表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/82

47話 到着

「ここが王都か、やっぱ、ファンタジーだな」


漸く見えてきた王都は、国王の居る城を中心として発展している街の様で、まだ街に入っても居ないのにその大きさが見て取れた。


「ソーマ君、そろそろこちらに乗ってくれても良いよ」


 オイバザードさんが、馬車から言てきたので俺は、護衛としての警戒を止めて、そのまま乗る事にした。


「お疲れさまです、ソ-マさん」


 馬車に乗り込んだ俺に、ミルエルが労ってくれた。


「いや、大した事ないから」


 預かって貰っていたフリムを受け取りながら答えておく。


「でもそのおかげで私たちも安心して移動できてるんですよ」


「それは、俺だけじゃなくて、周りで今も護衛を続けてくれている。ホーグランの盾の人たちのおかげだよ。

俺のしている事は、訓練のついでの様なものだし」


 アイマさんも労ってくれるが、何だか恥ずかしい。

俺としては、ただ訓練しているだけなんだが。


「さて、これからの予定なんだが話しても良いかな?」


 オイバザードさんが説明してくれるらしい。


「はい、お願いします」


「話は簡単なんだけどね。

まずは、ソーマ君とユウカ嬢、それから一応ミルエル嬢とイエイヌ嬢も一緒に国王に謁見してもらう事になっている。

国王も気さくな方だから、あまり緊張したり言葉使いとか気にしなくても良い。

そこで、ユウカ嬢の今後を話したいと思っている。

 次にはソーマ君だが、謁見が終わったら王都のギルドほうで、試験合格通知が出来ているはずだから受け取りに行くと良い。

その後の話はおって知らせるよ」


「分かりました、それまでは自由にしても?」


「あぁ、でもそんなに時間は無いよ?

城に着いたらすぐに時間になるからね」


「出かけるつもりはありませんよ。

ただ、一息つきたいだけです」


「なら良いんだけどね」


 説明を受けている間に王都の中に入ったようだ。

馬車から見える光景は当たり前だけど、メルギルよりも人の行き来が多く、活気がある。

それに人種の比率も平均的だ。

多分、人種差別の様な物が無いんだろう。

あったとしても表だって出て来るほど酷いモノではないんだろう。


 そうこうしている内に、城門に着いた様だ。

大きい・・・・・そして綺麗だ。

城門に、綺麗な幾何学模様が描かれていた。


「綺麗だろう?

これはね、ただの模様ではないんだよ。

詳しくは言えないけど、これも意味が有ってこんな模様になっているんだ」


「へぇ~、そうなんですか。

でも、綺麗な模様なのは間違いないですから、模様の意味は知らなくても良いです」


 何か意味が有っても俺には関係ないと思うしな。

門を通ると、そこにはもう1つ城壁と門があった。

それは、1つ目とは違い、綺麗な模様は無く普通の城壁だ。

1つ目と2つ目の間にはかなり広い。

そこで、いつもは、城で働いている兵士たちが訓練などをしているみたいだ。

現に、何組かの兵士たちが訓練している。

 2つ目も通り過ぎると、そこには遠くからでも見えていた大きな城がそこには建っていた。

マジでデカいな!


「さぁ、皆、着いたよ。

降りて、降りて」


 馬車が停車すると、オイバザードさんが下りる様に促してきた。


「お疲れさまでした、オイバザード殿。

そしてようこそ、皆様方」


 馬車から降りると、白を基調とした服を着た老人が出迎えとして立っていた様だ。

見た感じは人の良さそうな雰囲気だな。


「おぉグロウブ殿、態々出迎えて頂き申し訳ない。

ソーマ君、こちらは宰相のグロウブ殿だ。

グロウブ殿、こちらが報告させて頂いていたソーマ君です。

あと、こちらが今回召喚されたユウカ・アイマ嬢です」


 紹介されたので、挨拶をしておく。


「初めまして、ソーマです。

言葉使いが悪いと話思いますが、許して頂ければと思います」


「アイマです。

ご迷惑をおかけしますが宜しくお願い致します」


「あと、こっちに居るのが、今回一緒に同行して貰っているミルエルとイエイヌです。

彼女たちは俺のパーティーメンバーと思って頂いて良いと思います」


 この2人も忘れてはいけないよな。

2人も俺に合わせてグロウブさんに挨拶する。


「遠路はるばるようこそ、王都クレメルへ

さぁ、王も皆様方のご到着を首を長くしてお待ちになられて居ました。

ささ、こちらへどうぞ」


 グロウブさんの案内で、城の中へと入る事になっていく。

ふと、乗ってきた馬車の方を見ると作業中のホーグランの盾の人たちと目が合った。

頭を下げて挨拶すると、ホーグランの盾の人たちは笑顔で手を振って答えてくれた。


 城の中は、現代にも残っている海外の城と同じ感じがする。

明かりは日の光が入らない所は魔道具で灯している様だ。

それ以外に当たり前だけど、街の中で見かける兵士とは違った装備を着けた兵士が居た。

多分、近衛兵とか言う人たちかな?

それ以外にもローブを着た人たちや、執事とかメイドの人たちも沢山いた。

皆、俺たちに頭を下げてくる。

まぁ俺に対してではなくて、オイバザードさんやグロウブさんに対して頭を下げているのだろうけど。


「さぁ、こちらが謁見の間になります。

国王もすでにこちらでお持ちになられていますので、そのまま私に続いてお入りください」


 移動の時に聞いた事と違って、時間が貰えなかったが仕方がない。

いよいよ国王とのご対面か。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ