皆駆り出されてんだよ。」
「出現の仕方がおかしい、ってのは?」
「そうだな⋯⋯なんつーか、定期的なんだよ。三週間おきぐらいに出てきている。」
なにそれ、奥に何か居るんじゃないの?
「その為の調査だ。俺としては、魔獣なんじゃねえかと。」
「ありえそうね。」
「お、行くか?」
「いや、報告来てからにするわー。」
「だろうと思った⋯⋯。」
獣とかもう面倒くさいもの。
「つってもなぁ、最近じゃ魔獣なんざ徒党組めば倒せるしなぁ。お前の言ってたヤバイ奴ってのも報告上がらねえし。稼ぐなら沢山狩れる獣じゃねえか?」
「まあそうなんだけどねー。」
稼ぐ気はない。
「⋯⋯うーん。ちょっと遠出でもしてみようかなぁ。」
ぶらぶらとね。
「おっちゃん、ご馳走様。ちょっと色々見てくるわ。」
「おう。⋯⋯また来いよ。」
「ええ、また。」
酒場を出るよー。
適当に街を歩く。途中で服、雑貨、食料その他諸々を買って。
「これからどうしようかしらね⋯⋯。」
魔獣も強いのが居ないと。学園はとても面倒くさい事になってると。実家に戻っても学園行けって事になるし。
ラディーちゃんの所に居続ける?それもつまらない。
「一度、国を出てみるのもいいかもしれないわね。」
魔族領なら、強い奴がいるかもしれないし。
「そうと決まれば準備をしないとね。」
買い物は今済ませた。
「何が残っていたかしら。」
ラディーちゃんには話しておくか。
「あとは⋯⋯学園に一度顔出して⋯⋯。」
実家は遠いので却下。反対方向だし。
「そんなところか。」
よし、なら適当に時間潰して戻るか。
とりあえずご飯でも食べに行こー。
ご飯っ!
次は動こう?