ぶらりぶらりとのんびりと。
テンプレ入れてみた。
ふあぁ……こんにちは、アンナちゃんですわぁ……。
魔獣を三枚おろしにして二週間。今日も今日とて屋上で剣の手入れ。
なんか呼び出しされてたり、探されてたりするけど無視で。
授業もそういえばたまに出るくらいでほとんど教室にいないかも。
ま、試験は全て満点なんですけどね。だって何回やったと思ってるのよ。もう空で回答の並び言えるわ。問題が変わっても全く問題無し。
実技もたまに出て遊べば取れますし。
経験ってのはほんと楽。
だからこうして屋根でゆっくりしてるのよねぇ。
「貴女もそうでしょう?二個上の学年首位さん。」
「まあ、ねぇ……。とはいえ私もたまに勉強してるけどねー。」
「あら、そうなの?ここで寝てるだけかと思ってましたわ。」
「ひどいなー。」
「実際そう見えますけどね。」
ここと食堂と部屋にしかいないでしょ貴女。
「それはそーと、たまに外出てるみたいだけど。どこいってるの?」
「うふふ、秘密。」
「ミステリアスを演出してるわー。」
「みすてりあすの波動をくらえー。」
「ぐわー。」
「貴女はもう、みすてりあーす。」
「みすてりあーす仮面ー。」
「うわぁ、怪しい。」
「怪しい仮面のみすてりあーす一号!」
「怪しい微笑みのみすてりあーす2号!」
「ところでみすてりあーすってなに。」
「さあ?」
何この会話。
「さてと、ちょっと出掛けてきますわ。」
「またお出掛け?いってらー。」
「いってきますわぁー。」
屋根から飛び降りる。……もう驚かないのよねぇ。
さてと。今日はどうしようかしらー。
「きましたわー。」
「よう、グリディナ。今日もサボりか?」
「サボりですぅー。」
はい、ここは……傭兵酒場!俗に言う、ギルド!家の手伝いから専門職の修行、草刈りからでっかい獣の討伐まで、色んな事を斡旋する国営の職安だよ!
いつも沢山の人で賑わってる。今日もかなりいるねー。
「よう、グリディナちゃん!久々だな!」
「あら、生きてたのオジサン?暫く見ないから食べられたのかと思ったわ?」
「ハハハ!俺ぁピンピンしてらぁ!」
よく声かけられるのよねぇ。容姿的に貴族だって分かるのに。
ま、傭兵だし貴族相手の仕事もほんっの少しだけど、あるからいっか。月に一つくらいだけど。
ああそう、なんで傭兵かって?そりゃあいざって時は兵士にするんだよ。任意だけど。
そんな所で何するかっていうと、まあ……。
カウンターに座って。
「とりあえず一杯頂戴。それと、魔獣についての情報、ある?」
「ほらよ、何時もの酒だ。……あるぜ。今日だけだとうさぎ、狼、亀だ。」
「どこらへんで?」
「うさぎと狼は東、亀は北だ。」
「そっかぁ……亀がなんか、ね。」
「ああ。基本的に東の砂漠に居る奴なんだが……妙な所にいやがる。」
「確かに妙ねぇ。」
そんなに動いたっけ、あれ。
「それにここ最近、北の様子がな。獣が沢山いると思ったらうさぎ一匹もいなかったりする。」
「それは変だね?」
「そんな中の、亀だ。上はコイツが怪しいと睨んでいるようだぜ。」
「んー、ならそれ行ってみようかなぁ。」
「おっ、魔獣ハンターが出撃かい!いいねえ、こりゃあ今日は亀汁かな!」
「アハハ、……魔獣って、食べれるの?」
「しらん!そんな話は聞いたことねえな!」
ですよねー。
「それじゃ、発行よろし……」
「ハッ!ガキが集まって何しにきた!ここは遊び場じゃあねえんだぞ!」
「なっ、俺らは仕事を受けにきたのさ!」
あー、10代前半くらいの男女三人組が絡まれてるわー。
「ガキが仕事ぉ?ハッハッハ!仕事舐めんじゃねえぞ!ましてや討伐モノなんぞ……!」
「なにをぉっ!」
なんつーか、テンプレ感あるわー。つーかこの前も見たなこれ。
「私達がガキだっていうのなら、あれはどうなのよ!」
「貴族のお嬢様じゃないの……!」
誰か言われてるよー。私以外にもいたんだねー。
「ほらよ、発行してきたぞ。……言われてるぞ、お前だお前。」
「ああ、私?」
なんだ私か。
残った酒をぐいっといって。
「なあに、私を呼んだかしら?」
ひらひらと手を振って笑う。……振った手には発行した紙。
「あいつは別物だ、比較する対象じゃあねえよ!」
「なんでだよっ!」
「まー、いいじゃんオジサン。なんか適当にやらせてみたらー?」
「しかしだな!」
「やっぱり、装備的に気になる?」
「ああ!こいつらの装備じゃあなぁ!」
「そんな事言ったら、その人なんてドレスじゃない!」
はい、ドレスです。実はドレスです。びっくりするほど貴族感満載のすらりとした赤いドレスですわ!!!
「んー。まあ、一度やらせてみたらどうかしら?なに、ダメだったら死ぬでしょう。」
「おい!死んだら元も子もねえだろうがよ!」
「アッハハ、ダイジョーブ、輪廻でくるっと次の生になるだけよー。アハハハハハッ!」
「お前に話した俺が馬鹿だったよ!」
「あれ、このおじさん……。」
「私達の事、心配してくれてる……?」
「なのかも……。」
そう、このオジサン。口悪いけど若者を心配しまくるイイ人。
「あははっ、気づかれちゃったよオジサン?」
「お前な……!」
「心配なら一緒に行ってやったらぁ?」
「む……。」
「どうよ、お三方?この人、口は悪いけど強いし面倒見いいよ?頼んでみたらぁ?」
「……どうする?」
「頼んでみる?」
「……いいんじゃない?」
「……よし。おじさん、一緒に行きませんか?」
「……チッ、いいだろう。仕事ってのを教えてやらぁ!」
「ありがとうございます!」
……はい。
ここまで、いつものテンプレ。
彼等が発行しにいったのを見て、さてと。
「それじゃ、行ってくるわね。」
「おう、行ってこい。……いつもすまねえな。アイツも悪いヤツじゃねえんだが。」
「わかってるわー。口が悪いだけ。それじゃーねぇ。」
さ、行こう行こう。
で、乗合馬車。
「なんでお前が居るんだよ……。」
「さっきのお嬢様……。」
はい、オジサンと若者三人組。
「私もこっちですから。……ところで、何処へ討伐に?」
「森近くの草原で、角うさぎだ。割と強いからな、ヤツは。」
「角、刺さったらヤバいからねぇ。」
にしても、森近くの草原か。亀の目撃報告は……その森。ふーむ。
「オジサン。」
「なんだ。」
「私もその付近が目的地なのよ。」
「……!そうか。何が居たんだ。」
「亀。」
「亀?亀ってあの、丸い甲羅の?」
「そうよー。亀汁にしようかなー、と。」
食べられるかわからないけど。
「そっちは、任せていいんだな?」
「ええ。……そうね、見付けるまで一緒に行きません?」
「それがいい。……いいな?お前ら。」
「大丈夫。」
「よろしくおねがいします。」
「よろしくです。」
「うん、よろしくね。」
同行しようかー。
テンプレがテンプレ通りとは言ってねえな???