表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/82

72話 やった事ないんだけど

「君は、銃士なのだろうか?」


「あぁ、俺はその銃士に就いているが?それがどうしたんだ?」


 なんだこの男は、多分ここの銃士隊の者で間違いないとは思うが。

俺が訓練を始めるまでは他の連中と一緒で遠巻きに俺たちの事を見ていたはずだが・・・


「いやね?

急で申し訳ないんだけど、お願いが有ってね。それで声をかけさせて貰ったんだ」


 少し、悪びれた様子で声をかけてきた理由を話し始めた。


「いやー僕たちはね、君と同じで銃士なんだよ。僕はその中で隊長をやってるんだけど、実力は低いかな?

隊長をやっているのは単純に年齢が皆の中で高かったからなんだけどって、話が逸れちゃったね。

その銃士隊なんだけど、君みたいに銃を扱う事も出来ないんだよ。

短銃や小銃の扱いが下手なのか、才能が無いのか。僕も隊のみんなも中々成果が出なくてね。

的に当てるのも精々50m位先にある的に当てるのがやまでね。

そんな中に君が更に先にある的の。それもほぼ中央に当てるんだもの。本当に驚いたもの、しかも連射出来る銃を持っているなんて更に驚いたよ。僕たちのは最新式とは言っても単発式、他の国にも連射出来る物は無いんだよ。

もしかして最初に単発で打っていた所から見ると、さっき撃っていた銃は単発と連射の切り替えが出来るのかい?」


 このおっさん、隊長だったのかよ。下っ端かと思った。


「切り替えできるぞ。それで、切り替えできるから何なんだ?

お願いが有るって話なんだろ?」


「それも凄い事なんだよ。また話が逸れてしまっていたね。

お願いなんだけど、君に僕たちの訓練を少しだけで良いから見て欲しんだよね。

君に見てもらうんだから、報酬も少ないかも知れないけど出すからさ」


「ちょっと待って欲しい。

俺の連れも銃では無いけど一緒に訓練するつもりだったんだ。それにそこに国王たちも居るのに勝手に動けないと思うんだけど?」


「へ?国王様がここに?」


「あぁここに居るぞ。ほら、アンタの後ろ見てみなよ」


「・・・こっ国王陛下!それにゼルフ様、これは失礼いたしました!!

挨拶もせずに、彼に話しかけるなどしてしまい申し訳ございません!」


 隊長さんはギギギっと錆びた機械の様に後ろを振り向きていき、ベルガ王たちの存在をその目で確認するとその場で素早く跪いて謝罪を始めた。


「ハッハ!!お主も変わらんの。

気になるものが出来ると、それ以外の事が見えなくなる所が全く治っておらん。

お主のそこ以外の所は優秀なんじゃがのぉ」


「お恥ずかしい限りで」


 この隊長さん、もしかしてベルガ王と顔見知りか何かか?

ゼルフも、「全くこの男と来たら」と、呆れた感じで見てるし。


「この人知り合いですか?」


「この男はな、これでも元冒険者だったんじゃよ。

昔、儂と一緒に旅をしていた時もあるんじゃ。その話はまた今度、機会があればしよう。

それでじゃ、その時の話に繋がってるんじゃが。この男は器用貧乏で何でもそつなくこなすんじゃよ。

あの当時は確か・・・そうじゃった、剣系統と弓と鞭を使い斥候や戦士・挙句に軽度の魔法も使っておったの」


 何そのチートは、器用貧乏も良い所のスペックじゃないか。


「いやいや昔の話ですよ。今はしがない銃士隊の一員ですから」


 謙遜しながらも、昔の事とは言え嬉しそうにしている。


「そんれから幾年か経ってのぉ、国で銃士隊を新設しようと計画が出ての。この際平民や貴族何か関係なく元々銃士の者や興味のある者を採用しようとしたら。この者がどう聞きつけたのか、募集前に名乗りを上げて来おってな。顔見知りじゃから直ぐに採用したんじゃが・・・何処か抜けて居ってな、それも芝居かも知れんがの」


「そんな~芝居だなんて滅相もないですよ。僕が抜けているのなんて本当の事ですから。

それとですねぇ国王様。もし宜しければ彼を僕たちの訓練のアドバイザーとして、少し参加して頂いても宜しいでしょうか?

彼の意見は僕たち銃士隊にとって大きなモノになると思うんですよ」


 何処か照れてるような感じで答えながらも、しれっと俺に参加させても良いか聞いている辺りが曲者感が出ている。


「良いんじゃなかろうか。

無論、彼が良いと言うのであればじゃがの」


 この国王、何だかんだ言って俺に結論を振りやがった。

私は良いけど彼にも断りは入れてね的な感じにしやがった。このまま断ったら俺が悪者にでもなりそうだ。アドバイザーとかやった事も無いのにどうやってアドバイスすりゃ良いんだよ。


「じゃあ君の意見はどうかな?

僕たちの訓練に参加って言うよりアドバイスをしてくれるかい?」


 人の好さそうな笑顔全開で俺を見ながら参加の有無を聞いてきた。

面倒な事には変わらないから、俺は答えるのに少し戸惑っていた。










 皆様のご意見ご感想等お待ちしております!!

特にアドバイス等ございましたら是非にお願いいたします!


 作者からのご質問をさせて頂きます!以前から、主人公たちの名前の呼び方をカタカナ呼び(外国人が日本名を呼ぶ感じ)から漢字等を使って表現する様に変えましたが如何でしょうか?

違和感や分かり辛い等が御座いました仰って頂ければまた考えたいと思いますので宜しくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ