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悪役令嬢(壊)の楽しいエンドレス人生!  作者: りんねしん(邪神)
3180周目!
104/204

とりあえず、お勉強でも。

お勉強する(しない)。

こんにちは、アンナちゃんですわ。


はい、例のごとく時間が飛んで、15歳になりましたわ。


だって、その間本当に何も無かったのですから……。


危機とは、一体。


まあ、いいですけど。


ひとまず、学園に入学。何時もの彼等と顔を合わせて。


私は、彼等とは話しませんが何か。


……関わるとろくなことがない。


何度殺したことか。


何度殺されたことか。


まあ、いいですけどね。


「アンナ・グリムディアです。宜しくお願いしますわ。」


簡単に。


第三王子の方を見もしません。


「アンナ様、第三王子と婚約の件、どうなっているのですか?」


「あまりそういう噂を聞かなくて……失礼ながら、直接伺いに参りましたわ。」


「そうねぇ……。」


「それについては、私の方からも聞きたいな、アンナ。」


「……。」


チッ、第三王子が入ってきた。


「何用で。用が無いのなら不用意に口を開かない事です。」


「なっ。」


とんでもなく冷たい瞳で!


「まあ、見ての通りですわ。」


「えっ、と……。」


「ま、まてアンナ、何故私をその様な目で見る!私が何かしたか!」


ええ、過去(ループ)で沢山。


「……。」


話すのも面倒くさい。


「答えろ、アンナ!」


面倒くせぇ……。


「おい、聞いているのか!」


あぁ、鬱陶しいなァ……。


「あ、あの、アンナ様……?」


「なにかしら。」


「え、その……。」


「おい、アンナ!」


第三王子の顔に急接近して、ぶつかる間際まで近づいて。


「軽々しく私を呼ぶんじゃねェよ下郎が……。」


小声で。


殺気を存分に込めて!


「な、なっ……!」


さて逃げましょ。早速授業をボイコット!


「ごめんあそばせ、おほほほほ……。」


転移!屋上!


行き先の痕跡すら残さない、だって私はアンナちゃんだから!!!


うふふふふ。




屋上に来たら、屋根の上の物陰になる所に。ハンカチでも敷いて、座る。


さてさて……家では出来なかった事をしましょうか。


「まずはこれ、愛剣の手入れですわ!はぁ、ようやく出来ますわ……。」


巫女になった時に、いつの間にかあった代物。切れ味抜群、強度もかなりの、白い双剣。


そう、白い双剣。これを磨いていく。


「ふんふふーん、ふふんふーん。」


造形も綺麗だし、生きているモノを斬ると喜んでる気がするこの双剣。かなりのお気に入りですわぁ。


「なんだか、何かを斬りたくなってきましたわ……。」


とりあえず、いい感じの敵を想像して、振る。


「そうねぇ……ラディーちゃんあたりを想像しましょ。」


立ち回り、回避、くるくると。


避けて、避けて、懐に。


廻って、廻って、背中へと。


首を斬り取り、持ち上げる。


「あらら……残念、上手く抜けませんでしたわ……。」


やっぱり、引っかかる……。途中で折れちゃう。


「うーん……。おっととと。」


コアを抜き取り忘れるなんて。


「危ない危ない……。」


まあ、行動パターンは読めているのですけど。


「ふぅ……。」


……さて。


「そこにいるのは誰かしら。」


剣は握ったままで。


「先客が凄い剣さばきの剣客だった件について……。」


「……サボりの取締かしら?」


先輩かな。


「いや、私もサボりだ……とりあえずその剣をどうにかしてくれないかな……。斬られそう。」


「おっと、失礼しましたわ。」


剣を収めて。


「ありがとう。……それにしても、見ない顔。新入生?」


「ええ。という事は、先輩かしら。」


「そうだよー、三年目。」


あらま、二個上。


「ま、歳とか気にしないでー。それより、凄い剣さばきだったねー。」


「ふふ、ありがとうございます。」


まあ、かなり経験しましたから。


「まー、私はだらーっとしてるから。気にしなくていいよー。」


屋根に寝転んで、ぼーっとし始めたわ……。


なら、そうね。


隣に寝転ぶ。


「あれ、もう剣振らないの?」


「空を眺めるのも良いかと。」


「そだねー。」


二人で、ぼーっと。……隣から寝息が聞こえてくる。早い。


私も寝ましょうか……。


すやぁ。






















この時はまだ、剣は白い。そしてラディーちゃんは既に攻略済み。

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