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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
112/204

まさかの。

戦おうねー。

こんにちは、アンナちゃんよ。


幌のかかった大きな檻。その中に研究用の捕獲した魔獣がいるって話。私は、それと戦闘をしろ、と。


まあ、とても面倒くさい話で。


「さあ、幌を外せ。」


研究者がわらわらと、幌を外す。檻は⋯⋯鉄板で覆われてるのね。


「それ、幌の意味ないでしょう⋯⋯。」


「⋯⋯同感だ。」


「いえ、完全に暗闇にしないと暴れるので⋯⋯。」


確かに、中でバタバタしてる。元気がいい事で。


「結界よし、避難よし。さあ、始めるぞ。」


「いつでもどうぞ。」


流石に剣は抜いておくか。片方だけ。


「かなり危険な魔獣なので、ダメだと思ったら直ぐに離脱してください。いいですね?」


「わかったわよ。」


かなり危険、ね。何が出るのかしらー。


「では。⋯⋯解錠!」


ガチャリと。魔術で鍵が開けられて。黒い靄が溢れ出てきて。


飛び出して来たのは⋯⋯。


「⋯⋯⋯⋯なにこれ。」


草、蔦、女の身体⋯⋯。


「ドライアード⋯⋯?」


「似ていますが、アルラウネかと。」


うわぁ。面倒くさいの来ちゃったわぁ。


「KYYYYYYAAAAAA!!!」


「こんなものどこで捕まえてきたのよ⋯⋯。」


「北の、大森林近くで。⋯⋯罠にかかっていたのです。」


「なるほどドジっ子⋯⋯。」


それにしても、このアルラウネ。身体が黒くなってきてる。魔獣になって、長いのかしら。


「HYAAAAAAA!!」


こっちを見た。うぞうぞと進んできた、蔦伸ばしてきた!


「ハァ。⋯⋯魔石は、あるかしらね⋯⋯!」


さー、殺るかー。


「一先ず、燃えなさい。」


魔術発動、ブラストフレイマ!炎をぶちまける!


「さらに燃えなさい。」


魔術発動、炎の弾!沢山出すわよ!


「もっと、もっとよ。」


魔術発動、ラヴァフレイ!地面が焼ける!


「炎よ、もっともっと燃え上がれ!」


魔術発動、風の刃!渦を巻くように!


「そして全てを焼きつくせ!」


魔術発動!ドラグヴォルケーノ!竜すら焼く紅蓮の炎!


「さあさあ燃えろ!炎は竜巻の様に吹き上がるっ!」


周りの空気すら焼き尽くす!


「ぐ、グリムディア嬢⋯⋯やりすぎでは⋯⋯。」


「そうかしら?」


大変派手な事をしましたが。


「⋯⋯やっぱりねっ!」


炎の中から、鋭い枝が飛んでくる。はあ、やっばり。


「魔獣って、魔術あまり効かないのよね⋯⋯。」


それに伴う現象にはダメージを受けるけど。風だと、鎌鼬みたいな切断力。水だと、圧力や窒息。炎だと、熱と窒息。


「なんと⋯⋯その様な能力が!」


「初めての発見だ!」


「いやいや、実際に戦ってる人ならわかるわよ、これ。」


それにしても。


「とはいえ、ここまで熱せられたら大体の魔獣は死ぬのだけどね⋯⋯。」


どうやら強いらしい。ふむ。


炎を消す。ふーむ、表面だけ焼けてる。しかも、再生し始めてる。


「なーんか嫌な予感するのよね。」


とりあえず、剣で刻むかしらー。


片剣持って、突撃。


「邪魔な蔦ね!」


落としていくよ!


「AAAAAAAAAAAA!」


痛いかしら!ほらもっと落としていくわよ!


蔦を落として落として、近付いていく。


かなり近付いたね!


「ほら、もっと行⋯⋯ッ!」


⋯⋯嫌な予感ッ!咄嗟、横に飛び退く!


「⋯⋯!」


後ろから蔦と⋯⋯腕!?


「おいおい、マジかよ⋯⋯、面倒くさいわねぇ。」


全く同じ個体。前と後に。⋯⋯増えた、かしらね。


「ふーむ⋯⋯。」


どっちが本体。セオリー通りなら、後ろ。けれど⋯⋯。


ちらりと周りを見る。研究者も教師も慌ててる。そりゃあそうでしょうね。


「さてさて、どうすべきかな。こういう時は一体一に持ち込めばいいのよねぇ。」


やるとしよう。


「先ずは⋯⋯お前からっ!」


前!いくよー!


高速突撃!不意を突く!


「KYAH!」


魔術発動、風の刃!剣の周りを高速回転させて!


身体も、蔦も、反応できない速さで、その胸に!


「そうら、貫けぇ!」


ド真ん中、魔石がありそうな所をブチ抜く!


貫く肉、剣先に固いモノ、そのまま押し出す!


「魔石いただきましたわァ!」


これで⋯⋯!


「KHHHHH!」


違う、まだ、動くっ!?


「ッちィッ!」


横に転がる、地面から根が突き出してくる!あぶなっ!


「オイオイオイオイマジかよ!こりゃあヤバい奴じゃあねえかよ!ヒャハハハ!」


魔石、二つ以上持ち。


「いいねェ⋯⋯!」


蠱毒の王、モンスター!前にやられた奴とは違うけれど⋯⋯!


「楽しい、楽シイ、楽しいわぁ!もっと楽しませて!」


もう一本、剣を!双剣、構えて!


「いい練習になりそうね⋯⋯!」


アレを殺す為の、試金石になって貰おう。


「AHHHHHHH!」


左右から飛んでくる蔦、下から貫く根!


避けて、避けて、斬って、避けて!


「邪魔ッ!」


片方、蹴り飛ばす!⋯⋯下から、避ける!


「そうらッ!」


もう片方、もう一回貫こうかァ!


「HHHHHHAAAAAA!!!」


根、ふっといの!壁になるのねこれ!


「チッ、面倒ね!」


斬り倒す。向こう側には、いない!


魔術、探査!


「下ァ、見えてんだよ!」


魔術発動、アースピラー!地面ごと上に出してやりますわァ!


「ブレイク!」


ボロリと、崩れる!空中に投げ出される、化物!


「っふふ、フフフフフ!!」


後ろから迫る腕、それを取って。


「見えてんのよねっ!」


前に押し出す。目の前に、背中!


「さーァて!」


二閃!背骨に沿ってー!


「そろそろー!」


蹴って、回して、首をぐるりと!


「コツがわかってきましたわァ!」


首を掴んで横に引っ張って!


魔術発動、もっかいアースピラー!身体を上に打ち上げようかァ!


ずるり、と。


「上手に抜けましたァーーー!!!あっはははははは!!!!」


あ、でもコアがない。身体の方かな!


落ちてくる身体、伸びる蔦!もう片方が空中で掴んで引き寄せやがりましたわ!


あ、混ざった。一つになったわ。


「やっぱりコアがまだ二つはあるのね、ふふふふふ。」


まだ楽しめそうね。


「とはいえ、アレよりかは確実に弱い。」


モンスターにも差があるみたいね。


「となると、コアの数かしら。」


ありえそうね。


「なら、コアを減らしたら弱くなるのかしら!」


試して見る価値アリですわね!


「けど、そろそろ飽きてきたのよね。」


どーしよかな。


「⋯⋯よし。殺しましょ。」


さっさと殺すに越した事はない。


「さあさあ削りますわよ!」


魔術発動、風の刃!沢山出して!


「その肉、削ぎ落としてあげますわ。」


さあ行け!一斉発射!


「IAAAAAAA!!!」


蔦で防ぐか、けれど!


「それでは前がみえないわねぇ。」


防ぎきったら、私が居ない。


風で自分を上に、化物の真上、直上!


ニタリと嗤って。


風を私に、真下へ!高速で落下!


風の刃を纏ってー!


「HY⋯⋯!」


「サヨウナラ。」


頭から、削り舞い上げ粉微塵!


そのまま地面も少し削って、着地!


落ちてきた魔石⋯⋯二つか。それを回収して、と。


「貴様の命、私が頂きましたわ。」


終了ー!


あー疲れた。


「ふぅ。」


一息入れて。


周りを見渡す。唖然とする、クラスメイト。口が開いたままの、教師。ペンを落としてる、研究者。


⋯⋯あー、ヤバい。途中からここが学園だって事忘れてたわ⋯⋯⋯⋯。


観戦してるのが沢山居ることすっかり抜けてましたわ。


てへぺろ。


「⋯⋯どうしよ。」


つーか屋根の上にサボり魔先輩もいるし。


もっと言うと、窓という窓から沢山の生徒と教師が⋯⋯。


「⋯⋯よし。」


逃げるか!右腕をんっ!と上げてンッ!と下げる感じの!


「たすけてラディーちゃん!」


転移!バイバイ!


一日立たずとして黒の森に出戻りするわよっ!


あはははははは!













( ゜∀゜)o彡゜

( ゜∀゜)o彡゜

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