39話 脱出に向けて
突然だが、俺のステータスをポイントを使っていじる事にした。
本来なら、なるべく使わないようにしていたんだ。
急に得た力を実戦でいきなり使ったら、上手く動けず、俺自身にも危険があるかも知れなかったからだ。
ついでに装備やスキルも追加で買い足しておいた。
名前 ソーマ
種族 通人 年齢 14才
職業 ポーター
ポジション 銃士LV 9
HP 6000 MP 4000
体力 1500 知力 1500
力 1500+6000 敏捷性1500
耐久性1500+1000 器用さ1500
運 1500
才能
武術の才能・魔術の才能・アイテム収集の才能
看破の眼LV10(最大)
スキル
ターゲットロックLV10(最大)
クイックドローLV10(最大)
雷魔法LV10(最大)
・ショックボルト・マウントボルト
・結界(雷属性)
無属性魔法LV10(最大)
・物体操作・身体強化
MP高速回復LV10(最大)
(毎秒最大MP時の4割分回復)
全異常完全耐性
料理LV 8
コンビニ
ポイント(10019)
称号 -
装備
タボールCTAR21 +1000
・オプション
グレネードランチャー +2000
サイレンサー
(999の限界突破のため状態維持付き)
MP5SD6 +1000
(999の限界突破のため状態維持付き)
FN P90 +1000
(999の限界突破のため状態維持付き)
FN P90 +1000
(999の限界突破のため状態維持付き)
黒革のジャケット +1000
(999の限界突破のため状態維持付き)
阻害のメガネ
こんな感じに変更した。
まず、雷魔法の結界は、文字通り身を守るための結界だ。
そこに攻撃性を持った雷の属性を付与されている。剣で攻撃してきたとしたらそのまま感電してしまう。
ついでに、初級雷魔法のLVを上げていたら、初級が取れて、雷魔法に変わっていた。
これは多分、何らかの制限なり使える魔法の数が増えたりするのだろう。
次に無属性魔法だけど。
物体操作は、所謂サイコキネシスの様なもので、物体を操作できる。
身体強化は、魔力で全体的に身体能力を上げることができる。
MP高速回復に関しては、そのまんまで、毎秒毎に回復していってくれるスキルだ。
装備に関しては、FN P99を2つ追加した。
そこに、最大能力値999の限界値を突破させて、追加付与される状態維持を付けた。
これで、装備品が破損したりする事が無くなった。
何故、急に避けていた事を出したかには理由がある。
それは、ミルエルたちと地下で合流した時にまで遡る。
「これからどうするかねソーマ君」
お互いの無事を確認できた俺たちは、今後の事について話し合っていた。
その結果、いち早くここから出ることになった。
ただし、馬車が無い様なので、徒歩での移動になってしまう。それは仕方のない事だと思う。
建物の正面玄関と思われる所にまで、全員で移動した。
この時も、まだ見かけていなかった残りの敵2人は結局現れなかった。
警戒しながら、建物から出ようとすると、向こう側から、こちらに向かって道を馬などで進んでくる一団を見つけた。
向こうにはまだ気づかれていない様なので、目立たない様に確認してもらった所、一団の中に建物の中では見かける事のなかった残りの2人が混じっているとの事だった。
問題は、それ以外の連中が、例のエンギニア所属の兵士と暗部の者たちだという事だ。
「オイバザードさん、あいつらはエンギニアの兵士たちです。
俺が囮になるので、残りの全員で裏から逃げて下さい」
「君だけが危険な目に合わなくてイイんだぞ。
護衛の者たちや私も残って力になれるはずだ」
「ダメです。
現状ではまともに戦えるのは俺だけです。
それに万が一を考えたら直ぐにここから離れて居て貰った方がいいです。
何もあの一団を殲滅するつもりもありませんよ。
ある程度時間を稼いだら俺も逃げますから」
「済まない。
では我々は裏から行くことにする。
ソーマ君、君も無理はするな」
「はい、分かりました。
あぁ、それとアイマさん!」
護衛の人たちに指示を出しに行ったオイバザードさんと入れ替わるようにこちらに来たアイマさんが返事をした。
「はい!
何ですか?」
「お願いがあってね。
ある程度安全が確保できたらエンを寄越して合図を出してくれないかな。
合図が来たら俺も撤収して合流出来るようにするから」
「話は分かりました。
無理だと思ったら直ぐにでも逃げて下さいね。
死んではダメなんですから」
「あぁ分かってるよ。
ほら、移動を開始するみたいだから一緒に行くんだ」
俺に促されて、アイマさんはオイバザードさんたちと裏口の方へ移動を開始した。
「ミルエルも一緒に行って守ってあげて欲しい」
この場に残ろうとしていたミルエルに、俺は行くように言う。
「私はココに残ります。
あなたの役に立つためにあそこから来たのですから」
「それは嬉しいんだけど、ミルエルにオイバザードさんたちをお願いしたいんだよ。
俺の次に戦えるのは君なんだから」
「しかし・・・いえ、ソウマさんを信じてあの方々の所に行きます。
それが、貴方のためになるのですね」
「助かるよ、俺も無理をするつもりはないから。
ほら、皆も待ってるよ」
そう言って、ミルエルをオイバザードさんたちの所に向かわせた。
裏に向かって移動する皆は、それぞれ何か言いたそうに何度も振り返っていたけど、そのまま建物の中に消えていった。
おれはフリムに、裏に回り込んだ敵が居たら殺せと言って、向かわせた。
ただし食べるなとも言っておいた。
あんな連中は、食べる価値もないし、人食いの癖を付けさせたくないからな。
1人になった俺は、素早くコンビニで装備を買い足して、装備を整えておいた。
看破の眼で見えている連中は、ステータスもそこそこにあるようで、700前後の数値を持っていた。
例の裏切り者2人は最初に見つけた連中と変わらず低かった。
そこで俺は、やりたくなかったが、命にはかえらえないし、先に逃げたオイバザードさんたちに行かせる隙を作りたくもなかったから、ポイントでステータスと装備を強化する事にした。
と、ここまでが先程の話につながってくる。
向こうも建物の前に立っている俺に、いよいよ気がついたようだ。
向こうには、既に逃げ出しているとはなるべく悟られない様に気をつけなければいけないな。




